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第48話・任せ


 まさに巨大という言葉が当てはまる大きさ。

 超大型巨人もびっくりの大きさだ。


 俺がさっきまで戦っていたワームは地面の中へ潜りどこかへ去っていった。

 まさに瀕死の状態だった、回復しに帰ったというのが妥当だろう。

 ワームはシンプルな体当たりをしに来たが、速度は音速は超えており、威力もさっきのワームとはレベチだった。

 吹き飛ばされたトハンは地面にクレーターをつけながらその威力を少しでも分散するために受身を取るがやはりダメージは尋常ではなかった。


「はやく……再生を」


 消し飛んだ脊髄が再生し、外傷は無くなる。


「やっぱり……もうここで死ぬな」


【状況解析…………このままの状態でマスターの生き残れる確率───0%】


 太陽神が俺の死を嘲笑うかのような晴天の下、所々吹き飛んだ民家が目立つ町で一生を終わろうとしている神。

 しかしその神を守ろうとする存在がいた。


「あらまぁ疲労困憊って感じですね」


 和服が良く似合う暗い青い髪の長身の男


「大丈夫ですか?式神さんと一緒に戦っていた方」


 巫女装束に身を包み、長く黒い髪を後ろで縛っている女。


「この巫女と名乗る方から術をかけてもらいました。もうやられません」


 膨張した筋肉、そして人間には絶対ない長い角を生やす黒髪のSS級冒険者(最上位冒険者)


「見ているだけで何も手を出さないなど王国の姫として恥!」


 俺が彼女の身を案じるためにプレゼントした長杖を構えて前に立つ俺の愛した人。


「や……やめろ……お前らじゃあこいつには勝てない」


 魔力を失い、少しでも安堵してしまったためか動かない体で訴えかける俺。

 しかしみんなの回答は似たような物だった。


「自然の摂理を守るため!」

「召喚された者として!」

「初めての友達を守るため!」

「私のたった1人の勇者を守るため!」


「「「「例え命朽ち果てても!」」」」


 急なこの劇的な変化はなんだ!?

 しかし、絶望的状況には変わりない。

 ワームはさっき戦ったやつの何倍も強い。

 しかも、さっきのやつに知性がないはずなのに知性を感じられたのはそれが幼体だったからに他ならない。

 あいつは成体、人間以上の知性を持っているだろう。


(そうだろう?サト)


【はい、解析結果から人間以上の知性を持っていることは確実です。魔法を使う力、戦略に沿った動きどれをとってもただのモンスターではありません。れっきとした魔物です】


「死ぬのは俺だけでいい、お前らまで死ぬ必要はないんだよ!」


「1人で死のうとしないでください!」


 こちらに背を向けているので分からないが泣きそうな声で俺に言ったのは俺の愛した人


「貴方は確かに強いです。私なんか足元にも及ばない……」


 魔力量、制御力、戦闘センス、反応速度、ステータス


 どれをとってもミシアは俺に届かないとわかっている


「ならどうしてっ!」


「貴方に死んで欲しくないから!私は何度も貴方に救われた、毎回危険な目に遭うと貴方がどこからともなくやって来て助けてくれた……でも!」


 足元の方に上から落ちて、太陽に反射された光が見える。

 涙を流しているのだ。


「私が貴方を助けたことは1つもなかった……なら!」


 俺の周りに緑色の魔法陣が展開する。


「今、貴方を助ける!」


 そしてミシアの周りには複雑な魔法陣が展開する。

 どれも上位魔法で基本の四属性をメインにワームに当てていった。


炎波動砲(ガロストカノン)激流振動(パスハントウェーブ)ッ!風鉄暴刃(エアロサイガン)!!岩剣突壌(ロックソーガイジ)ィ!』


 どれも精度は上級魔法使いを超えており、高等魔法学校に通っている生徒とは思えない強さだ。

 だがどれもワームにはかすり傷だった。


「我の身体強化が……装甲が硬すぎる」


「札も効かない、蹴りも手応えがなかったです……まずいですね」


 先程ミシアの魔法を撃つ前にミシアの魔法構築の時間を稼いでいたルキと式神は愚痴を漏らす。

 幼体のワームを軽々と肉片にしていたルキがその皮膚の硬さに驚愕(きょうがく)する。


【警告・光属性を除いた上位魔法。炎波動砲(ガロストカノン)激流振動(パスハントウェーブ)風鉄暴刃(エアロサイガン)岩剣突壌(ロックソーガイジ)氷獄真波(フロストケェーシブ)雷貫帝槍(エレキンサラカピアー)暗極黒牢(グラシルブラズン)の発動を確認しました】


「みんな!離れろ!魔法が来るぞ!」


 俺の言葉で各々が離れるがミシアだけは違った。

 動けない俺を見て防御魔法を展開していた。


「ミシア……逃げろ!ミシアの魔法は強力だが上位魔法を複数撃たれて耐えられるほどの強度は無いぞ」


「わかってますって!でも、貴方を守るためなら!」


 最悪俺なら魔法防御力で耐えられる可能性は高い。

 だが、ミシアは女の子だ。

 ちょっと腕の立つ女の子。


 女の子に守られるそんな弱い存在で……いいのかよ。


 動け…動けよ俺の体!女の子を守るのが男だろ!


「女の子がこんなに頑張ってるのに見ているだけには行きませんね」


 ルキがミシアの前に戻って来た。

 身体強化を使って体の強度を上げたのか、ワームの薙ぎ払いを手で受け止めそのまま右手をめり込ませた。

 しかしワームは澄まし顔で魔法を構築、魔法が発動される。


(サト、俺が今できる防御魔法は?)


【上位魔法・防連宝盾です。上位魔法2個守るのが限界でしょう】


 2個……か

 やるしかないだろう。


『上位防御魔法・防連宝盾』


 ワームの魔法が発動され、俺の防御魔法に届く。

 まず大きい炎の玉が飛んでくる。熱気がここまで届くほどの熱を持っている炎の玉だったが、俺の魔法に当たり霧散する。

 そして今度は水の波動のようなものが飛んでくるが俺の魔法に当たり相殺し霧散する。

 その他の上位魔法はミシアの全力の魔法で防ぐが最後の闇属性上位魔法でミシアの魔力が尽きかけていた。


「闇属性魔法なら任せろ」


 ルキが黒い翼を出現させる。


「我には闇属性の完全耐性を持っている」


 そうして全ての魔法を退いたが、ワームは地面の中から体をもっと出して押し潰してくる。

 ミシアは魔力をほぼ消費して片膝をつき、ルキは虚空に拳を放ち風圧で少しだけワームを押し戻すがやはり意味がなかった。

 ワームが影になって見えないが謎の力。

 札の力を感じる。式神達も頑張っているのだ。


「でも、このままだと押し潰されるぞ」


 ルキが飛びついて強く拳を放ち、位置を変えようとしても巨大すぎて意味が無い。


「もう、ダメか」


 こんなところで終わる訳にいかない、せめて潰されないようにミシアとルキだけでも…………


『空間転移』


 魔力が収束し空間が歪む。


 バシュッ!


「ごめんなミシア……ルキ。どっちもここで死んでいい存在じゃないんだ」


 俺は目を閉じて死を待つが一向に潰される気配はなかった。

 なんなら目は閉じているが光を感じる。

 体もなんかふわっとしている感覚がある目を開けると


「空?」


 最初に目に入ってきたのは空だったが次に目に入ったのはワームが暴れている光景だった。

 なんなら俺浮いてるし。


「これは?」


【どうやら風魔法の応用で体を浮かせているようですが、こんな緻密な魔法操作、ただの人間ではありません】


 じゃあ、一体誰が?


どうでしたか?楽しんで行けたら幸いです。


もし楽しんでいけたのなら、下にある

☆☆☆☆☆

の評価をつけてくれると嬉しいです。


 1つでもつけてくれたら私は嬉しくてどんどん作品を書いていこうと思います。

 ぜひよろしくお願い致します。

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