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第28話・本当の危機が迫る!?


 俺は現在トハンとして学院で生活している。

 特待生クラスの魔導術学は週2で行われるので。

 あまり出番はない


「これで今日の学院は終わりだ」



「さて、これからどうするか」


 亜空間の家に帰ったとしても何もすることないしな。


「トハンくん」


「はい?」


 後ろから声をかけられたので後ろを見ると。


「学院長。何の用ですか?」


「そんな警戒しなくていい。今日は()()()()()()()()()として君に言いたいことがあってね」


 国王として俺に何の用だ?特にすることもないと思うのだが。


「君。最近娘のミシアと会っていないそうではないか」


「はぁ……まぁたしかにここのところは、()()()()()()()あまり会っていませんね」


 この学院の教師としては結構会っているがな。


「娘も少し寂しそうなんでな。王族として命令する。王城へ来い」


「陛下……ずるいですよ」



「久しぶりトハン」


 女王の王室に俺は呼び出されていた。


「女王陛下。お久しぶりでございます」


 俺はぺこりとお辞儀をする。


「そんな畏まらなくていいと言っておるのにな」


「いえ、そうは行きません。ここは王城ですし、騎士の方々に反感を買いたくないので」


 この王城にいる兵士や騎士は王族に対しての忠誠心が強過ぎる。

 少し不敬を働いたら首が飛びそうだ。

 まぁだが。


「トハンさん!こんばんは!」「トハン。こんばんは」


「こんばんは。ミシア、レナ」


 ミシアの対応だけは気をつけるのは無理そうだ。


「最近どこで野宿しているのですか?客室は空いているのに」


 ミシアが俺を心配そうにする。

 俺は野宿してるんじゃなくて亜空間の家にいるだけなんだけどな


 女王は威圧感のある声で言う


「私も気になっている。女王として、お前の存在は軽視できない。客室はいつも空いているのだぞ?」


「そんな威圧をかけなくても、私はちゃんと王族の皆さんの味方ですし裏切る気はありませんよ」


 王族はSSランク冒険者の俺の後ろ盾の存在になっている。

 公表してはいないが結構冒険者として動きやすく対処してくれているのだ。


「おっと、どうやら食事ができたようだ。みんな食堂に来い」


「はい母上」


「了解しました」



「トハン」


 小声で女王は話しかけてきた。


「はい。なんでしょうか?」


「お前、スログアドラーの姿になれるか?」


「なれますが」


「今日の食事は第一王女と第三王女。そして第一王子と第二王子。つまり家族総出のディナーだ。お前は護衛としてミシアの傍にたっていてくれないか?」


「もちろんです。それが私の役目ですので」


 俺は無限収納(ストレージ)から【変化(へんげ)の仮面】を取り出し付けて姿を変化させた。



「遅れてすまない」


「母上、お久しぶりでございます」


()()()、久しぶり」


 …………ん?

(今フィルと言ったか?)


【はい。この世界に降り立った日に一番最初に会話した人間。名称〔フィル〕と同じ魔力反応を確認しました。同一人物です】


(マジか)


【マジです】


 まさかフィルが王族だったとは。

 にしてもなんであんな所にいたんだろうか?

 あんなところって言うのも失礼だが。


「それでは冒険者として見聞を広めてきたフィルの帰還を祝って。乾杯」


「「「「「「乾杯!」」」」」」


 ま、まぁ俺はたってるだけだし家族の会話に足を踏み込むほどバカなことはしな……


「ッッッッ!?!?!?!」


 こ……これは!?


「陛下」


「どうしたスログアドラー」


「「「「「え?」」」」」


 ミシアとサガリ以外の王族のみんなが驚きの声を漏らす。


「陛下………いえ、王族の皆様」


 俺が壁にもたれて言う


()()()()()()()()()()()()()()()




「なんだと?」


「どういうことか説明しろスログアドラー。いくらSSランクの冒険者様とはいえ、王族に自分達の国民を見捨てて逃げろという相当な理由があるんだな?」


 ハキラ女王とサガリ国王がそれぞれに俺に質問をする。


「ただいまこの国に強力な力場が発生したのを感知しました。どんなことがあったか分かりかねますが、今から逃げないと間に合いません」


「どういうことよ!というかそもそも貴方スログアドラーと言いましたね?」


 王女。恐らく第一王女が俺に対して言う。


「母上と父上がスログアドラーと言うなら本物なのでしょう。私の()もそう写っていますし。」


 そういう彼女の紫の()が少し輝いた気がした。


「ですが、私たち王族に向かって王族としての役目を放棄し逃げるなんて」


 そもそも貴族とはなにか。

 領民、国民からお金という対価を貰い。

 自分たちを周りの害から守る人たちのことだ。

 もちろんこの害というのは戦争や政治はもちろんの事。

 強力な魔物なんかを騎士を派遣して倒したりする。

 その役目を放置して逃げるなど外道のすること。


「テレナ。落ち着きなさい」


「落ち着くなんてできませんわ母上!タリス!」


「はっはい!」


 第三王女だろう。びっくりしたように反応する。


「彼が言っていることは本当?」


「えっと」


 タリスと言われた少女の赤い眼も少し輝いたように見えた。


「本当です」


 そういえばこの家族よく見ると目の色が全然違うな。

 遺伝無視かよ。後で解析しよう。

 ()()()()()()


「はやく逃げてください。皆様」


「……スログアドラー様」


 ミシアが俺の前に立つ

 そうしてミシアの青い眼も輝き。

 俺の耳元で


「トハン……絶対に死なないで」


 そう言って彼女は家族を説得し、国民にこのことを伝えて逃げることにした。



 俺は超加速を使って巨大な力が発生したところに向かう。

 

 そこに着くと1人の何者かがいた。


【解析結果・判断不可。少なくともこの世界の者ではないと推測】


「お前は何者だ」


 スログアドラーの俺と同じようにフードを目深に被り何も情報が掴めない。


 そしてその何者かが俺に気づいた瞬間────


 俺が認識できたのは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

ことと()()()()()()()()()()が限界だった。


 なんだ今の…


 落とされた右腕は塵のように消え。

 俺の右腕は即座に再生した。


「私は君と戦いたいと望んでいない。ここに来た要件を聞きたいだけだ」


 美しい見た目の剣を持った何者かは。

 殺意を向けながら放った。


「人間風情が話しかけるな。私に話しかけていいのは()()()()のみ」


 声には偽装系統の何かがかけられていて、声から判断するのは無理そうだった。


「あの御方とは誰だ?」


 俺がそう質問すると。

 更に不機嫌な様子で俺に殺意を向ける。

 だがその殺意は今まで感じた何よりも強く。

 俺に恐怖を抱かせた。


 そうして瞬きをした瞬間。

 何者かは俺の懐に入っていた。


【脅威と断定。演算開始】


 俺はそんなサトの言葉を聞き流し。

 思考加速などの能力(スキル)を発動させて。

 何とか完全防壁(パーフェクトシールド)が発動出来た。

 しかし、パリン!

 という音が鳴り。

 防護魔法を展開していた俺の左手腕は両断されていた。

 先程と同じように即座に左腕は再生できた。


(くそっ何者だこいつ。シリクが割れなかった防壁を割りやがった)


【演算完了。一時身体の操作の許可を申請】


(頼んだ)


【了解。世界能力(ワールドスキル)【サポーター】権能【自動戦闘作業(オートバトルモード)】を起動します】


 そうして俺の体は意識を無視して勝手に動きだした。

 サトは猛牙勇豪で何者かと張り合っていた。

 踏み込んで潜り込み。首を狙ったり。

 サトはどうやら本気で殺しに行ってるみたいだ。

 しかし─────────


【戦闘を続けていますが決定的な攻撃を与えることができません】


 サトは何とか攻撃を流しているが。

 衝撃で周りの建物は半壊状態で。

 あの何者かがものすごい力を持っているのは理解出来た。


(どうする。サトはこのままやって勝てるか?)


【返答不能】


 封印が解ければ分からないが依然俺の中に眠ってる封印の解除方法はまだわからない。


 サトの判断速度を上回るほどで何者かは俺に傷をつけて行った。


(これじゃあジリ貧だ。なにか新しい物は作れないのか?)


【解析不能なため。解析変換(ラーニングチェンジ)は使用不可。毒魔法。弱化(デバフ)能力(スキル)も効果がありませんでした】


 解析不能はまだ分かる。超超上級の隠蔽能力ならサトの解析を誤魔化せられるかもしれない。

 だが弱化能力(デバフスキル)も効かないのは分からない。弱化能力は抵抗することは出来るが効果を完全に無くすには神の専用能力(スキル)【神の(ベール)】でしか無理だ。


(こいつが神である可能性は?)


【情報不足により推測不能】


 サトが押され始めてきた。


 どうする。

 こいつの目的が分かれば……


 そしてサトは……


【マスター。申し訳ありません】


(大丈夫十分だ)


 俺の変化(へんげ)の仮面は攻撃により割れてしまった。

 この仮面もダイヤモンドなんて比にならない硬さを誇っているのにな。


「貴方様は!」


 俺の姿がトハンに戻り。

 姿を見た何者かは態度が豹変(ひょうへん)した。


「ま、まさかクエター様だったとは露知らず。今までの数々の御無礼申し訳ありません。如何様(いかよう)な罰をお与えください。」


 そうしてフードを脱ぎ捨て。

 俺の前で(ひざまず)いたのは。


「ひ、久しぶり……エジル」





「そうだな、じゃあ罰は破壊したここら辺一帯を修復してくれ」


「そんなのでよろしいのですか?」


 とても驚いた目でこちらを見るエジル


「それではすぐ修復致します」


 にしてもなんでエジルが下界に?

 エジルがこんな所に来る必要なんてないのに。


 創造神第一創造生命体・天霊族(エリンジル)・エジル


 天使族(エンジェル)とは月とすっぽん程の力の差がある天使族(エンジェル)の上位種族【天霊族(エリンジル)

 神に次ぐ力を持ち。個体によっては神力を有する個体もいる。

 そんなエリンジルであるエジルの力は。

 創造神である俺が神界から居なくなった後では重要な者だと思うのだが何故?


 神特有の超高速思考をしているのにも関わらず。


「終わりました」


「え?」


 うわぁ。何もなかったみたーい


【僅か0.36秒で修復完了】


 ってアホになってる場合じゃない。速すぎる。

 建物も確かに元通りだけどあんな衝撃があったんだぞ?

 これが()()()()


「凄いな」


「いえ、()()()()として当たり前でございます」


 ま、まぁ優秀なら別に文句ないな。


どうでしたか?楽しんで行けたら幸いです。


もし楽しんでいけたのなら、下にある

☆☆☆☆☆

の評価をつけてくれると嬉しいです。


 1つでもつけてくれたら私は嬉しくてどんどん作品を書いていこうと思います。

 ぜひよろしくお願い致します。

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