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第11話・王都


 そして半年後


冒険者ギルド・ザンツブルグ支部


「なぁ見ろよスログアドラーだ」「マジかここに滞在している噂は本当だったのか」


ガヤガヤ ワイワイ(だいたい俺の事を話している)


 そろそろこの町には居ずらくなってきたな。

 少しのことで騒がれると普通に邪魔だからな。


「あのーそろそろこの町を出ようかと思うんですけど」


 小声で受付嬢に言う。

 薄々わかっていたのだろう。特に驚いた様子もなく笑顔で話してくれる。 


「そうですか、それは悲しいですね。本当は引き止めたいところですが、()()が冒険者のいい所でもあるので自由にこの世界を旅してください!」


 同じく小声で返してくれる。


「そんじゃ、頑張ってくるわ!」


()()()()()()()()()()()()()()言った。俺の意味を理解した受付嬢さんは。


「はい!頑張ってください!」


 そう返してくれた。


 そして俺の事をストーカーしてくる奴を、人目のつかないところで転移魔法で逃げて俺は、また旅に出た。



「さーて次はどこに行こうかなぁ」


ちなみに、シリクは今、亜空間の家でのんびりしている。

 シリクはこの半年で大分成長し、本当の姿は、もう(ドラゴン)と同じくらいだ。

 神族に進化してから成長が早くなっているみたいだ。そして亜空間の出入口を自分で出せるようになったので、なるべく家にいるようにしている。

 ちなみにスランにシリクは竜だと言ってシリクが本当の姿に戻った時腰を抜かして気絶してしまった。まぁそれほど竜はヤバいってことだろう。

 そしてシリクは戦闘準備をすると、出て来てくれる。良い奴だよなぁ

 ちなみにシリクは普段は竜の姿だが亜空間を超えるときに自動的に見た目が変わるスキルを発動するようにした。


「行き先もはっきりしないまま、ザンツブルグを出たは良いがどうしようか。こういう時って、だいたい誰かが襲われているところを助けるーみたいなことがあって。そこから物語が始まるって感じだよな。まぁミシアの時もそんな感じだったけどそんなことが何度も起こるわけ」


「─」


ピクッ


 なにか聞こえたな。微かに、普通の人間ならまず間違いなく聞こえなかっただろう小さな声。


「シリクー」


「キュイ?キュイ(なんだ?サト)」


 肩に亜空間を開けて俺の肩に乗る


「戦闘になるかもしれないから準備しておいて」


「キュイ!(分かったのだ!)」



(ここら辺から声が)


「グォォォォォォォ」「ワオーーーン」


 なんだ!あの魔物の数、ここら辺で魔物が沢山出るなんて聞いてないぞ。


 そこには、数十匹を超える黒熊(ブラックベアー)上級狼(ハイウルフ)そして、大量の騎士っぽい人と豪華な馬車があった。


「陛下を守るのだー!退路を切り開けー」


 陛下!?まぁたしかに馬車の装飾は絢爛豪華という言葉が似合う。あれはそんな凄い人の馬車なのか……陛下と呼ばれる人を助けたりしたら面倒事に巻き込まれそうだ。


ズサッ───

ドゴォ


 ってなんでこんなこと考えててんだ俺は、面倒事に巻き込まれそうだからって人を助けないのはそれこそ、屑のすることだ。


「シリク、ハイウルフは頼んだ。なるべく物理で倒すんだぞ」


「キュイ!(了解だ!)」


 そして俺達は、茂みから飛び出した。

 騎士達と魔物の間に立つ。


「誰だ!貴様!」


 血を流しながら、騎士の中では俺の見立てで1番強いと思われる男が言う。


「説明してる暇はない!」


『武技・急所斬(キーポイントキル)


『キュイキュイキュイ!(武技・拳乱!)』



1分後


キンッ───


「キュイキュイ!(頑張ったぞ!)」


「おぉ凄いなぁシリク」


なでなでなでなで


「ってこんなことしてる場合じゃないな」


 シリクを肩に乗せて馬車のもとへ近づいて行く


「ガブッ──はぁ、はぁ、ち…ちか……ずく……な」


 吐血しながら俺を近づけさせまいとする。他の騎士たちも同じく馬車を守るようにする


「このままじゃ死んでしまう少し大人しくしてろ」


範囲完全超回復エリアパーフェクトヒール


 緑色の魔法陣が地面に展開され、魔法陣の範囲に入った人間の傷が癒えていく。


「!?」


 リーダーであろうものが驚いている。そして部下?達も


「痛くないぞ」「疲れも消えている」「なんだあの魔法」


 ちなみに完全超回復(パーフェクトヒール)には、疲労回復、出血回復、空腹回復、眠気回復などなど色々な効果があり、魔法をかけた瞬間絶好調だ。だが数人は助けられなかったようだ。

 そしてまた俺から馬車を守るようにする


「お前は何者だ?回復はしてくれたようだが、まだ信用しきったわけではい、名は?」


 どうやらまだ警戒しているようだ。用心深いやつは嫌いじゃない。陛下と呼ばれる様な重鎮の護衛が少し助けてくれたくらいで信用してしまったらお粗末な警戒態勢に逆に俺から襲ってやろうかと考えるくらいだ。

 うん。俺何言ってんだ。


「お前達に名乗るほど俺は偉くないので俺はこちらで失礼するよ」


「なんだ?なにか隠したいことでもあるのか?」


「いや、別にそういう訳じゃないが」


「じゃあなぜ、私達を助けた?」


 とてもハッキリとした威圧感のある声で叫んだ。


「助けるのに理由がいるのか?」


「お前はそういうことを言って私達を油断させ、なにかするつもりだろう」


用心深いやつは嫌いじゃない…でもこれはうんざりする


【戦闘の覇気、権能。威圧の魔眼・恐怖の魔眼を発動します】


「勘違いするな。俺は今すぐ、この瞬間でもお前達全員を殺すことができるんだぞ?」


 そして騎士達が恐怖に脅える中、1人の騎士がムキになっているのか威圧的に言う。


「人数が減ったとはいえ毎日厳しい鍛錬をしてきた騎士達がまだ20人はいる。その騎士達を1人で同時に相手にして勝てると思っているのか?」


 後ろから出てきた騎士の1人が煽り口調で言う。

 そしてだんだん怒りが湧いてくる。今は感情強化のスキルを切っているが、発動させたらもっとオーラが強くなるだろうな。

 俺はストレスが溜まり、怒ると口が悪くなる癖がある。地球にいた頃も、これでよくチンピラを追い払ったものだ。

 俺が、刀を抜こうと構えようとした瞬間


()めるのです!」


 馬車の中から1人の女性が出て来た。

 さっきの騎士達の声からこの人が陛下だろう。


「命を救ってもらった相手にその口はなんですか!」


 驚いた。騎士達はほとんどは俺の出す覇気の恐怖で立ち上がれなくなっているのに、この女王は、顔色一つ変えずに立っている。これが女王の強さなのだろうか?

 そして俺に剣を向けながら


「しかし陛下!この物は我ら騎士を侮辱し、私達を利用しようとしてるのかもしれません」


 そしてその騎士の後ろに縮地し、刀を抜刀し、顔の横に刃を突き付ける。


「行ったろ?お前らは弱いんだよ」


「!?」


 そして、能力(スキル)を解除して頭を下げ


「陛下、お会いできて光栄です。私の名は、トハン、周りからは()()()()()()()を呼ばれています」


「何?」「今、こいつスログアドラーと言ったか?」


 騎士がざわつく、どうやら噂はお偉い人達にも届いているらしい。


「嘘だこんなところにSSランク冒険者がいるわけない!」


「黙りなさい!命を救ってもらった恩人、そして、数百年ぶりに誕生し、人族で初めてSSランク冒険者になったかもしれない方なのですよ?」


(どういうことだ?)


【この世界の人族は無駄にプライドが高いくせにあまり強くないので人族からSSランク冒険者が誕生したのは初めてなのです。SSランク冒険者はとても長寿で、今、SSランク冒険者の2人は、()()()()()()()()です】


(魔神族?俺が知らないってことは、この世界では、常識では無いみたいだな。それよりも)


「だったら証拠を見せてみろ!」


 こういう奴らはギルドカード見せても納得せず喚くだろうし、力を見せるか。


「じゃあ、さっき言ったように、騎士の皆様全員で俺にかかってきてくださいよ」


「おう!いいz」


「ダメだ!」


 今まで口を閉じていたリーダーであろうものが、口を挟む。


「民を守るものとしてその行動を許すことは出来ない!」


しばらく沈黙が場を支配した。


「じゃあ俺がSSランク冒険者と認めざるを得ないようなことをすればいいですね?」


そうして俺は、大量の魔法陣を自分を取り囲むように展開し、魔法陣に魔力を込めていく。魔力無限が無くなったことにより、魔力枯渇が起きる可能性があるので、魔法陣を改良し自然界にある自然魔力も吸えるようにした。


そして魔力供給が終わり、周りにある大量の魔法陣が色が変わっていく、魔法陣が全て俺の手のひらに収束していき魔法陣は虹色になり、(てのひら)くらいの大きさまで小さくなった魔法陣を上に向け放ったり



真全魔超砲スピリチュアルスーパーカノン


キィィィィィィ

威力が高すぎるのか変な音がなっているが、まぁいい

 虹色に光り輝く魔砲が天に向かって発射され、衝撃波で騎士達の体が浮かびそうになっていたが大丈夫そうだ。


「これで信じて貰える?」


「…………嘘だ、こんなガキが」


 そして俺の騎士達に向ける怒りも溜まってきて


【スキル【殺意の覇気】を発動します】


「うっせぇそれ以上喋ったら首を飛ばす」


「ひっ!!」


 そして女王様も


「な、何だこの威力は」


とびっくりしている


能力(スキル)を解除します】


 そして俺は、もう一度頭を下げ


「よろしかったら、私に護衛をさせて頂けないでしょうか?」


 本音は王都に行ってみたいだけだ。


「……SSランク冒険者様に護衛をされるなど、大変光栄です。わかりました、護衛をさせて頂きましょう!

いいな、皆の者」


「はっ!」


「私に敬語など必要ありません。SSランク冒険者とは言っても、庶民の出ですから」


「わかった、そうさせてもらおう」



そして俺は、女王様の特殊護衛として、王都に向かうのだった。

特殊護衛か……一時的に護衛をする時に呼ばれる護衛の事だ


(にしても、なんで俺は、()()()()にいるんだ?)


「あの、なぜ私は馬車の中にいるのでしょうか?外に居た方が良かったのでは?」


「大丈夫だ!そんなに心配しなくても」


「しかしですね!SSランク冒険者とはいえ、庶民と一緒に、馬車に乗ったとなれば、陛下がなんと言われるか想像もできません!」


 ほんとに想像出来ないからな、王族とか知らんし、俺、神とは言っても、エジルくらいしか話さなかったし、貴族の揉め事なんてさっぱりだ。


「大丈夫よ。王都が近くになったら降りてもらうけどそれまでは休んでて」


「そうですか」


何だこの人、この人の声を聞くと何故か心がホワホワするなぁ


神能力(ゴッズスキル)【神索】にこの馬車を追いかけてくる単騎の人間を確認しました】


(そうか、教えてくれてありがとう)


「陛下、外に気配を感じたので少し見に行ってきます」


「気配って、私の兵たちは、何もしてないが?」


「陛下、とてもとてもとっっっても、失礼なことを言わせてもらいますが、あんな雑魚に先に気配を察知されるなんてことあったら、俺はSSランク冒険者なんて名乗ることなどできません」


「…雑魚か、」


「馬車を止めてくれ!」


ガチャ、


「では行ってまいります」


能力(スキル)【環境加速】を発動します】


シュッ──


「消えたぞ」「なのなのだあの人は」


「くそっ!」


(調子に乗りやがって、騎士を侮辱し、陛下の馬車で移動するなんて)



 この【環境加速】は、周りの環境によって速さが変わる技だ、今はとても居心地のいい場所にいるから、音の5倍くらいの速さと変わらない速度だ。


「!!」


 あれは、人だな。


【スキル【鑑定眼】を発動します】


スキル


初級無音術

上級気配遮断

上級暗殺術

中級暗器

特級隠蔽術


称号・人族殺し・人族の殺人鬼・暗殺者・A級冒険者・



(あいつは、称号にある通り、暗殺者で間違いないみたいだな、にしても特級の隠蔽術に上級のスキルが2つか、暗殺者のための人みたいだな。護衛を任されたからには、仕事をちゃんとしないとな)


【融合スキル【暗殺】を発動】


『武技・暗s』


(!!!)


【称号・奴隷】


……奴隷か…やりたくてやらされてるわけじゃないのかもしれない。無意味な殺生はしたくない。


麻痺(スタン)


【亜空間展開・行き先・牢獄】


ボワン


 そして、暗殺者は亜空間に放り込まれて行った。


(俺って甘いよな)



シュッ───


「ただいま戻りました。陛下」


「あぁ、御苦労、して、何があったのだ?」


「陛下を狙う暗殺者がいただけですよ」


「何!?大問題じゃないか!……大問題で思い出した。自己紹介をしていなかったな。君の魔法に驚いて、つい忘れてしまっていたよ」


「は、はぁ」


そして、陛下は手を首の下に当てて


「私の名は、ハキラ・アダルシア。アダルシア王国女王だ

まぁ自己紹介はこれくらいにして、暗殺者と言ったな?その暗殺者はどこだ?」


「すいません、何か話しを聞こうとしたら、自害してしまいまして、異空間に捨ててしまいました」


「そうか、そいつからなにか聞けると思ったんだが」


 異空間に入れたのは間違ってないけど自害はしてない。あの牢獄では自害封印魔法が掛かってる。自害をしようとしても出来ないからしばらくは大丈夫だ


「そろそろ馬車を出た方がいいな、アダルシアに着く」


「わかりました」


ガチャ。


馬車を止めてもらって、外に出た


「先程は私達を助けてくれてありがとう。私は近衛騎士団団長、ハラン・イルシネアという」


「いえ、大丈夫ですよ」


 そして森を出て見えたのは、中心に大きな城があり周りを囲むようにして、都市が広がっていて 都市のさらに周りには、大きな壁がズラっと並んでいて、堀の下には水が張ってあった、まるでザンツブルグとイクリーナを足したような都市の防御力だ、さすが王都。


「では私は、ここで護衛を辞めさせてもらいます。王都までの護衛との事でしたし周りに悪意ある者は確認出来ませんでしたので」


陛下が馬車に付いている窓を開けて


「しかし、ここまで護衛して、褒美がないなどとは」


「大丈夫です。お金には困っていませんし王都を探索したいと思っていたので」


「しかし……」


「大丈夫ですよ!では、失礼致します」


そして、ザンツブルグで見た同じような門を通ろうとして、ザンツブルグと同じような一悶着あって、王都に入った


「うおぉーすげぇなザンツブルグとは違って、建物がみんな少し高くて、まさに異世界の都会って感じがするなぁ!」


そんなことを言っていると、掲示板を見つけて、そこに書いてあることに俺は驚いた。


 数ヶ月前、失踪したこの国の第二王女。情報提供者、発見者には王族直々に褒美が与えられる。

 アダルシア王国第二王女・ミシア・アダルシア

まさかの!ミシアは王女だった!?


次の回は、私が投稿しているもう1つの作品の続きを出した数日後に配信予定!

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