過去からやってきた銀行強盗
短編バカ話です。
2019年一人の天才科学者がタイムマシンの開発に成功していた。
「親父ぃ!タイムマシンってマジかよ!マジなのかよ!」
「マジに決まってる、って言うか俺は未来から来た俺に会ったからこそ確証をもってタイムマシンを作ったからな。造れない訳がない。さっきテストして若い自分に会ってきたぞ」
「すげぇ!マジすげぇよ親父!」
「当然だ、しかし・・・タカシよ我が息子ながらお前は、実にバカそうだな。」
「なぁ!一回使わせてくれよ!」
「お前はバカだからダメに決まってるだろ、触るなよ。絶対に触るなよ!」
「ちょっとだけだからよー!」
「ダメだっつってんだろ!勉強して頭良くなってから出直せ!天才科学者ぱーんち!」
「ぶべらぁ!」
その晩、バカ息子は大人しくしていたが、殴られて痛かっただけだった。
一週間ほど経った頃、バカ息子とその友人がタイムマシンを強奪し未来へと向かったのだ。
目的は、銀行強盗。
過去や現在から金を盗めば当然足がつく。
ならどうするか・・・自分が死んだ後ぐらいの時代から盗んでやればいい。
まだやっていないことは罪にはならない説だった。
「やべぇ、オレって超天才だなwww」
「すげぇよ!オレっちタカちゃんのマブダチでマジ良かったぜ!」
「オレもだ、サク男。他の奴らはタイムマシンのこと全然信じてくれなかったからな・・・」
「当然だぜ!タカちゃんの言う事がウソなわけないのにな!」
友情を確認し涙ぐむタカシ。
テン上げMAXになり気合は十分だ。
およそ100年後に到着し銀行のあった場所に行くと良く知る街の銀行は、建物こそ新しくなっていたが倒産や移転などせず同じ場所にちゃんとあった。
「武器の準備はいいかサク男?」
「バッチリだぜタカちゃん!」
タカシの左手にはドス、右手にはオートマチックの拳銃グロなんとかが握られていた。
サク男は、サブマシンガンのインなんとかを腰だめに構えている。
それぞれ替えのマガジンを10個ほど持っている。
何故こんな武器を所持しているのかと言うと、サク男はヤクザの組長の息子だったから家にあるものを持ってきたのだ。
「よし!行くぞ!」
「おう!」
2人は走って銀行に突入した。
「オラァ!強盗だ!死にたくなけりゃ手を上げろぉ!」
「もたもたしねぇで金出せや!タカちゃん怒らせるとマジ怖えぞ?なめてっとマジ撃っちゃうぞ?」
「「「・・・・・・。」」」
おかしい、銃で脅しているのに窓口のお姉さん方から何の反応もない。
「金を出せって言ってるだろ!本当に撃つぞ!」
ターン!
天井に向けて撃った銃声が鳴り響くがお姉さん方は極めて冷静だった。
一番手前にいたミディアムヘアのお姉さんが口を開く
「申し訳ございません。『金を出せ』と言うのは、お引出しですか?端末が故障でもされたのですか?」
「・・・端末?よく分からんがさっさとこの袋に金を詰め込め!」
タカシがカウンターに大きめのバッグを乗せる。
「「「??????」」」
お姉さん方は、困惑顔だ。
再びミディアムヘアのお姉さんが質問をしてくる。
「あの・・・お金を詰めるとは?・・・どのようにすればよろしいのでしょうか?」
「なにッ!?」
「あー!もしかしてチョー昔に現金ってのがあったらしいけどぉーそれじゃない?」
「ブフッwwwwww現金ですって?wwwwww」
ギャルっぽいお姉さんの言葉に真面目そうなお姉さんがツボに入ったらしく狂ったように笑い出した。
「何がおかしいんだテメェ!」
ダダダダダダダダダダダ!!!
キレたサク男が真面目そうなお姉さんに向けてサブマシンガンを乱射したが不可視の壁に阻まれて銃弾が届くことはなかった。
「ふっフフッwww今のってもしかして銃かしら?・・・今時銃ってwwwフヒヒヒヒヒヒヒヒwwwヒャハハハハwwwwww」
「ぶふぅwwwその笑い釣られるからやめてよシーちゃんwww」
「だってwwwベッキー笑うなって無理よこんなのwwwフヒヒwww」
真面目そうなお姉さんシーちゃんとギャルっぽいお姉さんベッキーは、カウンターに突っ伏して笑い転げてしまった。
ミディアムヘアのお姉さんも我慢しているがクスクスと笑っている。
「どういう事だ!?ここは銀行だろ?現金が無いっていうのか!?」
「ふw、その、フヒw、現金なんて80年以上前に無くなりましたよ?」
「何・・・だと・・・?」
タカシは、ショックで何とも言えない顔になる。
「wwwエーちゃんナイスツッコミwww原始人の驚いた顔www面白すぎwwwヒーwwwヒーwww」
「やめてよベッキーwww息がwww腹筋がwww (ビクンビクン)」
ミディアムヘアのお姉さんエーちゃんは、口をヒクヒクする程度で耐えているがベッキーとシーちゃんは笑いすぎて死にそうだった。
タカシとサク男は完全にキレて銃を乱射して全弾撃ち尽くしたが建物に傷すら付けることはできなかった。
「「「きゃはははははははwwww」」」
迫真の顔で銃を撃つ二人の真顔をみてついにエーちゃんも陥落し、いい歳をしたお姉さん方が恥も外聞もなくお腹を抱えて大爆笑だった。
血管がブチギレそうなタカシがドスを振り回しているが不可視の壁を超えることができない。
サク男は、狂ったように素手で壁を殴り続けている。
「くくくくくくwww」
「ヒー、ヒーwwwげほっげほっ」
「フヒヒヒwwwごほっごほっ」
もう、ベッキーとシーちゃんはむせて笑うこともままならない。
「ちくしょぉおおお!!!」
「くそぉおおお!!!」
ついに体力の尽きたタカシとサク男は、倒れこんでしまった。
バカ二人は、数分後に到着した警察に連行されタイムマシンも押収された。
この事件は、2119年の面白ニュースとなり世間を爆笑させた。
その後、一応タイムマシンは危険なので唯一製造可能な天才科学者であるタカシの父を2119年に連れてきて軟禁することで解決した。
軟禁された彼は、2119年の基準でも十分天才だったので一生研究室から出られなかったものの好き放題に研究と開発ができたので満足して人生を全うした。
タカシとサク男は、バカ過ぎるので強制送還しても問題ないと判断され現代に帰された。
その後は・・・知らん。
現金がなければ、製造コスト0ですよ!経済にも優しい?
未来に現金があっても過去に持って帰れば偽札or未知の紙幣です。
ちょっと考えれば分かりますよね?
◆登場人物
タカシ:20歳、天才科学者の息子だがバカ。
サク男:20歳、ヤクザのボンボンでバカ。フルネーム 抜サク男
親父 :40歳、天才科学者だが、実はバカ。しかし、バカな発想を実現できるので天才カテゴリーに分類される。未来の自分に聞いて結婚相手が事前にわかっていたので楽に落とせた。
エーちゃん:ミディアムヘアで普通の見た目。実は、タカシの曾孫。
ベッキー :ギャルっぽい見た目。エーちゃんの従妹。つまりタカシの曾孫。
シーちゃん:真面目そうな見た目。ベッキーの従妹でエーちゃんの遠い遠い親戚。つまりタカシの曾孫。
◆用語
端末:財布・スマホ・身分証・保険証・その他諸々のマルチデバイス。銀行に行かなくてもチャージ可能。22世紀では誰でも持っている。
不可視の壁:防弾アプリの機能の一つ、謎科学




