第1話 夢子との再会
そんな訳で第1話。夢子さんと5年ぶりの再会です。
20年前。人間界の巫女が魔界を襲撃してきた。
私が旅行してたら理不尽に襲われたのは記憶に新しいが、それ以外にも魔界中心部は壊滅的な被害を受けた。
特に神綺魔界城市の魔界城周辺に乱立する高層ビル群は軒並み倒壊するなどの大被害を被った。
その頃の私は、魔界西部の中心都市・誄豆市郊外の小さなビルに本社を置く、創始者の自分でもよく分からない会社の社長として魔界の開発やら最新技術の研究やらをしていた。
さて、魔界が壊滅的な被害を受けたので、都市開発を行う当社も被害状況の把握をしなくてはいけない。そんな訳で久々に魔界城に行くことにした。普段は対・魔界城との交渉は殆ど妹がやるので約5年ぶりの訪問である。
本社から車を飛ばして魔界城へ。未だ瓦礫の残る駐車場に車を止め、門に立つ。
私を出迎えたのは、赤いメイド服を来た少女であった。
「こんにちは。名前と用件をお願いします。」
「誄神商事㈱社長のルイズです。魔界地区被災の詳細な資料と今後の都市開発についての相談を……」
「……ルイズ?」
「え?」
「……久しぶりね、夢子よ。覚えてる?」
「……ゆめ……こ?……あのよく叩いてきた夢子!?いつも私と一緒に居た……」
「叩かれたいの?……そうよ、その夢子よ。それにしても……あんた社長になんてなってたのね……」
「あはは……色々あってね。夢子は結局言ってた通りメイドになったのね。」
「そうよ。……何か悪い?」
「いや……それで、本題に入りたいんだけど……担当者は居るかしら?」
「都市開発担当よね?……私よ。とりあえず、部屋まで案内するわ。」
久しぶりにあった彼女は、夢のように美しかった。
そんな夢子に連れられ、私は部屋へと向かったのであった。
次回は都市開発のお話とか。よく考えてません()