後編
かなり更新が遅れて申し訳ないです。
大事な話。
そう言った彼女、加賀谷さんは俺に背を向ける。
(何だ?)
何やらごそごそしている。
そうする事数秒、彼女がこちらに向き直る―――目を閉じたまま。
「あの、加賀谷さん?」
何がなんだかわからない俺は加賀谷さんに問いかけようとする。
「蜜芽君・・・」
目を閉じたまま俺に話しかける加賀谷さん。
(・・・!?ま、まさか!?これってぇぇぇ、キキ、キ、キス~~~!!?)
話ってキスがしたいとかそう言うことなのか。
(そう言う事なの~~っ!!そうなの~~~!?)
「蜜芽君、近くに来て。」
いいんすか!?
「う、うん、わかったよ。」
言われるがままに彼女に近づく。
後2、3歩足を踏み出すだけで彼女に触れてしまう距離。
(何か凄く良い匂いがする)
頭がクラクラしてきた。
やはりここは俺からいくべきか?
「蜜芽君・・・」
などと考えていると、加賀谷さんに声を掛けられ我に返る。
「ちゃんと見てほしいの。」
「み、見る?」
すでに目の中に押し込めるほど彼女の事は見つめているが、何を見てほしいと言うのだろうか?
すると、彼女がゆっくりと目を開く。
「・・・・・えっ」
俺は彼女の・・・加賀谷さんの瞳を見て驚きのあまり声を漏らす。
それもそのはず、俺を真っ直ぐに見つめているその瞳は・・・、
「変じゃないかな?蜜芽君」
オッドアイだった。
「加賀谷さん、その・・瞳は?」
いまだ混乱している頭で彼女に問いかける。
「うん。私もホントはオッドアイなの。蜜芽君には知っていてほしくて。」
何だって~~~!!!
「普段はね、黒のカラコンをしているの。」
そう言う彼女の手に黒カラコンがある。
さっき背を向けごそごそしていたのはカラコンを取っていたらしい。
「な、何でカラコンなんか・・・」
「私ね、元々の瞳の色は黒だったんだ。だけどね、小学校高学年の頃位から段々と色が変化しはじめて・・・」
聞いたことがある、瞳の色がオッドアイに変化していく。
極稀に成長の過程で瞳の色も変化していくと言う。
(まさか加賀谷さんもそうだったなんて。)
「瞳の色が変化しはじめた時がね、まだ小学生の頃だったから、急な変化に驚いちゃって泣いちゃったりもしたの。」
泣いてる小学生の頃の加賀谷さんを想像してしまったと言うのは封印だ。
「極稀な事だから周りにそういう変化がある子なんて居なくって、それからカラコンで隠していたの。」
少し罰が悪そうな顔をする加賀谷さん。
「・・・けど、」
そんな悲しい顔の彼女は、
「俺はオッドアイの加賀谷さん、好きだよ」
見たくない。
「えっ///」
さっきまでの表情が嘘のように頬を赤く染める彼女。
「そ、そうかな?///変、じゃないかな?」
「全然変じゃない。綺麗だよ。」
さらに赤くなる彼女の頬。
やっぱり可愛いなぁ。
「ありがとう蜜芽君///。話せてよかった。」
「こっちこそ、話してくれてありがとう。」
二人で微笑みを交わす。
彼女のその笑みは彼女のオッドアイに負けないくらい、キラキラと輝いていた。
FIN...?
俺達の物語は、これからだ!!