死神さん、お迎えありがとう。だが、断る。4
部屋で鼻の辺りまで布団をかぶっていて、寝起きの状態で仰向けで微睡んでいた私。
部屋の左側に床から1mぐらいの高さの所にある窓に誰かの気配を感じ、微睡みながら薄目を向けると黒かグレーの服を着た男性がいた。
男性は何かを言っていたが、聞き取れなくて覚えていない。
その男性を見た時、私は「(この男性と)目を合わせるとヤバい」と思い、目を強く瞑った。その瞬間、私は金縛りになった。
私が寝ている布団は窓から1mぐらい離れている所に敷いていて、男性は金縛りで動けない私に近寄って来て、私を見下ろす気配がした。
そしてチェーンソーか何かの『キーン』と言う感じの機械音が響いて来て、布団の上から私の心臓に向かって、何かの刃物がゆっくり近付いて来る気配。
この(刃先が近付いて来る)時、金縛りで動けない中、心臓が苦しかったような気がする。
そして「私の死因、心臓発作だな……」と思った。その思い方は何処か他人事で、他人事に思うのと同時に、金縛りで動けない左手をどうにか動かして、心臓を庇う仕草を取る私。
そして今度は右手をどうにか動かして近付いて来る何かの刃先を掴み、布団の中に引き入れた。刃先を掴んだ時の感触はペラペラなぐらい柔らかな物だった。
刃先から引き入れた刃物の刃先をから順に、慎重に触りつつ持ち手の部分を掴むと、その刃物は『剣』である事がわかった。
この時の感触は先程のペラペラした感触とは違い、きちん硬い刃物の感触だった。
再びチェーンソーのような機械音と共に何かの刃先が心臓に近付いて来る気配(この時は心臓の苦しみはなかった)。
まだ金縛り中、心臓を庇う左手をどうにか動かし、刃先を掴む。この刃先もペラペラな感触だった為、刃先を折り曲げて刺さるのを回避した。
何かの刃先が近付いて来る2度目の時も「死因は心臓発作か……」と他人事に思が、その直後に「だが、断る!」と思い、右手にした剣を仰向けで寝ている状態で、掛け布団越しに男性に向かって何度か素早く突き刺した(金縛りはいつの間にか解けていた)。
ちなみに刃先が近付いて来る時と、掛け布団越しに剣を突き刺した時の感触が、布団越しなのに、何故だか『木綿豆腐を切る時のような柔らかな感触』だった。
私が剣を突き刺したら男性は悔しがるような感じで、何かを呟いて窓に向かって消え去って行く気配を感じたら・・・・・・目が覚めた。
・夢の感想
今までの一人暮らしの時に見た『死神さんシリーズ』とは違い、今回は里帰り中の実家で見た夢。一人暮らしの時とは違い目覚めた時の『不安感』が小さくて、目覚め(の気分)がそんなに悪くない。