表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/11

死神さん、お迎えありがとう。だが、断る。2

薄暗い倉庫みたいな所にいた私。薄暗いが私の『5メートルぐらい先のやや斜め前に黒いスーツ姿の男性』がいるのが見えた。


男性は私に背を向けた状態で、金色のアルミ鍋をかき混ぜていた。その鍋からは湯気が立ち上っている。


「男性は鍋を見ているし、距離もある事だし、私には気が付いていないだろう」と私は思い、そして「今の内に(逃げよう)」と思い、そのまま後退りをする為、私は少し動いた。


すると男性は私に背を向けたままの状態で「どうぞこちらへ」と言う。男性が私に気が付いていた事に、ドキッとして固まる私。固まっている私に男性は、同じ状態のまま「どうぞ」と、先程の『どうぞ』よりも強調的に言った。


強調されたので、私は渋々、男性に近付く。男性に近付いた時に見えた鍋の中。その中身は『30人前以上はありそうな具だくさんの味噌汁』みたいな物だったが、定かではない。


何故ならばその鍋からは『味噌汁の匂いがした訳ではなく』、それは無臭であり、私は『色的』にそれを『味噌汁』と認識したのである。


私が認識した時「味噌汁だ」と思ったのではなく、何故か「おぉ、味噌スープ!」だった。


その味噌汁に男性は更に様々な具を足し、かき混ぜ続ける。その作業を眺めていた私。


男性は鍋を見詰めたまま「飲みますか?」と言った。


それに対して私は「いる」や「はい」など言った訳でもなく、沈黙だった。


男性は『沈黙』を『肯定的』ととらえたみたいで、私に味噌汁をそそいだ物を差し出した。差し出されたそれは何故か『シャーレ(科学などで使う透明な平皿)』で、その中には『味噌汁』ではなく、『深緑のスライムみたいにドロリとした物体』が入っていた。


その『深緑のドロリとした物体』は、『人が飲んでも良い飲み物ではない事』や『飲んだら危険な物という事』が明らかで、お世辞にも「美味しそう」や「(是非)飲みたい」と言える物ではない事も明らかだ。


強制的に渡された『深緑の物体入りシャーレ』を、受け取る羽目になってしまった私は、受け取ってからもまた固まる。


固まりつつも私は「先程の味噌汁はどうなったのか?」と思い、視線だけを鍋へと向け、鍋の中を覗いた。鍋の中はシャーレと同じ『深緑のドロリとした物体』だった。


「味噌汁に何をどう入れたらこうなるのだろう?」と思った私。


中々、飲まない私に男性はシャーレを私の口元に近付け、無理やり飲ませようする男性。シャーレが口元に来た時、その深緑の物体が無臭である事に気が付いた。


無臭な物でも、もしその深緑の物体が『ドロリとした物体』ではなく、『サラサラした液体』なら「青汁かな?」と軽い感覚で飲めたかも知れない。


だが、それは明らかに『人が飲んでも良い飲み物』とは思えないのである為、私は「絶対に飲むまい」と思い、男性を押し退けて抵抗しようとした。だが、やはり『男女の力の差』には勝てず、強制的にそれを口に含む羽目になる。


口に含んだそれは無味だったが、それを口に含んだ時、その見た目に、本能的に危険を感じたのか、私は嗚咽をする。


顔を反らして飲むのを拒否しようとする私と、更に飲まそうとする男性。


顔を反らしたり嗚咽したりしながら、男性の不意を突いて「飲めるか!」とシャーレを振り払う私。


シャーレを振り払った時に「チッ!」と、男性の舌打ちが聞こえたような気がして・・・・・・で、目が覚めた。



・夢の感想


2つ目の『死神ネタ』。「男性が死神では?」と思ったのは、目が覚めてからの事でした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ