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第六感

2015年08月13日に、如月がやっているAmebaブログ『拝啓 架空ノ御友達様』に、【sixsense】として、登載した夢物語を再編集したました。


※実際には(現実の事)、母の実家はもう何年も前に取り壊しており、今はもう別の人が新しい家を立てている。小学生の頃は盆と正月に泊まりに行っていたが、小学校の高学年になる頃(つまり思春期)には、あまり寄り付かなくなって行っていた。現在地元を離れている私は両親の親戚とは疎遠気味。




夢の中で私は母の実家の六畳の和室の居間に1人でいた。居間にある焦げ茶色のローテーブルの下に下半身を入れるようにして、うつ伏せに寝転んでいた。つい先程まで眠っていた私は寝起きのボーッする頭で、微睡み目を閉じていた。


私が今いる部屋の壁は砂壁で、柱の一つに私(孫)達の身長を記したシールが貼ってある。(地デジする前の事なので)黒いブラウン管のテレビと黒いテレビ台。その上の天井付近に付けているエアコン。窓からは畑が見える。押し入れは白い表面と青いフチの襖。同じ模様の襖で普段は仕切る事が出来るが、今は開いていて見えている隣の和室(こちらも六畳)。その和室にはナチュラル色(肌色)の二つの大きな洋服箪笥と、開くと三面鏡になる鏡台がある(これもナチュラルな色)。


現実ではあまり寄り付かなくなっていた母の実家だったが、夢の中でも家具の配置や色が、やけに鮮明だった。その鮮明な家具を見て「母さんの実家はもうないんだった」と思い、そして「これは夢だ」と気付く私。


うつ伏せに寝転んでいた私は、今度は横向きに寝返りを打ち、まだ微睡みながら薄目で正面を見る。視界の先には二つの和室と隣り合わせにある台所が見える。私がいる場所からだと、1メートルぐらい先にある橙色の冷蔵庫の側面が、一番先に視界に入って来る。側面には『ゴミの分別表とマグネット付きの栓抜き』が、貼り付けてあった。


冷蔵庫の側面から少し正面側に目をずらすと、『黒いシルエット』が見えた。寝起きな上、視力が悪い私にはそのシルエットが『人の形』に見えなくもない。更に目を凝らして見ると『小柄な女性』に見える。ボーッとする頭で「人?」と思いながら、そのシルエットを眺めていた。


すると玄関が人の気配で賑わって来て、親戚達が帰って来た事に気付く。「寝転んでいると邪魔かも」と起きて上がり、壁とテーブルの間に座り込む私。


親戚達が居間に集まる中、『背中に何かが乗っかったような感じの重さ』を感じた私。その重さに私は「先程の黒いシルエットは『霊』で、今取り付かれたんだ」と悟とる。


ふと目に付いた自分の左手の甲の全体が、何故か朱色に染まっている事に気が付いた。それを見た私は、一瞬「ギョッ!」として驚いたが、「これが(身体を借りる)契約だな」と思い、それを無意識にそして当たり前のように受け入れていた。私がそれを受け入れるとその朱色は消えた。


居間に集まった親戚達に「何か背中が重たいんだけど(何か見える)?」と私は聞く。親戚達の中に霊感がある者はおらず(私もない)、誰にも何も見えなかった。


そして私に対して『はぁ?何言ってのコイツ。頭、大丈夫か?』的な微妙な空気が流れた。


そんな空気の中、私の頭の中で響いた女性の声。その声に私は『先程の霊の声』だと理解した。頭に響く声に私が頭の中で何かを思うと、更に頭の中で響く声。所謂テレパシーである。


霊とのテレパシーでの会話の内容は忘れたが『霊=私の祖母(母の母)』と知ったが、『背中から何となく感じる気配は若い女性』だった。でも『霊と気配は同一人物』だと確信した私。


そして「ここ(この部屋)にばあちゃんいるよ」と私は言い、頭に響く女性の言葉を通訳するが、全然信じない親戚達。更に通訳を繰り返す私。まだ親戚達は全然信じていない上、先程以上の重たい空気が流れた。


それもそのはず、今日親戚達が集まったのは、『(夢の中では)もう何年も前に他界した祖母を偲ぶ為』だったからである。


それでも私は頭に響く声より、(私が知るはずのないと思われる)祖母の旧姓、出身地、祖母の子(叔父、叔母、母)の過去のエピソードを通訳する。祖母、叔母、母の三人の事だと「同性である娘の私が、以前、それぞれの事を母に聞いた事があるかも知れない」と思われるので、滅多に会わない叔父の話を、主に通訳する事にした私。


私が話す様々な叔父のエピソードは『私が知るはずのない(と思われる)叔父のエピソードで、それが事実である』という事に、叔父は半信半疑である。


中々、信じない叔父と今だに流れる『コイツ大丈夫か?』的な空気に私は、「信じられないのはわかるが、(祖母と)親子ならいい加減に信じろよ!」とイライラしながら、更に様々な叔父のエピソードを話す・・・・・・という夢を見た。




・目が覚めてから


祖母は長く入院中だが、ちゃんと『存命』である事に、いくら夢だとしても『存命者が他界設定』は、罰当たり過ぎると思った。時期が時期だけに(夢を見た日はお盆)、ただでさえ『身内の夢は妙な胸騒ぎがする』のに、起きてから『祖母に対して胸騒ぎ』を感じたものだ。でも実家に連絡を取る訳でもないく、暫くしてから『胸騒ぎ』した事は忘れいた。


『おばあさん』繋がりで、16歳の頃だったか、初めて金縛りになった事を思い出す。同時、夜、仰向けで寝ていると『お腹の上に何かが乗ったような感じの重さ』を感じ、動けなくなった。初めての金縛りに怖くて目を開けられずにいたら、暫くして金縛りは解けた。


それから暫くし日が経ったのち、疎遠だった父方の親戚のお婆さんの(私にとっては生まれて初めての)通夜に行った事、そしてそれが夏(お盆の時期)だった事を思い出し、「あの時の金縛りって、もしかして……もしそうだとしても、何で懐いていない私に(会いに来たの)?」と思った事を、10年以上経った今でも覚えている。


『夢の内容が罰当たり過ぎる事』と『父母両家の親戚に懐かず、疎遠な上、両家の墓の場所がわからない』という、「最悪な子孫でごめんなさい」と思った。


あともし本当に私に『第六感』があるならば、『罪滅ぼし?』として、『親戚限定で、更に疎遠になる覚悟で、使うべき』だと思いました。

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