下男2
やっと主人公とヒロインの登場です。なんか話の進行スピード早いかなぁ。ご意見、ご感想お待ちしてます。
蝉がよく鳴くこの季節、木々は青々とし、太陽はギンギン。道路のアスファルトはとてもじゃないが触りたくないほど熱せられている。僕の周りを足早に過ぎていく人々はみんな暑そうにハンカチやタオルで顔を拭き、意味がないと知っていても手で扇がずにはいられないそんな季節。今日から学校は夏休みに入り、学生はこれからの予定を考えるだけでニヤニヤしている。
なのに・・・・・
「ええぇっと・・・どうしたら許してくれます?」
なぜ僕だけが
車とロープで繋がったまま、アスファルトの鉄板(強火)に転がされているのだろうか。(もうぐるぐる巻きですよ)
「許すもなにも、これは実験よ。結果が出るまで続けるわ」
最近引っ越してきたばかりのこの娘は、ご町内の人とまだそんなに親しくなっていないのに、このような暴挙に出るとは・・・・恐いもの知らずか!(うちの町内ナメんなよ!)
「だからってこれは人としてどうかと思いませんか?人権侵害だよ侵害!これだから胸が大きいだけの性格破綻しgyrmbqw!!!ぶばぁ!やめてごめんなさい申し訳ございませんからその無駄にでかいスライム(おもちゃのネバネバ)を顔にかけないでぇぇぇぇぇえ!!」バタバタ
「あんたは人が気にしていることをいちいちいちいち突っついて!こうなったら容赦しないわ!やって!」
娘が叫ぶと車に乗っているいかにもグランプリトリマシタァ!って叫びそうな黒の外人さんがニカッっと白い歯を輝かせた。
(おいおいマジかよ・・・・)ギャアアアアアアァァァァァァァァァ・・・
リアルに恐怖を感じた束の間、
ブルヲヲヲォォォォォォォォォォォォォォォオンオン!!
と僕を引きずって走って行った。
この街は死無町。僕のご先祖様が作った町だ。日本の南の方にある。町人の数は三百人ぐらい。そんなに大きな町ではないが、学校も小中高とあり、立派なコンビニやデパートもある。駅は隣町まで行くしかないけどある程度はこの町で事足りる。
このご町内の人はみんな僕の知り合い。だから、みんな僕達家族の体質を知っている。泣かれることもないし、恐がられたりもしない。とても住みやすい町なのだ。
僕の名前は藤見達也。大学一年生。短髪の黒髪で、普通としか言いようのない体系。夏休みになったから実家に帰るかな、と思って帰ってきたらお向かいにやたらでかい城(城って・・・)が建っていた。そこに住んでいたのが、今まさに僕を殺そうとしている娘・・・
真相季利栖。髪は赤のロング。胸がでかい以外は普通の体系。服装は絶対スカートは履くようにと母から言われているらしく、常にワンピースを着ている。(母親はなにを考えているのかわからん)親が石油王。(でも日本人以外の血は一切入っていないという。ならあの髪は染めてんのか?)希少な子。中世ヨーロッパの城に一人で住んでいる変わった子だ。(城は親の趣味らしい)
石油王の子供だといろいろトラブルに巻き込まれることが多かったらしく、そのせいか知識と戦闘の技術だけは一般人の常識を逸脱している。(実際僕はその被害に今あってるところです)
向こうの国は危険と判断した両親がこの日本に娘だけを送ってきたらしい。後でメイドさんとかいないの?って聞いたら
「何回かその人たちに拉致されかけたから。信頼のおける人しか側におかないようにしてるの」
って言われてゾッとした。
お向いさんということで挨拶しにいったら門でまさかのギロチン攻撃を受け(首が飛びました)、さらには地雷(足が吹き飛びました)、銃器(体が穴だらけになりました)、とどめは季利栖の回し蹴り(脳味噌とパンチラで心が揺れました)と怒涛の殺人フルコースを堪能してた。それでも起き上がる僕を見て彼女はアヒルぐらいなら飲み込めそうなぐらい口を開けて驚愕していた。そこから興味をもたれ、今のように、どうしたら致命傷を与えられるか実験されている。(こいつっ絶対ドSだ!)
僕の体は特別製。いや、僕だけではなく一族が特別。
僕らは不死身だ。
どうしてこんな体なのかはわからない。しかし、不老ではないので成長スピードは一般人と同じ。違うのは老衰以外では死なないということ。首が飛べば拾ってくっつければいいし、脳や心臓になにかしらの致命傷を与えられても大丈夫。一部例外はあるけど、ほとんどの事では死ぬことはない。もちろん傷ができれば痛いが、痛覚もほとんどなくなっているので、少しのことなら痛みも感じない。それを利用して親父は危険な仕事をいくつもやっている。お袋は旅に出るといってからまだ帰ってこない。あ、お袋は一般人なので不死身じゃないよ。
こんな世界に僕たちは住んでいる。
何キロ引きずられただろう。もう服もボロボロで裸も同然。ロープは途中で切れたので今は家に帰る途中である。一様県道なのだが、ここは田舎町。ほとんど車が走っていない。だが、今回は少し様子が違った。
(なぁんかパトカーが多い気がする)
十五分くらい歩いている間に十回もパトカーを見た。
「今朝のニュースの関係なのか?だとしたら恐い話だ。うちには来るなよぉ」
なんでも、あるマンションの一室で猟奇殺人が起こったらしい。遺体は二人の姉妹。とてもひどい状態だそうだ。
そんなことを考えていると前から季利栖がやってきた。
「・・・・やっぱりなんともないのね。なんなのその体は」
「だから言っただろう。こういう生き物なんだよ。町内の人はみんな知ってる。それ以外は普通なんだからあまり気にするなよ」
「そういうわけにはいかないんだけど・・・・これは使えるわね」
ツリ目の瞳がキラーンと輝いた(というよりなにかが切れた音にも聞こえた)
「?」
「あんたってニュース見てる?」
嫌な予感しかしない。
「見てるけど・・・・もしかして」
「猟奇殺人の犯人。まだ捕まってないでしょ」
ヤヴァイ予感しかしない
「あ!そうだ!僕は今から夕しょ・・・」
僕の言葉を最後まで聞かずに季利栖は言った(言いやがった)
「その犯人、捕まえに行くわよ。言い暇つぶしになりそうだし」
「おいおい、いくらなんでもそれは現実的な考え方じゃないだろう。警察だって大きく動いてんだから邪魔になるようなことは」
「あなたが一番現実的な存在じゃないんだけど」
そりゃごもっとも。
「実はもう準備もできてるのよ。」
そう言って手をパンパンたたくとどこからともなくキャンピングカーが登場。運転手はあの黒い外人。(今度はグッ!って親指立ててるよ・・・)
「早く乗りなさい。あなたも弾よけくらいにはなるでしょう。あとそのみっともない服を着替えなさい。それじゃあただの変態よ?」
誰のせいだ誰の。
こうして俺たちを乗せた車は隣の県の噂のベッドタウンに向かうことになったのだ。
ここから先のことはまだあまり考えてません(^_^;)どうにか事件まで持っていこうとは思います。読んでくださってありがとうございますm(__)m少しは暇をつぶせましたか?(?_?)