表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

文学フリマの出店場所は売り上げと関係があるか

作者: MURASAKI

※個人の感想です

 文学フリマ東京38に参加しました。


 文学フリマに参加するのは、昨年の1月から数えて5回目です。

☆23年1月京都→23年9月大阪→23年11月東京→24年1月京都→24年5月東京

 という感じです。

 文学フリマ以外には、記念参加のコミックマーケット100とコミティアに参加しています。

 ちなみに去年の5月の東京は、過去最高の人手でかなり売れたと聞きましたが、私はコミティアの方が良いと情報を聞いてそちらに参加しました。結果的に、コミティアでは会場に人は沢山いるのにスペース前が過疎で惨敗しました。

 今回は初の5月の東京。しかも配置が「入口付近の島端」で、過去最高に良い場所です。


 まずは、今までの配置を振り返ってみます。


●京都<ジャンル・ラノベ>

・角だと喜んだものの、人通りが過疎

・トイレに来る人か休憩の人が壁際にいるくらいで過疎

・呼び込み禁止のルールを愚直に守って静かにしていたので人が寄り付かない

【結果】新刊2種、ポスター2種も刷ったのに数冊売れただけで終わり


 やはり認知度が弱いとダメなのか?と思いましたが、後で聞いたらラノベの島はわりといつも人が来ないとのことで……慰めかわかりませんがそうらしいです。

 その年の5月の文学フリマはリサーチするとラノベ島でもかなり売れていたようなので、地域性かもしれません。東京参加なら、ラノベジャンルでもそれなりに売れると思います。

 京都の配置では俳句などのジャンルが目の前で、あの場所ではラノベは明らかに浮いていたと思います。

 目の前の俳句ジャンルも夕方まで人があまり来ていないように見えました。

 入口から見て手前と奥の間に見本誌コーナーがあったこともあり、そこで人が止まっていた印象です。

 配置問題はコミケでもありましたが、文フリでもあるのかも?とジャンルを考えるきっかけになりました。この時は、ファンタジーや大衆文芸あたりが混み合っていたように見えました。それから、ポストカードなどイラスト系の出店があるブースは強いと感じました。

 初参加でジャンルなどの下調べも兼ねていたので、売り上げはこんなものでしょうとは思いましたが帰りは流石にしょんぼりでした。



●大阪<ジャンル・大衆文芸>

・入口から右回り誘導されていて、移動誘導の逆側に配置されてやっぱり過疎

・誘導された右の方は俳句などのジャンルでかなり賑わっていたそう(京都の時全然でしたが?)

・両隣が人気サークル?のようで、隣のサークルに来た人が私の机を遮って長時間話をするおかげで、人が遠巻きに見るだけという状態。人の壁が出来て人を呼び込みすることも出来ない…これはダメだ!

・初のSHOWVEL配布(割と好評)

【結果】委託も含めてそれなりに売れたが胸を張れるほどではなかった。


 新刊は官能エロ小説でしたが、新刊は売れませんでした。エロは売れないっぽいです。大衆文芸じゃないのか……官能は大衆文芸だと思っていました。表紙がラノベ風だったから売れなかったのではないかと言われました。大衆文芸だからそうかもしれません。

 自信作の新刊を手に取って首を振られた私の悲しみは伝わるでしょうか。自分の求めた物と違う場合は、スンって置いていただければそれでいいのです。

 色々なものが少しずつ出てくれたので、売り上げはそれなりでした。とは言っても、文学フリマの過去参加は1度だけなので、友人・知人の話を聞く限りではちょっと微妙かもしれません。コミックマーケットとコミティアを合わせた一次創作イベント参加の中で一番売れたのですが、これは委託も含めての結果なので私の本は安定の「数冊売れた」です。


 知人が入口からそのまま奥まで入って来る場所に配置されていて、人通りも多く結構手に取って貰えたとのことでした。(持込分は完売したとのことです)しかし1本ズレた場所の知人は「人が全然通らない」とのことで、本当に1つ通路がズレただけでこの落差は凄いです。

 勿論ジャンルもあるとは思いますが、人通りがそんなに違うというのは……。

 私の所属する別サークルは中央より少し右寄りの奥に配置されていて、人が全然通らないと言っていたので配置はやはり関係あるのかも?(とはいえそれなりに本は売れたと思いますけどね、初参加だったので)



●東京<ジャンル・大衆文芸>

・配置図で入口付近だ~!と喜んだのに、実際は近い入口は封鎖されて別の場所が入口に…過疎

・二号館は本当に人が入場しておらず、これ大丈夫ですか?という有様

・一号館はイモ洗い状態で人だらけ…その半分でも通路を埋めて欲しい

・仲間と合体出展で一緒に出たので騒がしく、買いにくかったかもしれません(反省)

・SHOWVEL2号(それなりに好評)

【結果】私の本は、今までを通して販売してきた中の1種類が完売したのですごく嬉しかった。


 この時は、本を売る売らない以前に人が来ないので、途中からいかにイベントを楽しむかという方向性に舵を切り始めます。

 売れなければ印刷代も出ないし、何なら地方勢なので遠征も出来なくなるし、せっかくだから来た分楽しもう!という気持ちでした。ちょうど私の体調が最悪だったのも手伝い、売るどころの話ではなく……欲しい本だけ買って、あとはずっと椅子に座り灰になっていました……。

 仲間が色々と手伝ってくれたので助かりました。

 共通の知人を通じて知り合った方は、入口からすぐ見える配置で「いつもより売れた」と笑顔でした。あんなに人が流れてこない印象だったのに、入口付近は人が多かったそうです。

 入口より奥に配置された文学芸人さんのブースですら開場して数時間経っても人が並ばないという異常状態ですから、二号館一階への誘導がどうなっていたのかと思う程でした。

 聞いた話では二階は人が廊下まで並んだとのことだったので、やはり場所ガチャに当選しなければ意味がない!という持論が正しい説が濃厚になりはじめます。

 ただ、二階は見本誌コーナーがあるので、流れ的にも人が多くなる理由のひとつではあると思います。



●京都<ジャンル・大衆文芸>

・配置は入口から少し離れた手前

・所属するサークルと私個人サークルの合体出店

・人通りはまあまあ

・新刊はほとんど完売に近い売れゆき(※ただし別サークルの方)

・SHOWVEL3号(探して来てくれる人まで現れる。嬉しい!)

【結果】個人発行は売れなかったが、所属サークル発行の本は売れた!


 すごく良い配置ではなかったものの、無料配布の冊子が定着してきたからなのか人が来てくれるようになり、それなりに売れました。やはり大衆文芸なので、表紙がラノベの小説は売れませんでした。

 しかし新刊が十冊以上出たのは初でした。いやはや、本のタイトルとコンセプトも良かったかもしれません。デザインも大衆文芸っぽさが出ていたのが良かったと思います。

 SNSで仲良くしてくださっている皆様も多数来てくださり、充実していました。

 やはり場所は入口付近・奥ではなく手前・人通りがある場所が売れるきっかけに繋がると実感できました。



●東京<ジャンル・ファンタジー>

・念願の、ファンタジーでの出店

・入口付近の手前配置。しかも島端という好条件

・売れなきゃマズいでしょという配置に心躍る。人通りはすごくいいぞ!

【結果】過去最高に自分の本が売れた!


 いつもは無料配布は積極的に配らないと貰ってもらえないというのに、今回は配ったのは帰る間際に残った数冊だけで、お客様自ら取ってくださったと言うのがとても大きな収穫でした。

 スタート間際に私がトラブルでなかなかスペースまで戻って来れず、1時間以上かかって自スペースに戻ってきた時には、お隣の方から「凄く沢山の人が来ていましたよ」と教えて頂くほどの盛況ぶりだったそうです。

 見本誌コーナーで見たので来ましたという方も多く、スタートからほとんど座ることなく接客しました。

 SNS繋がりで見に来てくださった方も過去イチ多く、店番を変わっていただいたりと本当に助けていただきました。

 有難い、感謝いっぱいで終わりました。



 ……ということで、まとめると【やはり配置される場所は売れ行きに関係する】と思います。


 入口に対して手前や奥、ということもかなり影響すると感じました。もし入口から遠くに配置された場合は「お客様が移動する動線と目線の位置に分かりやすい展示がどれだけできるか」を考えないといけないです。

 皆さん気合を入れた展示をしているため、特に島中になるほど埋もれます。柱の影だと余計に顕著で遠くからも見えません。


 私も友人・知人の場所に行くために、だいたいの配置図が頭に入った状態でいつもこういう展示だから……と探しに出かけたと言うのに目が滑って気付けず、通路を3往復しても見つけられなかったので、仕方なく地図を出して確認してようやく見つけられたというほどです。

 特に島中配置では、相当気合を入れた目立つ装飾をしないと目に入れてもらうことも大変だと感じました。


 人が通らないとアピールも出来ませんから、やはり人が通る場所・行き来で目に入りやすい場所に配置されたほうが売れるんだなと感じた「文学フリマ東京38」でした。

 これから文学フリマに参加したいと言う方へのアドバイスとして、机の上に敷布を敷いた方がいいです。本が埋もれて見えにくいですし、目立ちません。

 無地の方が良いと思いますが「目立つ」に特化するなら結構派手でもいいかもしれません。オリジナルの敷布を作れる同人印刷所があるので、自分のオリジナル敷布を作るのも良いと思います。

 高さのある展示は有効です。本の数が少ない場合は不要ですが、種類が多くなってくると高い目線に本がある方が見えやすいのでおススメです。百均で売っている小さいイーゼルに本を載せると目立ちます。

 呼び込みは、自分のブース内からの呼びかけ(周りに迷惑にならない程度の声の大きさで)は可能なので、一緒に配るチラシか無料配布本があると興味を持ってもらいやすくなります。

 ただ、印刷するのもコピーだとしてもお金はかかるので、出来る範囲内でという縛りはありますが、呼び込みをするなら一緒に配るものがあった方が良いと思います。

 過去の手ごたえとしては、チラシよりも本の形をしている方が貰ってもらいやすかったです。ちょっとしたSSなら余っても次回配れますし、覚えてもらいやすくなるので用意してみてください。(無名で初参加なら20~30冊くらいでも余ると思います)

 SNSで知り合いの多い方は、出来る限りSNS宣伝をしてください。来てもらえる確率はぐーんと上がります。名前の横にブースと参加イベントの名前を入れるのもお忘れなく。


 売れた方が楽しいですが、売れなくても楽しめる。それが同人イベントです。

 場所ガチャで人通りが少ない場所に配置されたとしても、回数を重ねるごとに工夫していけば人は来てくれるようになると信じて、今後も参加を続けていきたいと思います。

 もし今後参加される方がいらっしゃいましたら、お会いできると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] こんにちは。 文学フリマに興味がありましたので、すごく参考になりました。 う~ん、やはり「あまり売れない」は大前提のようですね。
[一言] とても勉強になりました! 有難うございます (`・ω・´)ゞ 確かに敷布があった方が雰囲気が良いですね☆彡
[良い点] 読みました! 私もあと2年後ぐらいに出店を考えていて、5月の文フリに勉強も兼ねて、初めて行ったのですが、色々と工夫している方も多くて、「このやり方良いな」とか思いました。 また、それと…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ