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プラトニック ラブ  作者: 風音
第一章
4/60

気軽に会えない二つの理由



彼とは偶然にも同じ高校に通ってるけど毎日会える訳じゃない。


会えない理由は二つ。

一つ目は、彼は売れっ子が故になかなか学校に来れない。

二つ目は、お互い通っている科が違う事。

在籍している科が違う事で気軽に校内で会えないのは本校特有の校舎の仕組みにある。



本校には私が在籍している普通科と、彼が在籍している芸能科がある。

普通科は建物の東側で、芸能科は西側の別棟。


普通科の生徒は、テレビでしかお目見えしないような芸能人の生徒が西校舎に通う事を知りつつも、校舎が東西で分断されて情報が完全にシャットアウトされているから誰が通っているのかまではわからない。


芸能科の校舎は、普通科の生徒は立ち入りが禁じられている。

だから、憧れの芸能人が同じ敷地内に通っていても、出会えないのが現実的だ。



本校の芸能科は、テレビ等のメディアで活躍する芸能人が在籍してる。

そこに売れる売れないは関係ない。

つまり、芸能人なら誰でも入学出来るのが最大のメリットだ。


しかし、諸事情により芸能界を引退した場合は普通科への編入が余儀なくされている。

これは芸能科へ通っている生徒の秘密保持が目的だとか。


ところが、現実は厳しい。


普通科は偏差値が70。

しかも、競争率はななな……なんと12倍。

お陰で入学切符を手にするまでの道のりが遠かった。

偏差値を高く設定する理由は、芸能人目的で入学を希望する生徒を削り落とす為。

ざっくり言うと、芸能人を眺めるより勉学に励めと。



そのせいか、芸能科の生徒が普通科に編入しても、受験対策に向けたハイレベルな学習内容についていけず、自主退学していくパターンが多いとか。

これは、学校側にとって死活問題でもある。


芸能科は仕事で不規則な時間帯しか登校できない生徒でも卒業までの必須単位を取れるように特別な補習授業が行われるなどして、学校側から最大限の配慮がなされているらしい。


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