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10/26

10 月の曜日とブルーローズにやってくる例の方。

お越しくださり有難うございます。

三回目の更新の二話目になります。

あっという間に休日は過ぎ去り、アタシはプリシアに抱き着きながら喚いていた。

明日は月の曜日――仕事再開の日である。



「嫌よ嫌よ――!! もう充分アタシ頑張ったじゃない! このままプリシアと居させてぇぇぇぇええ!!!」

「駄目ですよシャルル。あなたの力を待っている方々が大勢いるんですから」

「でもでもぉ――」

「わたくし、頑張って仕事をしているシャルルがとっても愛おしいわ。頑張って」

「もう! そんな事言われたら頑張るしかないじゃない! でもプリシアも今週は王都に来るのよね? 公爵家でお茶会でしょう? マネキンだらけだから気を付けてね?」

「ふふふ、どんな状態なのか想像するのも怖いですけれど、わたくしはストレリチアの女主人。ちょっとの事では驚きはしませんわ」

「もう! うちの奥さんが素敵すぎる!! 愛してる!!」

「わたくしもですよ。さぁ、そろそろお仕事の時間ですわ。水の曜日のお茶会にはブルーローズに向かいます。とっても素敵なドレスを作って頂いたの。楽しみにしていてね」

「そのまま襲わないように頑張るわ」

「ええ、頑張って」



濃厚なキスの後、シアタシは涙目になりつつ魔法扉を使いブルーローズへと戻っていった。

全身に残る愛しい妻の香りが寂しさを増長させる。

出会ったあの時から妻であるプリシアに心底惚れていたのだ。

プリシアの為なら何でもしてあげたい。叶えられるモノは全て叶えたい。

脳裏に浮かぶプリシアを想像し濃厚な溜息を吐いたその時、ドアが開きエドガーが入ってきた。



「おはようございますシャルル様」

「おはようエドガー。そちらもお肌ツヤツヤね? 濃厚な時間はお互いに過ごせたかしら?」

「ええ、物足りなくはありますが充分に」

「今頃カラーは寝不足ね」

「毎度の事ですよ。とは言え、元々冒険者だったカラーですから頑丈です」

「朝からお熱い惚気をありがと。こちらも十分愛し合ってきたわ」

「良い事です」

「それから、カラーから貰った情報を元に王家に抗議文を送ったわ。返事は来ていないけれど、何時も通りあの方がお見えになるかしら?」

「そうでしょうね」



そう言うと開店時間前に話していた『あの方』がご訪問された。

その御方とはガーデニアで、少々寝不足なのか気だるそうな顔でも笑顔を壊さず、店に入ってこられた。

毎度毒芋がやらかす度に、ガーデニアは早朝やってきては謝罪をしていることを、あの毒芋は知らないのだ。



「この度は、我が愚妹がご迷惑をお掛けして申し訳ありませんわ」

「全くよね。あの毒芋どうにかならないの? いい加減妻の邪魔をするならこちらも考えがあるのだけれど」

「申し訳ありません」

「とは言っても、貴女に八つ当たりするべき事ではないわね。悪かったわ。それで? あの毒芋はどうなったの?」

「一カ月の謹慎処分となりました。部屋の前には騎士を配備して出られぬようになっています」

「甘っちょろい罰だこと」

「わたくしもそう思いますわ。妹の所為で婚期も逃しましたし、このままではオリガーテ王国は御終いですわね」

「ガーデニア様にも良い縁談があったのに……あの毒芋の所為で全部パーだものね」

「ええ……それと、これはお父様やお母様たちが知らない事ですが、カトレアは暗殺者を雇ったのだとわたくしの手の者に語っていましたわ。プリシア様を亡き者に出来ればその座に自分が付けると思っているようです。どうか護衛となる者に暗殺者を撃退出来るほどの腕前の者を用意した方が宜しいかと」

「……そうね。この事は陛下たちに伝えても?」

「構いませんが、切り札にするのが良いかと」

「仕方ないわね……」



とは言え、暗殺者を雇ったとなると問題だ。

騎士達では暗殺者を撃退することは難しい。珍しく悩んでいるとエドガーが手を挙げて口を開いた。



「でしたら、俺の甥っ子を護衛に回しましょうか」

「甥っ子……。ああ、あの子たち?」

「ええ、あらゆる攻撃に対してはかなりの腕前です。暗殺者も数名屠った事があります」

「では、直ぐに手配して頂戴」

「畏まりました。直ぐに魔法鳥を送りましょう。ですが水の曜日に間に合うかどうか」

「だったら、魔法扉を使って頂戴。予備が幾つかあるわ。それを魔法鳥で送って直ぐに用意して貰いましょう。緊急性を考えればすぐに動いて貰えるのかしら?」

「動いてくれると思います。では急ぎ手紙をしたためますので失礼致します」

「頼んだわよ。それと有利な情報をありがとう。公爵家に暗殺者なんて……バレたら毒芋も終わりね」

「ええ、早く終わって欲しい所ですが、存外ああいうのはしぶとい生き物だと理解してます」

「しぶとく無くていいのだけれど……貴重な情報だったわ」

「所で、あの子達と言うのは?」

「ええ、エドガーは元々周辺国にある少数民族の出なの。聞いたことが無いかしら、日出国っていうの。独特の空気が過ごしやすかったわ。アタシも一時期暮らしていたことがあるの。そこにいるエドガーの甥っ子を連れてくるんだと思うけれど、誰が来るのかまでは分からないわね。流石に男だとは思うけれど」

「男性ですか……」

「まぁ、今度のお茶会にはガーデニア様もご参加でしょう? そこで見てみると良いわ」

「そうしますわ。ではわたくしはこれで」

「ええ、良い情報をありがとう」



こうしてガーデニアは淑女の礼をして店を出ると、開始のチャイムが鳴りブルーローズは開店となった。

途端押し寄せてくる貴族の多さに頭痛がしたけれど、これも仕方のない事。

しっかりお金を貰い、そのお金でストレリチアが更に発展することがアタシの楽しみでもあった。

――しかし、暗殺者ねぇ……第一王女と公爵家のいる場所で暗殺って、余程の馬鹿ね。

そんな事を胸に考えながら、今日もまた貴族達の見た目をスキルで望む形に変えていくのであった。



+++++++++++++++++++++++

本来、金曜日に10話一気に更新予定だったので

10話まで(プロローグ込み)アップしました。

最初からアレコレ起きますが、商売はもう少ししたらスタートします。


書き方が若干違う所があるので違和感があるでしょうが

21話から何時も通りの書き口にちゃんとなりますので

お付き合い頂ければと思います。


見た目を好みに自由自在に変えれたら……腹の肉を引っ込めたい私が居る('ω')ノ


この先が楽しみだ~や、応援してますと言う方がいらっしゃったら

イイネや☆やブクマがあると嬉しいです!

無論誤字報告も!(誤字ばかりかもしれませんがっ!)

応援よろしくお願いします!

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