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Recreation World ~とある男が〇〇になるまでの軌跡  作者: 虚妄公
第2章 ダンジョン探索編
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39話 イーニヤ商会の戦い

 イーニヤ商会ではオンラインショッピングも最近始めたのである。

 主に取り扱っているのは情報である。

 武器や防具なども試験的に宅配サービスなどを導入しているが利用者はほとんどいない。

 そして時はリュウジン達のクエストが配信がされている時。


「会長!スタンピードとリュウジンさんって方の問い合わせと買いの注文が多すぎて追いつかないです!!」


 テルの配信を見た視聴者がリュウジン、リン、テル、スキル、スタンピード、コロームの森など様々なことについて売買や問い合わせに来ていた。


「少し待つにゃ!!今非番の人と別担当の人を呼んでいるにゃ!!」


「ここ以外の支店の店頭にもかなりの数の行列ができているそうです!!」


「〜〜〜、仕方ないにゃ!11時から売るのは情報に限定するのにゃ!商会の全人員を情報の売買のみに集中するにゃ!プレイヤーの従業員はオンライン対応!現地の従業員は店頭での対応に回るにゃ!!」


 イーニヤ商会ではテルの配信による影響で今までにないくらいの忙しさに見舞われていた。


「とりあえず、お知らせでリュウジンさんは大した情報がまだないって出すにゃ!!急ぐにゃ!!」


 イーニヤ商会の会員はかなり忙しなく作業をしていた。


 そして・・・


「次はスキルにゃ?!いますぐ該当しそうなスキルをピックアップするにゃ!!私はその配信を見て対応していくにゃ!」


「か、会長。あの、貴族の方が来て・・・その、会長に用があると・・・」


 それには生き生きとしていたイーニヤも少しばかり顔が引き攣った。


「待たせるわけにはいかないにゃ。どこにお通ししているにゃ?」


「さ、3階の超VIPルームにお通ししてます」

「すぐに行くにゃ。あとの対応は副会長に任せるにゃ!頼んだにゃ!」


 ――∇∇――


「次は黒い狼の情報を集めろ!!暗殺者ギルドの情報は絶対売るなよ!!敵にはまわせん

 !」


「副会長!黒い狼のようなモンスターは5件ヒットしていますが、配信のような姿形のものはありません!」


「その中で最も強いモンスターはどれだ?」


「このヘルハウンドってやつですね。ランクはBランクで確認されている生息地は魔の森で攻撃パターンは噛みつきや火球ですが、大きさが全く違います!」


「変異種って可能性はあるか?この前たしか変異種が確認されたって情報があっただろ!?」


「たしかにありましたね」


「よし!間違っているかも知れないと伝えた上で購入すると言われたなら、変異種という推測も交えて売れ!絶対に注意事項を伝えろよ!」


「はい、かしこまりました!」


 すでにオンラインショッピングでは待ち人数が5000人を超えており、順番が来て対応のチャットを送ってもすぐに気づかず後回しになるといったゴタゴタが発生していた。


 そしてそれぞれの街でも店頭にかなりの行列が出来ていて、帝都でも街中をかなりの人数が並んでいる状態なので街の警備隊に注意される事態にまで発展していた。


 そうこうしていると、会長と貴族が出てきた。

「それじゃあ期待しているよ。くれぐれもよろしく頼むよ」

「はい!かしこまりましたですにゃ!ご期待にお答えしてみせますにゃ!」

「うむ。それではな」


 貴族も傲慢な感じではなく、むしろ孫が頑張っているのを見るかのようにイーニヤを見ていた。


「会長。大丈夫でしたか?」

「副会長お疲れにゃ!大丈夫・・・かは今後次第だけど、とりあえず依頼をされたにゃ。とりあえず平民だから見下すって感じの貴族様ではなかったのにゃ。貴族との接点は大商会になるためには絶対必要なことにゃ!気を引き締めるにゃ!それで、そっちはどうにゃ?」

「現状些細なトラブルはいっぱいありますが、概ね何とかできています。ただ情報不足感が否めないですね。あとは情報を売りにきた方が多数いましたが、ほとんどが役に立たない既に知られている情報でした。今後情報の売買システムの見直しをする必要がありそうです」

「まぁその辺は手探りだから仕方ないにゃ。こういった緊急事態は今後もあるだろうにゃから明後日あたりに幹部会議を開くにゃ。予定が合わない人は別に大丈夫だから連絡だけしといて欲しいにゃ」


「か、会長!!やばいです!!人が多くなりすぎてオンラインショッピング回線落ちました!!」

「にゃ!でもあたしらでシステムの復旧は出来ないのにゃ。運営に早めに復旧してくれって送っとくのにゃ」

「会長!!配信終わりました!!配信の終わり方が強制終了で巫女服姿の・・・えっと、その前にリュウジンさん達がやられる寸前で・・・」

「ちょっと落ち着くにゃ!!もう少し要約するにゃ!」

「要約すると、物語の主人公のピンチに謎の巫女服姿の少女が出てきたと思ったら、突然「???」に強制終了させられましたって感じの文字が出てきて打ち切られました。正直私もあの続きとても気になるんですけど〜〜〜〜。リュウジンさん達は生き残れたの?そしてあの巫女服少女は何者なの?ドラマなら来週まで待てばいいけど、続きが見れないのがわかっているだけに辛いです〜〜。」

 そう言ってその女性は床に手をつき項垂れた。

 そしてガバっと顔を上げて

「絶っっっ対、あの続きの情報手に入れてくださいね!会長!!」

 それをイーニヤと副会長は少し引いた様子で見ていたが、すぐにそれが大袈裟ではないことを思い知ることになった。


「会長。予約注文はないのかって問い合わせがかなりきています。今回の配信の放送後の情報が手に入ったら欲しいってメールがもはや数えられないくらいきています。どうしますか?」

「・・・とりあえずリストにまとめておいて欲しいにゃ!イーニヤ商会の威信にかけて情報を得るにゃ!!」


 そしてリュウジンが来たイーニヤは商会の前で・・・


「リュウジン様、放送後の情報を何卒、何卒お教えください!!」


 とスライディング土下座で頼んだとか・・・



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