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Recreation World ~とある男が〇〇になるまでの軌跡  作者: 虚妄公
第2章 ダンジョン探索編
32/63

31話 冒険者ギルドへの報告

ここから2章の始まりです。

1章はどうしても説明的なのが多かったので冒険してきたいですね〜

「それじゃあ報告を聞かせてちょうだい♪」


 あの後、俺は気絶していただけで強制ログアウトされていなかったリンとテルを担いで帝都まで戻ってきた。


 門番には少し不審な目で見られ、2人の冒険者カードを取り出せなかったので通行料を払うことになったがなんとか生きて帰ってくることができた。


 その後、イーニヤ商会に行き2人が目覚めるまで横にできるところを借りた。

 イーニヤは配信を見れなかったらしいが、配信をしているときから問い合わせが殺到し商会はてんてこまいだったらしく商会に着くと同時にイーニヤに土下座で情報を懇願された。

 しかし、自分だけの情報ではないので2人が起きるまで待ってくれと言うと渋々従ってくれた。


 その後しばらくステータスや設定などを見ながら過ごしていると2人が起きてきた。


 2人と話し合うと、森に入ってからはほとんど俺しか活躍していなかったから、ということで今回の情報は全て俺に一任するということで話がまとまった。


 またあの超常的存在にもらった報酬についても話したが、森に入って以降何もしていないしそもそも譲渡も出来ないので全て俺のものだということになった。


 そしてイーニヤに当たり障りのないことを話し、配信が切れたところらへん・・・巫女服の化け物が出てきて以降は、かなり泣きつかれたがギルド長への報告が先だと思い、イーニヤにはとりあえず話さないことに決めた。


 そして2人を連れて冒険者ギルドにいき、再び応接室に通されたのだった。


「まぁ信じられんかも知れんが、今言った話が俺たちが経験したことだ」


「う〜ん。とりあえずそこで出会った神的存在の話によると、自分たちが去れば元の森に戻るはずだ・・・ということね?」


「ああそうだ」


「原因はそのお方によるもので間違いなさそうだけど・・・その方が本当にその森に住み着いていたらやばかったかも知れないわね・・・」


 いつものふざけた様子とは打って変わり深刻な顔で帝都のギルマスであるマックスは話していた。


「あいつの正体を知っているのか?そもそも名前もまともに聞き取れんかったが・・・」

 マックスはチラっとリンとテルの方を向いて再び俺に話しかけてきた。


「そのお方に認められたのは貴方だけなのよね?」


「認められたかは知らんが、話したのは俺だけだな。こいつらは気絶していたからな」

「申し訳ないんだけど、それならあなた達2人に説明することは出来ないの。もし仮に説明したとすると私の命まで怪しくなる可能性があるから。このあとリュウジンちゃんにだけなら話してもいいんだけど・・・」


「はい、僕は構いませんよ。話されてもあんな存在にもう一度会いたいとも会えるとも思いませんし・・・。ははは」

「む〜、仕方ないっす。私が弱かったのが悪いっすから」

 テルはもう2度と会いたくないと言った感じで、リンは聞きたいけど聞く資格がないのも理解できるので渋々と言った感じで答えた。


「それじゃあその前に!報酬の話をしましょう♪」

 そういってマックスはいつもの調子に戻った。


「まずは当初の報酬の50万フーロよ♪」

 そういって3人それぞれに50万フーロが渡された。

「あとは解決代金や情報料なんだけど、これは私だけで決められないからまた後日になるわ。ごめんなさいね。それと今回の依頼は明らかにあなた達には荷が重いものだったわ。見通しの甘い考えで命の危険に晒してしまったことをお詫びするわ。申し訳ございませんでした」

 そういってマックスは深々と頭を下げた。


「いや、そんな・・・。あんなの予想できるわけないですよ」

「森の前のスタンピードもかなり危険だったでしょ?リュウジンちゃんの履歴を見たら731体の討伐記録があったわ。そんなものそこいらのCランク冒険者なら間違いなく命を落としていたわよ」

「あ・・・、はい」

 テルはあまり何もしていなかったので印象に残っていなかったが、言われてみればそうだと思い納得し何もしていなかった自分が反論してしまったことが恥ずかしくなった。


「それと、今回のお詫びも兼ねてみんなの冒険者ランクも上げようと思います」


「まずはリンちゃんね。」

 そういってAランクと書かれた冒険者カードを差し出してきた。


「次にテルちゃんね。」

 同じくBランクと書かれたカードが差し出されたが、


「あ、あの・・・。今回僕はほとんど何も役に立てていなかったので・・・ただついていっただけでランクが上がるのは・・・その・・・、そのままCランクのままでお願いできませんか?」


「あら、そう?一応回復や支援スキルで貢献してるんだからそこまで自分を卑下しなくてもいいとは思うけど・・・う〜ん、本人がそういうならCランクのままでいいわよ?」


「あ、ありがとうございます!」


「それじゃあ最後。はいどうぞ」


 そう言ってリュウジンに差し出された冒険者カードにはBランクと書かれていた。


「随分一気に上がるんだな」


「そうねぇ♪実力的にはSランクでもいいんだけど、1人のギルドマスターの権限で上げれるのはBランクが限界なのよ。だからお詫びと感謝を兼ねて私の権限でBランクにしといたわ。Aランク以上は他のギルドマスターの推薦もいるから私だけじゃ上げれないのよね〜。リンちゃんはすでに他の街のギルドマスターの推薦があったから上げることができたわ」


「ランクが上がって面倒事が増えたりしないだろうな?」

 言外に今回のようなことがまたあるのか?と匂わせた。


「う〜ん、指名依頼は増えるかも知れないわね〜。特に貴方は特別強いから安心して任せられるしね。貴族や商人からの指名依頼も増えるかも知れないわね」


「いきなり知らない貴族から指名されるなんてことがあるのか?」

「普通は大体懇意にしてる冒険者に頼むだろうけど、今回のことは事が事だけに絶対報告しないといけないから誰もがあなたのことを知って唾をつけておこうとするかも知れないわね。まぁその前に今回の事を報告したら城の方に十中八九呼ばれるだろうけど」

「断ることは?」

 リュウジンは、面倒だな、と顔を顰めて聞いた。


「普通は名誉なことなのよ?フフフ。そうねぇ〜、一応冒険者ギルドは中立の立場だから断ることはできるけど、まず間違いなく貴族との関係は悪くなるわね。よっぽどのことがない限り行くことが無難よ。何も取って食われるわけじゃないだろうし」

「なるほどな」


 そして2人での話し合いにはそこそこ時間がかかると言うことだったので、テルと別れの挨拶をし、あの存在について話さないという誓約魔法を結んでからリンとテルは退出した。そして、あの存在について聞くためにマックスと2人っきりになった。



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