1.『晴れ』
晴れ・・・気象観測においては雲の量が空全体の8割以下、また、降水などが無い状態を指す。
個人的には、雲が6、7割あれば曇りだと思う。晴れが好きという人は多い印象だけど
紫外線とかが原因で時には人に嫌がられたりすることもある。
『次は天気予報です。今日は全国的に晴れるでしょう。』
テレビからそんな声が聞こえる。今日の天気は晴れらしい。
「おはよう、早くご飯食べなさい。」
お母さんの声が聞こえる。
「はーい、今行くよ」
普通の朝、普通の母、普通の晴れ、普通の日常だ。
私の名前は『天野はる』。高校2年生、今日も元気に登校します。
「いってきまー-す」
家を出てちょっと歩くと空き地があって、そこには植物が生えてる。
「(花の名前とか全然わかんないけど全部キレイだなー)」
そんなこと思って歩いてるとちょうど自分の真上にある電線にカラスがとまった。
「(おっ、カラスだ。やっぱカラスも晴れの日は気持ち良かったりするのかな)」
「おー-い」
しばらく歩いたら友達のAが声をかけてきた。
「おはよう」
Aは高校の同級生で割と仲がいい。運動は得意で小麦色の肌をしている。
「おっはよーう、今日めっちゃ晴れてるね」
「そうだよねぇ、朝身体中に日焼け止め塗るの大変だったよ。」
身体中に塗ったらべたべたしてそうだな。とか思う。
「へぇー-、私顔ぐらいにしか塗ってないや」
「えぇ、ちゃんと塗った方がいいよ。私、夏場は曇りの日でも塗ってるよ」
「曇りでも!?すごい気使ってるんだね。でも、Aは元から肌が黒めだからそんなに
気にならないでしょ」
「あー-、まぁ、そうかもね。」
なんだかAの顔に影が差した感じがした。気のせいかな?
そんな会話をしていたら学校に着いた。
「今日の課題やった?」「昨日テレビでさー」
「数学の先生マジでウザい」「話題のあの動画見た?」
色んな人と色んな話をして朝の時間は過ぎていく。
昼休み、お弁当を食べ終わったら友達のAとBと私でおしゃべりタイムだ。
「今日の数学の先生、見た?」
話題は今日の数学の先生の服装。Tシャツの後ろ前を逆にして着ていたのだ。
「あー-!見た見た!ぜっっったい服の後ろ前逆だったよね」
「そうそう、私教室入ってきた時笑いそうになっちゃった」
「え、そうだった?全然見てなかった」
Bは気づいていなかったらしい。
「えー-!みんな気づいてると思ったのに」
「あ、そういえば、ちょっと聞いてよ。なんかクラスの他の女子がはるの悪口言ってるらしいよ」
「え、嘘、本当に?」
身に覚えが無さ過ぎる。自分で言うのもなんだが人の悪口を言うタイプではないし、
嘘をついたり隠し事をするタイプでもない。
「うん、なんか悪口言われたとか言ってた気がする」
「全然身に覚えがないんだけど……。なんか勘違いされてるのかなぁ」
「うーん、そうだとは思うけど、もしかしたら、悪口のつもりはなかったけど
そう聞こえるようなこと言っちゃったのかもよ」
Aが口を挟んでくる。悪口のつもりじゃないのに悪口に聞こえる?そんなの被害妄想だ。
きっと誰かの勘違いだろう。
「えっ!私そういうこと言ってる?」
「うーん、どうだろう…」
ここで昼休みが終わった。
放課後、今日は担任と進路について話し合う時間がある。
自分の番になるまで教室で待機し、時間になったら進路相談室へと向かう。
「失礼しまーす」
「おう来たか、とりあえずそこに座ってくれ」
先生の指示通りにイスに座る。
「さて、早速だが……」
進路についての話が始まった。ちなみに、私はとりあえず大学に進学しようと考えている。
学力や内申点は平均くらいなので自分でも普通に入れる大学に入ろうと思っている。推薦などの
手を使うのもありだ。
「まぁ、はるの成績は平均ぐらいだなぁ
今志望している大学ならこのままいけば問題ないだろう」
「ですよねー」
「推薦も考えてるなら面接練習とか自己PRもあった方がいいだろうな」
「自己PRですかー、あんまり考えたことないですね」
「自分の長所とか考えたことないか?」
「うーん、元気はつらつ、明朗快活なところですかね?」
「それだけ自信満々に答えられるなら問題ないか…」
少し引かれた気もするけどとりあえず進路相談は問題なく終わった。
「さて、帰ろう!」
これは独り言だ。
帰り道、正面に沈んでいく夕日が見える。とても眩しい。今日は一日雲一つない晴天だった。
「(やっぱり晴れてると気分が良いなぁ、晴れ=天気が良い
って言うし、ずっと晴れてたらみんな嬉しいだろうなぁ)」
そんなことを思いながらはるは帰路につく。
たくさんの人に好かれてて、多くの人が望んでる、
みんなの気分が良くなるけど、嫌いな人も多少いる。
そんな天気『晴れ』
明日の天気はなんだろう。
夕方のニュース
『続いては天気予報です。明日は全国的に曇りと
なるでしょう。』
『晴れ』って感じの性格と言われるととにかく元気!元気!元気!!だと思ったので
そんなイメージを持って書いてみました。書いた後に「もう少し明るい感じにした方が
よかったか…?」と思ったりもしました。他の性格のストーリーも書くつもりでいるので
続けて読んでもらえると嬉しいです。