正直に話して何が悪い!
やっぱりコイツ癖モンやん。
どうする、どないする?
ここで誤魔化しとっても、どうせ見破られとるなら正直に言って協力してもらうのも手かもしれん。
俺が推しとるキャラクターはヒルメリア、公爵令嬢で可愛いく素直になれないのと王子の横にいられるように努力して切磋琢磨する健気なところが可愛いのだ。
あ、いかん話しを戻そう。
彼女と出会うのは高等部に上がる頃だろうし、攻略対象者もその時期ぐらいに出会うと推測している。
まあマティアスは例外で幼馴染ポジションやし、バレとっても悪いようにはせん気がする。
ゲームじゃこのヒロインに片想いにヘタレ君やったし信頼できる関係になれるよな?
チラッとマティアスを見れば、二マリと悪戯を企む素晴らしい笑顔を向けて俺の返答を待ち。
目元など嘘ついたりしたら、僕どうするかわからないぞーって感じで見とるやんけ!
本当にコイツがヒロインに片想いしてるマティアス君なのかと疑いとうなる。はっまさかまだ片想いない状態からのスタートっすか?
うおーーーようわからん!!
あーもう良い! 難しいこと考えるのは隅に置いておく。まずはマティアスと真正面から交渉せんと今後に差し支える。俺は平和と自堕落が好きなんだ!
スーハー、スーハーと覚悟を決めてマティアスに向き、俺がセイレーンではなく魂に乗り写ってるのか、生まれ変わったのか定かではないこと。
実は前世では男で記憶持ちであり、ここがゲームのソフトで乙女ゲームの世界と酷使して世界かもという内容と説明を詳しくしていくと。
マティアスのやつが静止のポーズを取られ渋い顔をしている。いっぺんにマティアスからしたら理解不能かつ意味不明な内容に混乱するのは最初から明白であり。
はたから見れば頭が可笑しな人間としてみられるだろうから。
「大丈夫か?」
つい素での言葉で声をかけると、マティアスは暫し考えたあとになるほどーとか、それはそれで面白いとか言ってからガシッと俺の肩を掴むなり
「全然大丈夫だが、セイレーン!」
「おう、なんだよ?」
「黙っててやる代わりに、今後僕に協力してくれないか?」
「.....黙っててくれるなら協力もしかないけどさあ、俺が記憶持ちとかセイレーンの魂なのにお前出てけとか、罵詈雑言の言葉とか普通言わねえの?」
普通ならさあー言いそうなもんじゃん?
特にお前の幼馴染だぜ?
へいへい、カモン!
さあー言えるチャンスを与えてやってんだ反論あるんならこいや!
変に納得されとっても裏あるかと思うじゃん、ほれほれ!
ジーーとマティアスを見て反論を期待してたんやが、何を思ったのか俺の頭をポンポンとして優しさを滲ませる微笑みを向けて来やがった。
くおーー幼い癖にへたにイケメンな笑みは忍耐力と精神的支柱やられるもんがあって、ついチッと舌打ちしてしまうのだった。