淑女教育は必要だと思って何が悪い
ここでのマティアスとセイレーンのやりとりは、ながらのちに面白い展開になっていく予兆となっております。
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食事を終わらせた頃合いにしマティアスに、階段追突後の事情を教えてもらった。
どうにも俺は、結構わんぱく......好奇心旺盛だったようで、家の階段を2段飛びで上がれるんでは思ったようで勢いよく飛んだ瞬間に、自分の服がロングスカートであり己に運動神経の悪さを思い出し真っ正面から追突して気絶する醜態を見せたらしい。
でもって、そこを丁度目撃した侍女が慌てて両親に報告、セイレーンの場所に行き現場を目撃、蒼白と呆れやこんな醜態を広める訳にもいかず、早急に医者を呼び父親が運んだようだ。
医師の診察は、ただの脳震盪と軽い打撲らしく全治2週間よ診断されたようで両親はホッとしたのだと。
うーん、若気の至りだが、どっか俺の好奇心さが反映されてるんじゃと冷や汗が出る。
だってよ! 俺ってば小さい頃からおてんばでさ、好奇心旺盛だったせいか、身体に生傷作っては両親呆れさせてたんだよな。
変な所を似てるて...めっちゃ複雑なんすけど。
まあ俺の事情は横に置いておいて、その後にセイレーンには淑女教育を早めにしておくことが決定したらしくて、怪我が治り次第には家庭教師がつくんだってさ。
一瞬ゲッと呻き嫌な顔をしたくなるも、さっきセイレーンに対し淑女教育は必要だと思ったことを考え、承諾の意思を伝えたら。
「......セイレーン。お前にして初めてだね承諾するなんて、てっきり嫌がって我儘に拒否すると思ってたんだけど。」
とマティアスは意外そうな表情で俺を伺い見るが、貴族として養女となろうが礼儀も教育も必要だと思うのだ。それに俺的には乙女ゲームの世界が、どんな仕組みなのか知りたいし、歴史的遺産って勉強すると面白いしな。
まあ、本来のセイレーンならば、いやーとか言って逃げそうだし拒否するかも。
...って、ふと思うんだが、急にこんな素直に正反対な対応しておいてなんやけど。
頭ぶつけて性格変わったら不気味やし、不可解に思われがちじゃね。
うわーどなしよう!?
とか思ってたら、マティアスのやつ面白いものを見つけたような表情で俺を見てほくそ笑み、納得したように頷くと両親には俺の承諾する意志は伝えておくよ。と告げてから今日はゆっくり寝てろと横にされた。
さっきの表情と笑みが異様に気になるも、変に人格変換して俺の事を知られる訳にもいかない。何故ならコイツは勘だけは鋭いと俺の記憶が言っているからだ。
渋々ながら素直に寝ようとしたら
「...やっぱり素直な反応するんだね君は。」
とボソっと呟いた声が聞こえマティアスを見上げてみると、不敵です笑みになっていた。
その表情を見てゾワッと寒気を感じる気がし、今のは見なかったことにして布団を被り無理矢理寝ることにした。
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