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3/10

幼馴染が意外と優しく思って何が悪い!

ブックマークありがとうございますw

ゲームとの違いってあるんだな。

幼馴染ことマティアスは、俺を運んでくれて真摯に世話してくれているのだ。

布団を被せた後に勝手知ったる我が家の如く動き回り、メイドさんが登場しては、妙に俺をチラチラと見てるのを諫めて注意しながらも、両親への連絡などや、俺の体調と相談して食事の配慮などを指示してくれていた。


なんでお前が指示できて、普通にメイドさんも動くんだと戸惑いが隠せずにいると。


マティアスのやつ俺と同い年なのに、この男爵の家に支援出来るぐらいの金策もあり、両親とは共同に仕事していやがったのだ。


なんだその、裏設定!?


そんでもって幼馴染の俺を一生世話してくれるとか言われ、俺はお前のヒモか! とツッコミ入れたくなったが、優しく俺に接する行動からに可愛い妹とでも思われているのだろうと勝手に解釈しておいた。


この状況に耐えるために、何をかって............。


「ほれ、あーんしようかセイレーン!」

「なんで、あーんやねん! 一人で食べられるから!!」

「遠慮するなって、せっかくのお世話出来るチャンスを逃しては末代までの恥。ほれほれ、口開けて僕の手から良い子で食べようなー。」

「いやだ。自分で食べられるて!!」

「強情だなー。せっかくセイレーンの好物用意してあげたの僕なのに感謝してこそすれ拒否るとかしないよねー。」

「ぐぬぬー。」


こんな状況が続いているからさ。


まったくゲームの中じゃ仲良くはあったけど、ここまで最初から嫌がらせのような反応しなくないか?

語られている内容じゃ、親の家とセイレーンの家じゃランクも違うし、微妙な感じで違和感あったんだよね。


でもゲームで幼馴染攻略してたら実は主人公のセイレーンの事は好きだったけど、純粋な一面と俯き顔が寂しげで元気にさせようと一生懸命だったのだと後で知っていくんだよな。


健気で頑張るマティアスの健気で献身な態度や、思いはなかなか凄いと思ったものだ。

それにあんまり意地悪くもなかった気がするんだけど。


チラッとマティアスの表情を窺い見れば、クスクスと楽しげで意地悪っぽい笑みは確実にからかってやろうとしているように垣間見えた。


クソーイケメンは意地悪なときも雰囲気と顔を武器に出来るんだから卑怯だよな。

悔しいが腹が減っては戦は出来ぬと誰かが言ってたし、も良い食べてやる。


パク........うま!!


なんだコレ!!お粥なのに、塩と出汁の味と香りが鼻と口の中に入って溶けるような塩梅が素晴らしいではないか!


ホワーンと味を噛み締めて、味の余韻に浸っていると


「....やべえ、可愛い。」


とか聞こえたが気のせいだろうと頭で処理して、もう一口もう一口と、雛鳥の如く食べさせてもらったのだった。


ん? 恥と悔しさは良いのかって、ふふん! そんなものは美味しさには勝てないのだよ。


幼馴染が意外と意地悪く思っていたが優しいのかもな。

こんな美味しいもの用意してくれたんだから感謝もんだぜ!


パクパクと咀嚼していると、不意に手が止まるものだから、どうした?とマティアスを見れば。

じわりと顔赤く染めて小声でボソボソ呟いている光景があって、首を傾げてしまう。


なんだ、どうした!?

熱でも発症して、あ!もしかして俺ばかりご飯食べるのは悔しくて怒ってりとか?


それは気づかずすまんかも。

だよなー人の美味しそうなご飯食べつ姿ほど食欲唆るもんないからな。


しょうがない、俺のご飯だがお裾分けしてしんぜようではないか。俺ってば優しい。


思ったが吉日、マティアスが軽く持っていたようなスプーンを奪うもマティアスを気づくことはなく固まっており、ならばとお粥を掬ってからフーフーして冷ましからマティアスの前に持っていく。


するとマティアスはハッと我に返るなり、俺の行動と状況に目をパチパチ瞬き、自分がどんな状況に置かれているのか気づいたようで慌てふためくすぎに、今後は俺が二マリと微笑み返す。


形勢逆転だなーっと思いつつ、小首を傾げる技を使い


「あーんだよマティアス。食べて!」


と言ってやれば、ぐぬっと呻くも赤い顔が余計に赤く染まり文句を言うことなくパクッと食べたのだった。


ふふん、美味しかろう。


お裾分けしたんだから怒んなよ。



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