#01.ティガー視点
お手伝いさんを読み難く感じましてマーサとしました
俺はティガーと呼ばれている。
昔、俺はおばあちゃんと呼んでいたが、他からは奥さまと呼ばれる人間と暮らしていた。他にはメシを作るお手伝いさんでマーサ呼ばれる、ちょっとおばあちゃんがいた。
夏は涼しい風が通るテラス、冬は暖かい暖炉の側で椅子に座るおばあちゃんと一緒にいた。
小さい頃はの膝の上で撫でられながら眠るのが好きだったが、大きくなってからは、ベッドでしか一緒に眠れなかった。
俺はお日さまの匂いがするおばあちゃんが大好きだ。
暑い夏を過ぎて涼しくなり始めたある日、おばあちゃんの横で寝ているとドン!と俺のからだの上に本が落ちてきた。
目を覚ますと周りは暗くなり始めている。
中に入ろうと呼ぶがおばあちゃんは寝たままだ。
いくら呼びかけても強めに叩いても、おばあちゃんは起きない。
俺は家の中に居る、マーサの所に行き呼びかける。
「どうしたのティガー?ご飯はもう少し待ってね」
俺はお手伝いさんにおばあちゃんの所に行けと服を噛んで引っ張る。
「今日は変ね、あら、そういえば奥さまは?」
「奥さまー、ーもうそろそろ入られたほうが、・・・?」
「奥さま!奥さまっ!・・・あぁ。安らかな寝顔でございますね」
俺は、その日から、おばあちゃんに会えなくなった。
それから色々あって、大勢の仲間が居る所に住んでいる。
そこはおばあちゃんの家よりも広い。
そこでカミラ夫人とか呼ばれている女の人がいて。
「新しい家族に出会えるまで、しばらく此方で過ごしなさい」と言われたが、
俺の家族はおばあちゃんだ!
新しい家で、散々探したが何処を探しても逢えない為。もう、おばあちゃんを探すのはやめた。小さい仲間が大勢いたが、偶に屋敷に知らない顔が来ると、仲間は減っては増え、増えては減る。
そのうち、俺が来た時に居た奴らは全ていなくなり、俺より後から来奴らはばかりになった。
俺も何度か其奴らの近くまで連れて行かれて、「どうでしょう、ちょっと人見知りだけど、良い子ですよ」
とか言われているが、
「これは大きいすぎるかな?小さい子を欲しいのだが」
そう言われて何度か暑いのと寒いのを何度か過ごしてたある日。
朝から誰かが呼んでいる感じがして、落ち着かない。
まるで、おばあちゃんに呼ばれているみたいだ。
気になって仲間達が居る広間に行ってみる。
そこにあの子がいた!
おばあちゃんと同じお日さまのにおいがする。
『ティガー、幸せになりなさい、その子が新しい家族よ』
居ないはずのおばあちゃんの声が聞こえた気がした。