4、選ばれし神器の主
「ふぅ、やっと見つかったな」
「大変だった」
今、俺達の前には大きな扉がある、何故か兵士の姿がない。
「兵士の一人もいないのはおかしいな?」
「何か罠があるかも知れないわね」
「鑑定眼で調べてみるか」
さっそく鑑定眼を使ってみた。
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扉
マジックトラップ(即死魔法)
登録者以外が扉に触れると魔法が発動する、
解除するには魔法をかけた本人が解除する事が出来る、
登録されている人は魔法が発動せず扉を開く事ができる。
登録者(サイラス=アースガルド)(シルヴィア=アースガルド)
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滅茶苦茶あぶねぇーー、適当に触ってたら死んでたよ。
「調べてみたらこの扉には即死魔法がかけてある、絶対に触るなよ!」
「わっ分かったわ…………」
言ったそばから千影が扉に触れそうになった手を引っ込める。
「どうやって中に入るの?」
「王様達が会話してる時に魔力の波長を確認したから自分の波長を合わせれば中に入れるはずだ」
「大丈夫なの?」
千影が不安そうに聞く。
「失敗するならするで魔力掌握の応用で魔法を無効化する、多少のリスクは仕方がない」
目を閉じて自分の魔力の波長を王様に合わせる、そしてその状態を維持しながら扉に手をかけ開くが魔法は発動しなかった。
「どうにか上手くいったな……」
俺は冷や汗を袖で拭きながら呟く。
やはり俺は緊張してたらしい、失敗したら死ぬから当たり前か……。
「扉に触れずについてこい」
「うん」
さっそく中に入るとそこには山のように金貨がありいろんな武器や鎧があった。
「うわぁ~凄い♪」
「俺の予想だとアイテムボックスの指輪がある筈だか……」
俺は鑑定眼を使い指輪型のアイテムボックス何個か見つけた。
「これをつけておけ」
指輪を渡すと潤んだ瞳でこっちを見る。
なんか勘違いしてないか?
「それはアイテムボックスだからそれに金貨や欲しいものを入れろ、使い方はと収納と念じながら入れ、出したい時は出したい物を想像しながら出ろと念じろ」
「えぇ~~~」
明らかに千影はガックリしながら左手の薬指につける、絶対確信犯だ。
「あまり時間はかけたくない急ぐぞ、それとアイテムボックスは入る限界があるから考えて入れろよ」
「分かったわ」
金貨や武器、マジックアイテム等欲しいものを俺達が入れているとき何故か何かに呼ばれる感じがして俺はソレを見つけた。
ソレは鎖につながれた一本の黒い刀だった、惹かれるように手に持つと刀が光の粒子になり俺の中に入った。
気がつくと右手の甲から肘にかけて刺青のようになっていた、何かの紋章みたいだ。
気になったからステータスの確認をしてみた。
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睦月 深夜 Lv.1
ジョブ《超越者》
HP=1500
MP=1500
STR=500
VIT=500
AGL=500
INT=500
RST=500
LUK=10
固有スキルーーーーーーーーーーーーーー
【潜在能力∞】【超越記憶】【超越成長】
【鑑定眼】【メニュー】
パッシブスキルーーーーーーーーーーーー
【自然治癒 Lv.1】【魔力回復 Lv.1】【無詠唱】
【魔力掌握】【空間掌握】
アクティブスキルーーーーーーーーーーー
【空間魔法 Lv.2】【完全遮断】
【身体強化(魔)Lv.1】
称号ーーーーーーーーーーーーーーーーー
【超越せし者】【運のない男】【異世界人】
【錬成神器の主】
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さっそく新しく追加されたスキルと称号に鑑定眼を使う。
【身体強化(魔)Lv.1】
魔力により体を強化する。
【空間掌握】
空間魔法を魔力を消費せず使え、空間を自由自在に操れる。
【魔力掌握】
魔力を完璧に操れ、魔法を使う時、少ない魔力で絶大な効果を発揮させる事ができる。
【完全遮断】
気配を完全に消し、魔力の流れをも相手に気づかせない。
【錬成神器の主】
自由自在に形を変えられる武器を召喚できる、神器の主と共に成長していく、主ではない者は持つことすら出来ない。
なるほど、これはいい物を手に入れた♪
ほかのスキルも気になるが今は急いで金貨を収納していこう。
「ねぇ、そっちが一瞬なんか光ったけど大丈夫?」
「大丈夫だ、そっちは終わったか?」
「うん、凄そうな武器や服、アクセサリーが沢山あって最高だよ」
「なら、ここにはもう用はない、この城から出るぞ」
俺達は魔法を使い、気配を消しながらこの城から出た。