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シゾフレニア  作者: 民音慧可
第一部 空想上の物語
6/74


風呂場の扉をガラっとあける


そして、お約束のハプニングが起こる


「あ?」


「・・・え?」


そこに広がる光景は、風呂から出たばかりの全裸の湊の姿が・・・って!


「!!?!!?!!?!」


え!?


ちょ、え?何で?


どうしようどうしようどうしよう!!


やっちゃったよ!早速やっちゃったよ!私!!!


え?ていうか普通逆だよね?何で私が覗く側なの?!!


あっ、えっとこういう時はと、扉をっ!


「・・・あ~、とにかく落ち着いけ。深呼吸しろ」


冷静な声であたふたと赤面しながらパニックになってる私に向かって言う


その冷静な声ですこしは真ともになり、その言葉通りに実行する


「スゥ~、ハァ~・・・」


落ち着け・・・落ち着け・・・落ち着け・・・


「よし、落ち着いたな。だったら扉閉めろ」


「あ、はい・・・」


言われたとおりに実行する


「はぁ~」


思わず溜息が出てしまう


初日からこんなことやらかしてしまうなんて


というか、なんで私がラッキースケベの主人公的な立ち位置なのよ!


それより・・・


(あの体・・・)


湊の体は・・・おっと鼻血が


じゃなくて、真面目な話


(どうして、あんなに傷だらけなの?)


その傷は、あまりにも痛々しかった


素人の目でも分かる。あの傷の出来方は異常だと


数箇所に薄っすらと見えた切り傷


腕には火傷らしき痕が少し目立つが、素人から見れば腫れてるのかと勘違いしてしまいそうだが


私にも火傷の経験がある。だからそれが火傷の痕だということが分かった


だけど、どの傷もかなり古いものだろう


私は目が良くて、しかも思わぬ事態で隅々まで凝視してしまったから分かったが


一般人から見れば、何とでも言い訳が出来る


(古傷・・・切り傷・・・火傷の痕・・・大体その原因は想像つくけど)


それ以上踏み入ってはならない、と常識的に判断した


だから早く忘れようと思った


無理だけど


濡れた髪の毛、引き締まってる筋肉、それで居て裸見られても冷静で・・・


男の裸なんて、夏のプール以来だよ


それにあんな間近で、しかもじっくり見るなんて・・・


正直、当分忘れそうにない


ああ、私はまだ赤面してるんだろうなぁ


心臓がドクドクといつもより早く鳴ってるのが分かるよ





「・・・・・」


見られた、よな?


まさかのハプニングだよ


来て早々こんなイベントがあるとは


因みに大事な部分はしっかりとタオルで巻いてある


普通逆だろうが!読者サービスはないのか!


とまあどうでもいいツッコミは後にして


(一応、傷跡はよく見ないと分からない程度にはなってると思ったんだがな)


あれは絶対気づいた様子だった


見た瞬間は赤面してあたふたしてたけど


扉閉めるとき、一瞬何かに気づいたようにはっとしてた


昔の傷跡


古傷


忌々しい傷


(アイツ・・・虐待されてたとか思っているんだろうなぁ)


確かに、普通の人間がこんな切り傷に火傷の痕見れば


ああ、小さいころ親に酷い虐待さえれたのかなぁ?


とか思われたりするが(実際に中学の友人に思われたが)


そうじゃない


そういう一般的なモノではない


有川湊とは悉く普通というモノに当てはまらない人間である


親から受けた傷でもない。他人から受けた傷でもない


なら残るのは一つ


“有川湊”本人だ

書き溜めはしてあるので投稿しようと思えばすぐに出来るが、やっぱ見直さないと・・・

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