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悪女として処刑された私、猫に転生したので破滅フラグを回避します  作者: ゆずこしょう
処刑をされないために……

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24/50

次のミッション。

「どうしたのにゃ?」


お父様に呼び出されて帰ってきてからというもの、フランチェスカはため息ばかりついていた。


この様子だと、恐らく婚約破棄が上手くいかなかったことを知ったのだろう。


まぁ、まだ全てが決まったわけではないけれど……。


「婚約破棄がすぐに出来なかったみたいで……もう処刑も回避出来たと思っていたのに……」


やはり……婚約破棄すれば処刑も回避できると思っていたようだ。


「甘いにゃ! そんな物事が上手く進むわけにゃかろう!」


前は確かに婚約破棄なんてものはなかった。


フランチェスカが頑張ってくれたからこそ、少しずつ未来が変わってきたのだと思う。


けれど――これで上手くいくなら、きっと何度も死ぬことなんかなかったはずだ。


「いいにゃ? もう時間がにゃいにゃ。フランに1つミッションを出すにゃ。ダリアという子は知っているかにゃ?」


「もしかして……ダリア・パンドーレ様かしら。その方なら同じクラスよ」


まさか同じクラスに、お兄様の想い人がいたなんて知らなかった。


「そう、その子にゃ。その子と仲良くなるにゃ」


ダリアが何かをするということは無いだろう。


だが前に会った時、少し魔法にかかっているような印象を受けた。


もしフランチェスカと仲良くなることで、その影響が薄まるなら悪くない。


それに、ダリアの友人であるフィオーレのことも気になる。


「エディはダリア様と知り合いなの?」


「見たことはあるけど、知り合いではにゃいにゃ」


正直、儚げな印象しか残っておらず、細かい記憶は曖昧だ。


だが今のフランチェスカに必要なのは――友人を作ることだろう。


「そうなのね……上手く話せるか分からないけれど……少し話しかけてみるわ!」


「うむ。今のフランなら、友人を作るくらい簡単だと思うにゃ! 頑張りたまえ」


「なんでそんなに上から目線なのか分からないけれど……処刑を乗り切るためだもの。頑張るわ!」


話し始める前は落ち込んでいたフランチェスカも、別の話題に切り替わったことで気持ちを持ち直したようだ。


とりあえずフランチェスカには友人作りを任せるとして……。


あれだけの場で王太子自身がカルミアの名を出した以上、何かしら動きがあってもおかしくない。


そう考えた私は、再び王宮に潜り込むことにした。


***


エリオント殿下視点。


「エリオント。この間の卒業パーティー、色々あったらしいぞ」


パキラがノックもせずに部屋へ入ってきた。


「お前。ノックぐらいしろといつも言っているだろ……」


昔からの仲だし、隠すようなこともない。


それでも――ここは自国ではない。もう少し節度は持ってほしいところだ。


「すまない。急いでいたものでな」


俺はため息をつきながら問い返す。


「で、何があったんだ?」


俺たちも学院の学生である以上、本来なら卒業パーティーに参加できた。


だがあの日はどうしても自国へ戻る必要があり、出席できなかった。


「オルテンシア王太子殿下がフランチェスカ嬢に婚約破棄を申し入れたらしい。しかも次の婚約者にカルミアを指名したそうだ」


予想外の進展に、俺は驚きを隠せなかった。


「ほ、本当か?」


「あぁ、本当だ。ただ……な……国王や王妃も見ていたようなんだが、その場では一切口を挟まず、ただ傍観していたらしい。だからもしかしたら……」


「婚約破棄は王太子の独断で、正式には認めない――そう言い出す可能性がある、ということか……」


あり得る話だ。


フランチェスカ嬢への扱いを見る限り、彼らにとって彼女は“都合のいい存在”でしかない。


厄介なことに、この国では王族のみ一夫多妻が認められている。


とはいえ三人までだが……。


「最悪、第二夫人にするとか言いかねないな」


国民の負担は増え続け、疲弊は限界に近い。


いつ暴動が起きてもおかしくない。


早急に手を打たなければ――フランチェスカ嬢も巻き込まれる。


「エリオント。この国はもってあと1年ほどだ。反乱の兆しも見え始めている」


「分かっている。パキラは引き続き王宮で宰相を探してくれ。俺はまだ一度も会っていない。直接話がしたい。それと内情の調査も頼む。くれぐれもカルミアには気をつけろ」


「分かった。エリオントも反射魔法の付与されたブレスレットをつけているとはいえ、油断するなよ」


パキラは言い終えると、すぐに姿を消した。


俺は急ぎ、この国の状況を父上に伝えるため手紙を書き、影に託す。


「フランチェスカ……必ずお前をこの国から救い出す。待っていてくれ」


拳を強く握り、気持ちを整える。


そして部屋を出て、貴族院へと向かった。

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