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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ヒーロー

作者: タンバリン

 この町にはヒーローがいる。誇り高きヒーローだ。空を飛んで、パンチを食らわせて。みんなの憧れの存在だった。そして、俺にとっても。


 * * *


 「チッ。また負けた。有り金全部使っちまった」

俺は日の暮れるパチ屋からの帰り道で肩を落としていた。

「帰ったらまた怒られんのかなー」

家では母が待ってる。家では仕事をしろ、仕事をしろ、と言葉を覚えたての子どものように連呼してくる。この年で雇ってくれるところなんかないというのに。まあ、家にいることを許されている分優しい方なのかもしれないが。

 道沿いにある家電量販店のテレビからコマーシャルが流れてくる。そこにはこの町のヒーローも映っていた。みんなが憧れるヒーローだ。客寄せとしては最適なのだろう。仕事もたくさん入ってくるのだろうか。いや、そうに違いない。ガラス越しに映る自分の姿を見てため息をつく。いつから自分はこうなってしまったのだろうか。

 小さい頃は自分もヒーローに憧れた。悪にパンチを食らわせる姿はとてもかっこよく見えたものだ。そんな夢見る少年も今はどうだろうか。働きもせず、惰眠をむさぼり、外に出たかと思えば、向かう先はパチスロ店。対極の存在なのではと自分ながらに思う。ヒーローは変わらずにこの町を救い続けているというのに自分はこんなにも変わってしまった。そして、それを自覚してなおその生活を抜け出すことができないというのだから自分はクズの権化とでも言えるのではないか。

 家に帰った後、母の怒号に耳をふさぎながら自分の部屋にこもり、スマホを取り出す。特に意味もなくネットサーフィンをしていると、そこに単発バイトができるアプリの広告が飛び込んできた。「やらないよりはマシなのかなぁー」俺はさっそくインストールする。どうせすぐにやめる。そう内心思いながらも、アプリというかすかな希望にすがる。

「楽に稼げる仕事とかないかなぁー」

単発バイトができるアプリを開き、楽で高収入な仕事を探す。しかし、流れてくる仕事はどれも辛そうだったり、給料が安かったりと興味の惹かれるものはない。更新、スクロール、更新、スクロール。あらかじめ、そのようにプログラミングされたロボットのように無心で行う。

「世の中そんな甘くないってことかぁ」

 俺はうなだれる。最初からわかっていた。やっぱり自分には向き不向き以前にやる気そのものがないんだな。そう思っていたその時だった。

 「友達を紹介してくれたら50万円!!」

 見つけてしまった。楽で高収入な仕事を。自分が求めている全てを満たしているかのような仕事だった。ただ、怪しすぎることに目を瞑れば。

 必ずこういう仕事には裏がある。俺はいくらクズでも犯罪を手伝うほど堕ちてはいない。それこそヒーローの真逆の道だ。俺は無視をしようとした。しようとしたのだ。しかし、俺はいつの間にか詳細を読んでいた。指が勝手に動いたのか。いや、これは紛れもない自分の意思だった。好奇心という悪魔に掻き立てられ、俺は詳細を押していた。お金に目が眩むとはこの事なのだろうか。詳細を読んでいけばいくほど怪しさが増すのにもかかわらず、指は止まらない。何か催眠術でも施してあるのだろうかとも考えた。自分が信じられなかった。そして、とうとう俺はバイトに申し込みをしてしまった。抗いたかった。抗えなかった。いくら悔やんでももう戻れない。欲によって動いてる自分が気持ち悪くて仕方がなかった。


 * * *


 バイト当日。俺は今まで一切の休みなどの連絡を入れなかった。つまり、バイトをやるということだ。申し込んだあの日以降、何かが自分の中で少し壊れた気がした。吹っ切れたとでも言えばいいのだろうか。どうなってもいいやという楽観的な思考が頭で渦を巻いている。自分のした行動に悔いはない。悔やむとしたら、今まで大切に育ててきてくれた母に迷惑をかけてしまうことだ。

 バイトは、誰かを夜にパン製造で有名な〇〇工場まで連れて行かなければならないという内容だ。怪しさが漂うこの文章を見てバイトを申し込んだ自分に再度嫌悪感を抱く。麻薬の密輸でもさせられるのだろうか。それとも詐欺の手伝いだろうか。どんな内容にせよ従わなければならないのだ。やるしかない。しかし、なぜもう一人を連れて行く必要があるのだろうか。密輸や詐欺なら一人でもできるというのに。

 俺は長らく会ってなかった友人を出かけに誘った。もちろんバイトのことは伝えていない。本当のことを伝えたら通報されかねん。友人には悪いが少し騙されてもらうことにした。

「それにしてもお前から誘ってくるなんて珍しいな。何か企んでないか?」

友人が話し始める。

「そんなわけ無いだろ。久しぶりに遊びたくなったんだよ」

図星をつかれ、冷や汗が滴る。昔から勘が鋭いやつだったからなと思いつつも、言葉匠にごまかしていく。久しぶりに会いたかったというのは本当だ、と無意味な自分の正当化をして自分さえも騙していく。時計は3時を回っていた。

「それじゃ、適当にどっか行くか」

「おう」

仕事は夜から始まる。俺はそのときまで、友人と暇を潰すことにした。


 * * *


 あれから4時間ほど経った。俺等はゲーセンで遊んだり、買い物したりと外出を楽しんでいた。

「そろそろお開きにするか?」

友人が口を開いた。ここでこいつに帰られたら困る。今日の5時間もそれに使った金もパーだ。もちろん報酬の50万もなくなる。

「おいおいおい、もうちょい遊んでかないか?ほら、まだやりたいこととかさ。ないのかよ?」

俺は帰ろうとする友人を必死に引き止める。

「いや、別にお前が嫌ってわけじゃないんだよ。ただ、妻と子どもが家で待ってるんだ。あいつらに迷惑をかけることはできんからな」

畜生。こいつ結婚してるに加え、子どもまでいるとは。友人にもかかわらず憎らしくまで思えてきた。

「そうだ。最後にあそこいかねぇか?幽霊屋敷」

俺は苦し紛れに肝試しを持ちかけた。大人にもなって肝試し。普通ならバカにされるか呆れられるかだろう。しかし、こいつは屈指のオカルト好きだと俺は知っていた。

「幽霊屋敷?」

「なんだ?知らねぇのかよ。パン製造で有名な〇〇工場あるだろ。そこに夜7時以降足を踏み入れると呪われるらしいぜ」

もちろん嘘だ。〇〇工場へ連れて行くためのものだが、自分でもこんなに流暢に嘘を並べられるのかとびっくりしている。

「マジ!?そんなの今まで一度も聞いたこともないぞ。そんな面白そうなものなんでもっと早くに教えてくれねぇんだよ」

聞いたことがないのも早く教えられないのも当たり前だ。今俺が土壇場で作ったんだから。だが、すぐバレると思った割に、思った以上に食いつきだった。

「おい早く行くぞ!」

「おう」

俺はあまりのチョロさにニヤけそうになるドス黒い表情筋を必死に無邪気な表情へと作り変えた。それにしても、こいつは妻子が家で待っているというのに今から呪われにいってもいいのかとアホらしく思ったが、仕事的には都合が良いので黙っておいた。


 * * *


 〇〇工場まではすぐだった。工場のドアは目の前だった。

「どっちが先に入る?」

友人はそう俺に尋ねてきた。俺は仕事の詳細に一緒に来てと書かれていたので、一緒に行きたいと伝えた。

「おいお前自分から誘っておいて怖いのかよ」

友人は馬鹿にするように笑った。一緒じゃないと駄目なんだよと思いつつも、バレるわけにもいかないので、仕方なくそういうことにしておいた。

 コンコンコン。俺は、誰が中にいるのかもわからないドアにノックをした。この時間には誰もいないだろと友人から突っ込まれたが、一応だと伝えておいた。

 ガチャリ

ドアを開ける。中は真っ暗だ。俺達二人は恐る恐る中に入り、ドアをしめた。

 パンッ!!

破裂音が耳を突き刺した。ビビって瞑った目をゆっくりと開けるとそこには目を疑う光景が広がっていた。天井に広がる華やかな装飾。床に散らばるカラーテープに紙吹雪。まるでパーティー会場のようだった。さっきの音はクラッカーだったのかと安堵のため息がでる。そして、もっとも目を疑ったことが、目の前に、みんなが憧れるこの町のヒーローがいたことだった。俺も友人も理解が追いついてなかった。

「ようこそ!!〇〇工場へ!!」

ヒーローが声を張り上げ、広い工場にこだまする。

「どうして、、あなたがここに、、?」

自分が驚きで声を出せなかったところ、友人がヒーローに問いかけた。

「ここは僕の両親が立てたところでね。自分にとっての第二の家とも言えるんだ。そうだ、君たちのどちらかがここへと連れてきてくれたんだよね。どちらかな?」

俺は正気に戻って「はい、俺です」と手を挙げ、答える。

「そっかそっか。じゃあ君がその友人くんだね。よろしく頼むよ」

そう言ってヒーローは友人に握手を求めた。友人は食らいつくかのように手を握り、腕を上下にブンブン振る。ヒーローは戸惑いながらも笑顔で対応する。ヒーローは握手をやめると思いっきり息を吸い込んで、言葉を放った。

「友人くん!これは僕と君の友達からのささやかなサプライズだ!ぜひ楽しんでいってくれ!」

「おい、マジかよ!お前こんなの隠してたのかよ!お前マジ最高!」

友人はまるで今から遊園地のアトラクションに乗る子どもかのような満面の笑みをこちらへ向けた。

 なるほど。俺の仕事は闇でもなんでもないみんなが笑顔になれる仕事だったのかと気づいた。そもそもヒーローが関わっていて怪しいなんて聞いたことがない。友人の無邪気に喜ぶ顔を見るとこちらまで嬉しくなってきた。一気に心が軽くなる。翼でも生えたかのようだった。これを届けてくれたヒーローには感謝しかない。

「僕達からのサプライズはまだ終わってないよ。奥の部屋に向かってくれるかい」

「一人で、ですか?」

「僕は後から追いかけるよ。その前に君の友達と話したいことがあるんだ」

「わかりました!」といって友人は奥の部屋へ向かっていった。ヒーローはこちらに顔を近づけ話し始めた。

「えっと、給料についての話なんだけど」

さすがヒーローだ。友人の前ではあくまでサプライズとして扱い、金銭的な話を表でしないようにしたのか。ヒーローは台に置いてあった茶封筒を手に取った。

「この茶封筒の中に50万が入っているよ」

「あ、あの!何から何までありがとうございます!僕達に笑顔をくれて、しかも給料までもらえるなんて!」

「ハハッ、そりゃ頼んだのは僕だし給料を払うのは当たり前だよ。それに、ちょうどピザの材料が足りなかったんだ」

 ?。どういうことだろうか。

「ところで奥の部屋で何をするんですか?」俺は好奇心から尋ねる。

「パンを作るんだよ。ここはパンを作る工場だからね」ヒーローはそっと微笑んだ。

「それじゃあ、君はもう帰っていいよ」

「え?」

あまりにも唐突だったので思わず聞き返してしまった。

「だから、もう帰っていいよ」

「な、なんでですか?自分もなんかしますよ。せっかくのあいつへのサプライズなんですから」

「いや、本当にいいよ。これからは僕がやるから。本当にありがとうね!」

ヒーローはそう言って俺に手を振りながら奥の部屋の方に向かう友人のもとへ行き、なにやら会話し始めた。友人が質問でもしているのだろうか。そして、彼らは部屋に入っていった。一人残されてしまった。追いかけなかった。追いかけていったとしてもヒーローの迷惑になる可能性があった。俺は茶封筒を買い物のときに使った袋に入れ立ち去ろうとしていた。

 ギィヤアアアアァァァァーーーー!!!!

は?なんだこの声。いや、悲鳴か?奥の部屋の方向から聞こえた。奥には友人とヒーローしかいないはずである。なんとも凄惨で事件性のある悲鳴だった。どちらの声とも大きくかけ離れていたためどちらの悲鳴か判断がつかない。俺は何があったのか知るために奥にある部屋に向かって走った。

 ドアを勢いよく突き破る。

「大丈夫か!?」

 俺はあたりを見渡す。そこには、またもや目を疑う光景が広がっていた。天井のライトから広がる青白い光。床に散らばる肉塊や血痕。まるで殺人現場のようだった。さっきの音はなんだったのかと心配と混乱で汗が流れ、呼吸が乱れる。そして、もっとも目を疑ったことが、目の前に、みんなが憧れるはずのヒーローが肉切り包丁と友人の首をそれぞれの手に持っていたことだった。俺は理解が追いつかなかった。ヒーローの足元には友人の体が横たわっており血が流れ続けている。ヒーローの持つ友人の顔には生気が宿っていない。俺は腰が抜けて立てなくなった。

「これは、、、いったい、、」

「あーあ、見ちゃったか〜。だからさっき帰って良いって忠告したのに」

 ヒーローは友人の首を床に落とした。ゴトッと鈍い音がし、こちらの方へ2,3回転がって静止した。友人、いや、友人だったものと目が合う。まるで金縛りにでもあったかのようだった。

「今、材料調達をしてるんだ。ちょうどピザのサラミが切れちゃったから、いい機会だと思ってね。」

ヒーローは薄ら笑いを浮かべる。ヒーローは友人だったものの体をズルズルと引きずり、薄い板の上に乗せた。服を脱がせ、そして、あろうことか手に持つ肉切り包丁で捌き始めた。

「おい、、お前、自分が何やってんのかわかってんのか!?」

「ハハッ、そりゃ殺したのは僕だし何をやったのかはわかるよ。」

ヒーローは体をきれいに切り分け、内臓、骨、肉と分けていく。内臓と肉を謎の機械に放り込んだ。ヒーローが機械を動かすゴウンゴウンと音を立て、ぐちゃぐちゃの赤黒い何かを排出する。時折機械から聞こえるグチャァという音に吐き気を催した。

「あ、そうだ。一応言っとくけど警察は動かないよ。別に根回ししているわけじゃないよ。ただ、君が警察に僕のことを話したところで誰も相手にしてくれないんじゃないかな」

全く持ってその通りだ。たかが一般人が絶対的ヒーローを証拠もなしに人殺しだと訴えて、いったい何人が聞く耳を持つのだろうか。むしろこちらが名誉毀損をしていると判断されるのではないか。今から証拠を抑えようとしても間に合わない。スマホを取り出したら、あの肉切り包丁で俺は速攻命を失うだろう。俺は勝てない。絶対的な力に逆らうことはできない。そう悟ったのだった。俺はこの先どうなるのだろうか。

「まあ、見ちゃったものはしょうがないしさ、全てを受け入れようぜ。君にとっては絶望かもしれないけど、僕は希望すら感じているよ。だって新しい仲間が増えたんだもの。これからも良い付き合いをよろしく頼むよ。バイトくん」

ヒーローはこちらにやってきて肩を組んだ。逃げられない。この人物から俺はもう逃げることができないということが脳裏を駆け巡る。俺は、この先もこの人に従わなくてはならないのだと感じた。元には戻れない。絶望が体の隅から隅までうごめいていく。自分の中で完全に何かが崩れ落ちた。一気に心が軽くなる。翼でも生えたかのようだった。この場合生えてきた翼は悪魔の翼になるのだろうか。

「ハハッ。ハハハッ。ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ。」

なぜか涙が顔を伝っていく。

「君は本当に楽しい人だね」

ヒーローはそう言って温かい目で俺を見つめていた。


 * * *


 「すいません、ちょっといいですか?」

「な、なんですか?」

「〇〇工場って知ってます?そこで今パン作り体験をやってるんですけど興味ないですか?」

「え!すごく楽しそう!私も参加できるんですか?」

「もちろん大歓迎です!そうだ、せっかくですので、お友達も誘ってみたらどうですか?時間は夜から、いつでもオッケーですので、ぜひ考えておいてくださいね!」

 こんな会話を俺は何回繰り返したのか。ここまで来ると無心でできるようになってきた。成長したことを誇りに感じる。人を送っては給料をもらい、人を送っては給料をもらい。あの日以降、何人をあの殺人現場へと送ったのだろうか。数えるほどの興味もない。

(えっと、1回で50万だからもう6,7人くらい送ったことになるのかな。)

 あれから嬉しいことが増えた。母に自分が仕事に就いたことを話したら泣いて喜ばれた。ヒーローにも、君は優秀だと褒められた。最近は肉があり余っているため、肉屋への提供も始めたそうだ。その肉屋はあちら側なのか、それともこちら側なのか。そんなことを考えつつ、今日も俺は外へ足を運ぶ。ターゲットを探すために。

 深い絶望もない。激しい悲しみもない。今となっては幸福すら感じている。俺はついている。俺は最高の仕事を見つけることができた。しかも、この町のヒーローとも仕事仲間になれた。とんだラッキーガイだ。これを届けてくれたヒーローには感謝しかない。

 そして、今日も俺は仕事に励む。


 * * *


 この町にはヒーローがいる。誇り高きヒーローだ。空を飛んで、パンチを食らわせて。みんなの憧れの存在だった。そして、俺にとっても。


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