21話 変わらぬ日々
期末テストが始まってもう3日目になった。月曜日から始まったテストは金曜日までの5日間行われる。
順調に進んではいるがまだまだ気は抜けない。油断してうっかりミスが一つでもあれば大きなダメージになる。これはテストだけに当てはまる言葉では無い。まさに念には念を入れよということわざがあるように抜かりがないようにしなければならない。
「そこまで、後ろから回収。」
また同じことを繰り返しているかのような感覚。これがあと2日続く。ここからは頭脳と精神の戦いになってくる。1つでも順位を上げるならここからが本当の勝負だろう。
「内森、部活行くぞ。」
「ちょっと待って、今行く。」
そういえば部活がある。ここ最近、練習という練習をしていない。なぜならメンバーでは無いから。分かっている、分かりきっていることだがいつも思ってしまう。
"ここに来ている意味とは,,
おそらく俺以外にも思っている部員はいるだろう。練習をしなければグラウンドに立つメリットがない、つまり無駄な時間だけが過ぎていく。この日は珍しく小崎が遅れて来た。別にいい事でも悪い事でも無い。バッティング後、ボール拾いでライトポール付近でボールを集めていると「早く拾え、時間の無駄だ!」と小崎の声が響いてきた。
「練習できないのにグラウンドに来て補助をしている方が時間の無駄だ」と言いたかったがもちろんそんな事を言えるはずがない。結局ボールを集めるのに時間がかかりボールを片付ける人以外は部室で着替えを始めた。俺はボール係のため最後までグラウンドに残った。着替えを終え整列をし人数確認のみ行い解散となった。その時には小崎はいなかった。寮に向かう途中俺はふと見た方向に小崎が昇降口に入っていく姿が見えた。俺は教室に忘れ物をしたと嘘をつきこっそり小崎のあとを追った。すると小崎が向かった場所は職員室だった。
(何もなかったか)
俺は帰ろうとしたが職員室から出ていく教師、入る教師がやって来たので仕方なく教室の鍵を借り無いはずの忘れ物を取りに行くことになった。何の意味もなく鍵を開け教室に入る。そして自分の席に腰を下ろす。今日の天気は曇り、電気がついていないため暗い教室に1人ただただ周りを見渡す。
「そういえばあそこの窓…やっぱり鍵を閉めているように見えて閉めていない。換気すると言って先生がみんな開けるし、俺らも開ける窓だからな。案外窓の鍵って閉めても閉めなくても気にしないよな。」
そういうどうでもいいことに気付きながら窓の鍵を閉める。そしてカーテンをきちんとなおす。用は元々なかったので帰ろうとしたがあることに気付いた。
「このカーテン、こんなになおすの大変だったっけ?」
俺は一度カーテンで閉めてみる。やはり滑りが悪い。そしてもう一度開けてみる。相変わらず滑りが悪い。気にしても何もないので早く帰ることにしようとしたが後ろの棚に1台のタブレットと充電器が置いてあることに気づく。
「誰のかも分からないから気にする必要はないな。」
俺は鍵を閉め職員室へ返却しに行く時、小崎がちょうど反対側の扉から職員室を出て行った。何も無いと分かっているため追う必要は無い、そう思っていた。
「あれ?入る時はこっちの扉から入ったよな。なぜ遠い方から出る必要があるのだ?」
そんな事を考えだし結局小崎を追うことになった。今回は長い廊下を通っていたため気付かれないように慎重に追った。
「昇降口はそこからじゃ遠いだろ。」
そう思いながら小崎がある部屋の前に立つ。慌てて身を隠しこっそり見る。そして中に入って行った。
「何の用があってここに入ったんだ。」
そこは校長室だった。まだ帰ってないと怪しくなるので早く帰って遅くなった昼食をとることにした。
言い訳になるかもしれませんが私情により長い間投稿することができませんでした。誠に申し訳ございませんが次話以降もこのようなことが続くかもしれません。なるべく投稿期間が長くならないように努力します。そしてブックマーク、評価をお願いします。




