12話 人物A
生徒会選挙も終わりいよいよ中間テストが近づいてきた。だが、内森はまだ勉強に集中できない。集中できないというより生徒会選挙に対する謎を解決するために頭を使って勉強ができていないだけだった。
生徒会選挙で起きた真実を知って俺はすぐに行動を開始する。まずは情報を集めることだ。
「2年生の立候補者の名前が無かったって本当か?」
「ああ、本当だ。」
別のクラスの野球部に聞いてみた。いきなり俺のことを聞けばおそらく答えは嘘で返ってくるだろう。それに他のクラスは俺を落選させるための指示を出しているとは限らない。立候補者の名前が無いのは全クラス共通でなければおかしいことになる。まずは怪しまれないように生徒会選挙に関係する話題で話し始める。
「何で名前が無かったのか知らないか?」
「知らないな。何かあったんじゃないか。生徒会に入るのが嫌になったとか。」
「それはありえない。だったら最初から立候補しなくて良いし、演説もする必要無い。」
「確かにそうだな。ていうか俺が考えるより内森が考えた方が絶対良いだろ。」
「うん、今気づいた。ありがとう、良い情報を貰ったよ。あと投票する時、俺に関係している出来事みたいなもんはあったか。」
「そ、それは…」
「何かあったんだな。」
「お前すげぇーな。」
「やっぱりか、誰が何のために俺を落選させるように指示したんだ。考えられるのは…」
パッと出てこない。たが俺はある程度誰が仕掛けたのかは絞れている。でも何故立候補者の名前を消して俺の名前は消さなかったんだろう。普通に考えれば落選させたいのなら名前をなくせば0票で確定で落選させることができる。
(俺と立候補者を間違えた?その確率は低い。なら意図して立候補者の名前は消していた。)
とにかく俺の名前が消されていない理由は何の意味があるのか。そして誰がやったのか。探そうとするが情報が少なすぎるし、証拠があまりにも無さすぎる。
「きっとどこかにヒントが隠されているはずなんだけどな。」
俺は一生懸命正体が分からないAを探す。そうこうしているうちにもうテスト前日になった。
「明日から中間テスト。正直勉強できてないな。赤点は無いから何とかなるだろうな。中間テストが終われば本格的に探し見つけ出すぞ、俺を落とした人物A。今は休戦だ。中間テスト後は覚悟してろよ。」
高校初の定期テストは人物Aの存在に意識しながらもベストを尽くす。早くも理想の高校生活から離れているがこの謎を解決することが俺の高校生活に関わることだというのは十分理解している。だからこそ早く人物Aを見つけ出す。俺は大胆に行動を開始することにした。
雨見零です。今回は話はあまり進まないEPになっています。そして次回から中間テスト編です。自分の事情により投稿予定は未定です。上手くいけばいつも通り1週間以内に、もしかしたら7月入ってからの投稿になるかもしれません。申し訳ないですが精一杯早く投稿できるように時間を上手く使っていこうと思います。次回も是非読んでください。




