目が見えなかった理由
国王陛下を脅した、次の日から俺への風あたりが良くなった
「おい、なんで欠陥品がここで食事をしている」
またヌケだ、今日は王族揃っての食事会らしい トーマの2人の姉はトーマに対して黙り込んでいる
「父上、この欠陥品を叩き出してください」
昨日、脅しておいたからさすがの国王も無視を決め込むだろ
「そうですわ、目の見えない者に食事を与えるなんて、家畜の餌で十分ですわ」
あれがトーマの母親を蹴落として正室になった女なのだろう 顔に悪意が貼り付いている
俺は黙って、ステーキを切り分けて食べる 普通、目の不自由な人なら出来ないだろう 全て同じ太さに切り分けているからだ
「無視してんじゃね」
ヌケが手洗い用の水の入った瓶の水を掛け、びしょ濡れおまけに食事にも 転生前の世界では食物は粗末に出来ないくらい貴重で大事な物だった 完全にキレた
「俺は目が見えていますが、なにか」
「「え」」
「呪いが」
あの女、何か知っているようだな
「おい、ババア」
「ば、ババアですって」
怒りで立ち上がった、ババアに重力魔法を使い地べたに張り付かせる
「呪いとか言ったな、記憶を見るぞ」
魔法で記憶を探る、そしてその記憶を周りにも見せるために魔法を使った 相手の記憶を探る『メモリーハッキング』と映像として見せる『シアター』のコンボだ、使ったことは1度もない
映像には産まれたてのトーマに黒い液体を目に塗っていた あれが目が見えなくなった原因だろう、トーマを産んで疲れている トーマの母親にもなにかの薬を混ぜた飲み物を飲ませていた
そしてトーマの母親の死の間際の映像だ
「アンジェリカ、アルティナ トーマのことをよろしくね 第2王妃には気をつけなさい」
こうして記憶を探るのを終えた
「お前の悪事が出てきたな」
「キィィィィィ」
金切り声を上げて見苦しいため、風魔法で音が漏れないようにした
「で、国王陛下どうするんだ こんな女を選んだ時点でこの国に未来はないと思うがな」
昨日の脅しに妃の悪行、どう責任を取るのか見ものだな
「トーマ、あなたいつから魔法が」
「姉上たちには後で説明いたします」
「衛兵、そこの女、ティルナを処刑せよ ティルナの子たちの王位継承権の剥奪」
ババアは絶望で髪の色が真っ白になり、連れて行かれた
「トーマよ、せめて後、10年は居てくれないか 私が間違えた時に正して欲しい」
「それでは食物を粗末にするものには罰を 食物にはそれぞれ作った人たちがいます、その人たちへの感謝を忘れて粗末にするそれは極刑に等しい まず1から野菜を作って見て大変さを学ぶべきです」
転生前は古城の裏で栽培していた、食物の有り難みがよくわかっていたからだ
「新しい法に採用するか考えておく」
波乱の食事会は終わり、姉たちとトーマの自室へ
「トーマ、説明してください」