帰り道 ホワイト合流
夜更けまでレイナと話していて、いつの間にかレイナは隣で眠っている。見た目や年齢が変わっても彼女の魂は彼女のままだから
「パト、これから楽しくなるな」
「にゃ、王も魔法の研究以外の新しい趣味を探すにゃ」
「そういっても、畑を作ったけど元は魔法で作った種がどういう成長をして味とかの確認ためだったぞ」
「あの野菜は美味しかったにゃ、魔道具を作るのはどうかにゃ」
「そうだな、空間収納鞄(小)でも作って売ってみるか」
小の方が作るための消費魔力量が少なくて済むから量産には向いているけど、制約を付けたほうが良いかもな
「王はやりすぎるからにゃ、極小の方がいいにゃ」
極小は簡単に説明すると馬車の中に物をパンパンに詰め込んだくらいの量を収納することが出来る、小は一軒家分の量だ
「価格が難しいな、適当な袋から作れるし 魔石以外は実質タダだぞ」
「僕も商売はわからないにゃ」
地図を広げて、現在地を確認する。夜通し、飛ばしたからな 聖都まで残り半分の距離の場所にいる もう少し行くと、前日に休憩した湖に辿り着くな
「パト、湖で休憩しよう」
「にゃ」
湖に到着した、薪に火を点けて料理を作る パトには起こして来てもらうように頼んだ
スープと転生前に作っていた料理ピザを作った、この世界ではパンくらいしか主食がない、炭水化物ならじゃがいも、コーンなどで摂れるが
「トーマくん」
「おはよう、レイナちゃん」
「ピザですね、起こしてくれたらお手伝いをしましたのに」
「レイナちゃんの手料理は結婚してから食べたいな」
夜中にレイナと話した結果、婚約者であることを周囲に認知させる必要がある。伯爵家の娘だからと求婚をしてくる貴族や可愛いからと王族まで手を出してくるからだ、俺は彼女と離れたくないし彼女も俺と離れたくない、結婚までの道のりは長いってことだ
料理が完成して、少し遅めの朝食を摂る。パトには焼いた肉をあげる 食事中のパトは幸せそうだな
聖都の方から白いもふもふが走って来た、ホワイトだ
「トーマ、お肉ちょうだい」
「匂いでここまで急いで来た?」
「わん」
「君、犬じゃなくてフェンリルでしょ 神獣だよね」
「私もお肉の前ではただの獣です。」
焼いた肉をホワイトにあげる
「そうそう、手紙を預かった」
ホワイトの鞄から手紙が3通、2通は姉さんたちだから今はどうでもいい、残りの1通は学院長からだ、目を通すことにした。
早く帰ってくるようにと書かれており、街の領主と宿屋、盗賊は聖王国の聖騎士団が動くらしい
姉さんたちの手紙は・・・・・愛が重い
レイナに水を浴びてきたらいいといい 俺は眠いから眠った。ホワイトが枕代わりになってくれたおかげで安眠ができた
レイナに起こされて、聖都に向けて出発した。レイナは俺の隣に座っている ホワイトとパトには馬車の中に入ってもらい、癒しの空間の提供に頑張ってもらおう 檻の中に入るや捕まったことで心に傷を負うときもあるからな、動物セラピーは転生前の世界で彼女が考えたことだ。
「トーマくん、私は死んだ後もずっと貴方の傍にいたのですよ。パトちゃんは私に気づいてくれてましたけど」




