登場人物紹介【第1章終了時点】
主な登場人物
※年齢と通称は第1章終了時点です
【山内家】
・与祢
年齢:8歳(満年齢7歳)
通称:姫様、山内の姫、山内の姫君
本作の主人公。
山内一豊とその正室である千代の長女。
中身は令和に生きてたアラサー美容オタク"私"。
天正13年の長浜地震で死亡した直後、"私"が入ったことで蘇生した。
令和では美容に人生を捧げるような生き方をしていた。
天正でもやっぱり、美容に全力投球して生きていくことにした。
興味と才能のほぼすべてを好きなことに極振りしているので、政治経済にはあまり興味がない。
性格はお人好しで前向きな凡人。情を少しでも持てば、途端に相手を無碍にできなくなる。
乱世を生きるには甘すぎる善人なので、周りに転がされまくっている。
その結果、北政所様の御化粧係というイレギュラーな存在に……。
・山内一豊
年齢:42歳(満年齢41歳)
通称:殿、旦那様、伊右衛門、対馬守
千代の夫にして与祢の父。山内家当主。
戦国の功名が辻を駆け抜け、土佐一国の大大名にのし上がることとなる戦国武将。
愛する妻と娘のため、今日も元気に功名を立てようとがんばっている。
温厚で誠実、ひたすら真面目な人という世間の評判とは裏腹に、腹はわりと黒いし狡い計算もできる。
かつて父と兄を立て続けに亡くして家が没落し、かなり過酷な少年期を経験している。
そのため我が子には不必要な苦労はさせない、親として必ず守ってやると心に決めている。
与祢にイレギュラーが発生した結果、実子の嫡男が爆誕した。
・千代
年齢:31歳(満年齢30歳)
通称:お方様、長浜の方、千代の方
一豊の妻にして与祢の母。山内家正室。
乱世の果てに夫を一国一城の主に押し上げ、後世に名を馳せることとなる賢妻。
夫を愛し、娘を慈しみ、家政を上手に切り回すできた奥様である。
どこか少女のような天真爛漫さを持つ美人だが、夫の夢のためならば手段は選ばない。
自分の子でありながら、どこまでも心が平凡な与祢が愛しくてしかたない。
実は一豊が初恋の相手。保護者と一豊を誘導し、内堀も外堀も周到に埋めまくって結婚した。
与祢の美容趣味に引きずられて健康が増進した結果、待望の嫡男を産んだ。
・山内松菊丸
年齢:1歳(満年齢0歳)
通称:若君
山内一豊とその正室である千代の長男。山内家待望の嫡男様。
地味に与祢が最初に起こしたバタフライエフェクトの結果、誕生してしまった子である。
合成ウルトラマリンに次ぐイレギュラーであり、間違いなく山内家の家運を握っている。
かなり大きく産まれて、大変健やかな赤子。
声がやたらと大きく、発育速度が微妙に早い。
与祢が近づくとたまに不意打ちで雄叫びをあげる。
拾丸と一緒に育てられている。
・拾丸
年齢:推定0〜1歳
通称:拾丸、拾
天正15年の春、妙心寺門前で与祢に拾われた子。
史実において与祢の供養のため妙心寺に訪れた千代に拾われた、湘南宗化その人。
当作では嫡男である松菊丸の乳兄弟として、一緒に育てられている。
無事に成長したら康豊か家老のいずれかの家の養子になって、松菊丸の側近となる予定。
赤子なのに妙に聞き分けが良く、松菊丸のフォローめいた行動もする。
史実で高僧に至ったスペックのせいか、すでに知性らしきものを垣間見せている。
・山内康豊
年齢:39歳(満年齢38歳)
通称:次郎右衛門
一豊の弟。つまり与祢の叔父。独身。
今は山内家で兄を支えているが、実は過去に本能寺の変で仕官先がクラッシュしてえらい目に遭っている。
上記の経緯もあって嫁取りができておらず、いまだ独身。
よく兄夫婦の馬鹿ップルに当てられて、チベスナ顔になる。
松菊丸と拾丸の傅役を任されたせいで、結婚する前に子供ができたみたいな状態になっている。
苦労性で影は若干薄いが、わりと与祢とも仲が良い。
・三雲佐助
年齢:22歳(満年齢21歳)
通称:佐助
一豊の近習で、与祢の護衛。実は甲賀者。
要領が良くて手先が器用な飄々とした青年で、与祢の好き勝手っぷりに振り回されている。
実は猿飛佐助のモデルの一人になった説がある、史実においても実在の人物だったりする。
実家は近江国甲賀郡でブイブイ言わせていた、元六角氏の大金持ち重臣の三雲家。
佐助が産まれた頃から三雲家は没落し始め、物心ついた頃には完全に沈んでいた。
しかし佐助は武士として生きたかったので、墓守の役目を投げ捨てて家出を決行。
身元を偽って山内家に仕官したが、速攻で一豊に正体がバレてしまった。
現在は与祢の護衛を務めながら、山内家の情報部門をまとめている。
山内家に仕えてからは、めちゃくちゃ充実している。
機会を与えてくれた一豊には、一生ついていくつもり。
【与祢の保護者】
・丿貫
年齢:65歳(満年齢64歳)
通称:山科の丿貫
千代の叔父であり、与祢の大叔父。与祢の保護者その①。
元は医者兼薬種問屋の主人で、現在は山科のおんぼろ屋敷こと隠居所でのんびり過ごしていた。
趣味は茶の湯と落とし穴。性格はおっとりとして器が大きい変人。
友人知人が多く、おんぼろ屋敷には間を開けずいろんな人間が訪ねてきていた。
友人のとと屋の与四郎と一緒に、与祢に茶の湯の指導をしたり、与祢の美容道楽に付き合ったりしてくれる。
最近山科から京の山内屋敷に引っ越して、医者として復帰したらしい。
ちなみに史実においても実在し、安土桃山期に活躍した変じ……茶人。
千代との親戚関係は今作限定の完全な創作です。
・千宗易
年齢:66歳(満年齢65歳)
通称:利休居士、とと屋与四郎
戦国時代最高峰の茶人にして堺の豪商。与祢の保護者その②。
本作において、最強クラスの俗物でもある。
お茶目であこぎなおじさんで、あらゆる意味で一蓮托生の共生関係という与祢の保護者兼パトロンとなった。
丿貫から紹介された与祢を直弟子にしており、与祢は知らないうちに高弟の一人にされている。
美容用品を欲しがる与祢に『商売』を持ちかけ、与祢の持つ知識を引き出しては儲けている。
そんな与祢から得た知識の一つで、合成ウルトラマリンの生産に成功。
顔料製造業の分野で、商人として空前絶後の大成功を果たした。美容関連分野はオマケ。
おそらく現時点で、日本どころか世界屈指の大豪商と思われる。
微妙に運命が、史実から逸れ始めてきている。
【羽柴家(豊臣政権)】
・寧々
年齢:40歳(満年齢39歳)
通称:北政所
日本史史上最も出世した男である天下人秀吉の正室。
愛嬌たっぷりで親しみやすく、高い知性とカリスマを備える才色兼備。
誰にも敬愛される女主人であり、特に羽柴家中の若手からは母と慕われている。
過去に秀吉との娘を一人だけ産んだが、その日のうちに亡くしている。
与祢のトータルケアで往年以上に美貌が磨かれ、少し拗れていた秀吉との仲が『夫婦』に戻った。
与祢を自らの御化粧係として、羽柴の城奥へ迎えることとした。
秀吉の女たちを与祢に磨かせ、秀吉が切望する実子を得ようとしている。
与祢にかつて亡くした娘の面影を見出し、実の娘のように大切にし始めている。
・羽柴秀吉(豊臣秀吉)
年齢:51歳(満年齢50歳)
通称:関白殿下、殿下、藤吉郎、ハゲネズミ
日本史史上最も出世した男。二番目の天下人にして、寧々の夫。現在は関白。
明るく陽気なコミュ強で、とんでもねえレベルの女好きである。
九州征伐から帰った夜、与祢の手で磨かれた寧々を一目見て二度目の恋に落ちた。
そしてそれが、与祢どころか秀吉の運命を変えるきっかけになる。
2章から本格登場します。
・石田三成
年齢:28歳(満年齢27歳)
通称:佐吉、石田治部
羽柴家の若手随一の行政官僚。口癖は「馬鹿」。
史実においては、おなじみ関ヶ原で必ず負ける石田治部少輔その人。
頭が良過ぎて他人が馬鹿に見えるタイプなので、周囲との摩擦が絶えない困ったやつ。
でも根は真面目でそこまで嫌な人間ではない。慣れると愛嬌すら感じ始める。
天正14年の頃は年下の大谷さんに補佐という名のお守りをされつつ、張り切って堺代官をやっていた。
第1章終了付近では大谷さん病欠のため、福島さんにお守り代行をされている。
福島さんとは歳が近いため、意外にもわりと仲が良い。
与祢とはだんだん、腐れ縁の仲になりつつある。
・大谷吉継
年齢:23歳(満年齢22歳)
通称:紀之介、大谷刑部
羽柴家の若手先頭集団の最年少行政官僚。与祢の今生の初恋のお相手。
清廉で鷹揚、とても紳士的。ハイレベルな調整能力とコミュ力を兼ね備えた、人格に定評がある人。
史実においては、石田に付き合って関ヶ原で果てた大谷刑部少輔その人。
厄介な病気に罹患しており、九州征伐以降に悪化。
第1章終了時点では、自宅療養生活をしている。
与祢との文通が心の慰めで、自分の病と変わり果てた姿を気取らせないよう気を遣っている。
ちなみに現時点で与祢のことは、歳の離れた可愛い妹のようなものとしか思っていない。
恋愛が、ほど遠い。
・福島正則
年齢:27歳(満年齢26歳)
通称:市松、左衛門大夫
羽柴家の若手トップの武将時々官僚。秀吉の歳の離れた従兄弟。
元ヤンっぽくて情に厚い、面倒見の良いにーちゃん。
ただし、酒乱という最強の欠点が、すべてをだめにしてしまうタイプ。
史実においては、豊臣の武断派筆頭として石田たち奉行衆とバチバチやり合い、安芸国広島の大名となる人(のちに改易)。
元桶屋の息子で、若き日に秀吉を支えたいと思ったことがきっかけで武士にジョブチェンジした。
与祢にとっては御化粧係になる際に、背中を押してくれた良い先輩ポジである。
石田のお守り代行をやっていたが、地方にもらった領地へ赴任することになった。
石田を野放しにすることに、ちょっと不安を覚えている。
孝蔵主
年齢:35歳(満年齢34歳)
通称:孝蔵主
寧々付きの筆頭上臈女房。
羽柴夫妻の秘書長兼外交官のようなポジションでもある。
完璧な礼儀作法に回転の速い頭を備えた、有能な羽柴のキャリアウーマン。
性格は真面目だけれど、本質的に優しい人なため怖くはない。
寧々のためならちゃんと諫言できる。寧々もちゃんと理解して受け入れてくれる。
ただし時々ころころ転がされて、遊ばれている。
第2章からは与祢の上司と教育係になることに。
未婚だがちょうど娘くらいの歳まわりの与祢には優しい。
朝廷への参内が可能であるため、官位を所持している模様。
2章以降の登場人物はまた後日。






