花に逃げられた花守【大谷紀之介・天正17年8月初旬】
薄暗い廊下を進む。
鉛のごとく重い足を引きずって、ただひたすらに。
そうしながら、ぼんやりと、春の終わりからこちらのことを思い返す。
四月の終わりから、三月と少し。
俺は与祢姫と会うことはおろか、文のやりとりさえ控えてきた。
与祢姫の望みで、心無い噂を避けるために接触を減らしたのだ。
日根の御方の事件直後、根も葉もない噂が飛び交っていたからな。
主には御方に関する醜聞だったが、中には与祢姫に関するものもあった。
日根の御方の薫陶を受けた与祢姫は、郭の太夫も顔負けの手管で男遊びを嗜んでいる。
相手はうら若き前髪の少年から、男盛りを迎えた男丈夫までさまざま。
嘘と思うなら、聚楽第を覗くと良い。あちらこちらで、見栄えのする男を侍らせた与祢姫の姿が見られるぞ────
実にくだらない、事実無根もはなはだしい噂である。
だが、だからと言って、俺には無視はできなかった。
それらの噂の元になった自覚が、嫌というほどあったのだ。
俺は懐いてくれるあの子の可愛さに負けて、城中のあちらこちらで会っては連れ歩いていた。
小早川の御曹司のような、下心を隠して与祢姫に近づく不埒者を追い払う真似も、幾度となくやった。
それらが面白おかしくこね回されて、噂を形作るに至ったことは想像に難くない。
と、なれば。俺にできることは一つ。
噂が鎮まるまで、あの子との接触を控えることのみだった。
悪い噂には、沈黙が一番良く効く薬だ。
三月ほど大人しくしておけば、世間は与祢姫の噂に飽きるはず。
すぐに浅井の姫が出産し、良くも悪くも世間の耳目を集めるであろう。
苦しむあの子の側にいて、支えてやれないことは、胸が張り裂けるほど悔しい。
だが今は、我欲を抑えて忍ぶ時。近づかぬことが、与祢姫のためになるのだ。
そう自分に言い聞かせて、俺はなんとかやたら長く感じる時の流れに耐えた。
噂が消えれば、また元通り。与祢姫と穏やかに過ごせる日々が、必ず戻ってくる。
そう信じて、耐えきって──────俺の望みは、あっさり砕かれた。
四半刻ほど前、だったと思う。
勤めの合間に休憩をしていたら、与祢姫の声が聞こえた。
気鬱で宿下がりしていた彼女が、やっと奥勤めに戻った。
母から聞き及んでいたが、再会は叶っていなかった。
それでつい嬉しくなって、自然と足が声の方へと向けたのだが。
(怯えられた……)
血の気を失った与祢姫の顔を思い出して、胸が軋む。
始終よそよそしく、酷く困った様子だった。
名も、呼んでもらえなかった。
他人行儀に大谷刑部と呼ばれ、目もほとんど合わせられず。
あげく、側にいた見知らぬ少年に手を引かれ、逃げてしまう始末。
(……どうして)
真新しい記憶の与祢姫の目が、心の臓に刺さる。
離ればなれは寂しいと、いつかあの子は言ってくれた。
俺も、文すら交わせぬこの日々が酷く寂しかった。
だからまた会えたなら、喜び合えると信じていた。
与祢姫はきっと、満面の笑顔で俺の腕の中に飛び込んで来て。
俺は与祢姫を抱き留めて、久しぶりに心から温かい気持ちになれる。
そうなるのだと、思っていた。思っていたのに。
どうして、あの子は俺の手を拒んだ。
どうして、あの子は俺の目を見てくれなかった。
どうして、あの子の側に俺の知らない男がいる。
どうして。
どうして、どうして。
どうしてどうしてどうしてどうしてどうして────…………
「遅いお帰りですこと」
浴びせられた冷たい声音で、我に返る。
開かれた戸の向こうに、母がいた。
いつの間にか、俺は控えの間に戻って来ていたらしい。
「母上、なぜここに?」
「まあちょっとお座りなさいな」
ひるんだ俺に、母……東の御方は目もくれない。
急に現れて何なのだ。少し腹が立って、戸口にもたれる。
横目で見ていた母と目が合う。母の白い手が、畳を叩いた。
嫌になるほど見慣れた、俺やこやを叱りつける時の仕草だ。
睨み合うこと、しばし。観念した俺は、しぶしぶ母の近くに座った。
「お与祢ちゃんを怖がらせたそうね、お前」
やおら母が放った言葉に、血の気が下がる。
今さっきのことを、なぜもう母が。
「………………何のことですか」
「何のことか、お前自身がようわかっているのではなくて?」
とりあえず、しらばっくれてみる。
冷たい問いかけとともに、思いっきり眉を顰められた。
「お与祢ちゃんの侍女から耳打ちされたの」
「なんとです」
「徳川の若君とお与祢ちゃんが談笑している場に、お前が急に現れたそうね」
「それで?」
「それでお与祢ちゃんを恨めしげに睨むわ、逃げられたら乱暴しようとするわしたんですって?」
「違う! してない!」
思わず、叫ぶようにして否定する。
「そんな暴漢じみたことはしていません!」
「まことに?」
「まことです!」
疑わしげに、母が横目を向けてくる。
「神仏に誓えて?」
「誓えますが?」
「お前の父上にも?」
「どちらのですか」
「どちらもそちらもないでしょう、清彦様によ」
継父の名を出され、つい、返答に詰まる。
母の柔和な面差しが、苦々しくゆがんだ。
「何をやっているの、お前は」
「………………そんなつもりじゃありませんでした」
そうだ。そんなつもりでは、なかったのだ。
見慣れない少年と与祢姫が楽しげにしていて、挙動不審になったことも認めよう。
でも、それはただ驚いただけなのだ。
やっと顔を見て話せると思ったら、部外者がいて混乱してしまった。
それだけだ。逃げられた時も、待って欲しくて手を伸ばしたにすぎない。
与祢姫を傷つけようとか、怖がらせてやろうとか、考えもしなかった。
断言できる。俺は悪意なんて、ただの一つも持っていなかった。
そう訴えてみるも、母は天を仰いでしまった。
「もういいわ、情けなくて涙が出てくるわね。お前、今年でいくつかしら?」
「二十五ですが」
「それだけ生きていて、どうしてもっと上手に恋仲の姫を扱えないの? 悋気は綺麗に焼きなさいな」
「母上、惚けましたか。与祢姫と俺はそんな不埒な仲ではありませんよ」
「まだ恋仲ではないと言うの? あれだけ好き合っていて? お与祢ちゃんの何が不満なの、この馬鹿息子!」
「はぁ!? 俺は馬鹿ではありませんが!?」
飛んできた湯呑みを避けて、怒鳴り返す。
「恐ろしい戯言は止していただきたい! 俺は十の姫に欲情するほど道を踏み外していない!」
「恋と閨は一本道じゃないでしょうが! 藤吉の兄様の何を見て育ったの!? 閨事抜きの恋も上手になさるでしょっ!」
「ええそうですね、遊びの一環でね! 結局最後は閨に飛び込まれますが!!」
「お黙りっ! ああ言えばこう言うな、たわけぇっ!!」
「ちょ、痛っっっ」
翡翠色の扇子が、俺の額に当て落ちる。
同時に、母は脇息に崩れ落ちた。
「ああ情けない……泉下の清彦様に顔向けができない……」
「とうの立った息子に、世を知らぬ幼い姫を娶せようとする母上の行いがね」
「お黙り。そうやってお前がぐずぐずぐずぐずお与祢ちゃんへの態度をはっきりさせないから、寧々様に見切りを付けられそうなのよっ」
「ぐっ!?」
不意打ちで襟首を鷲掴みにされ、引っ張り寄せられる。
そのまま俺に頭突きを入れた母は、低い声を出した。
「さきほど、旭殿が寧々様に申し入れたわ」
「旭様? いったい何をですか?」
「お与祢ちゃんと徳川の福松丸君の縁組をよ」
細く、喉が鳴る。
さきほど見たお綺麗な小童の顔が、脳裏に蘇る。
縁組。あの小童と、与祢姫の?
凍り付いたまま見つめ返す俺に、母は続ける。
「先年世話になったから、恩返しに良い縁をあげたいそうよ」
「良い縁……」
確かに、東海の雄たる徳川家なら良縁と言えよう。
家格、財、権力。かの家はどれをとっても一流で、家中も今は非常に安定している。
かつて羽柴と矛を交わした相手ではあるが、それも旭様を正室に迎え、小一郎様と肩を並べる羽柴の一門衆の重鎮となっている。
旗下に入って以降の働きと、ほぼ人質だった旭様への下にも置かぬ扱いゆえに、殿下の信用もすでに十分ある。
「ですが、母上。はいそうですか、と嫁がせるわけにはいきますまい。徳川に縁が偏りすぎますし、与祢姫は才がありすぎる」
美容や商売に関して、与祢姫はたぐいまれな技能を持っている。
宮中などの調略で大いに使えるあの子を、寧々様がみすみす他家にくれてやる真似はすまい。
格別に寵愛なさっていることも加えて、難色をお示しになることだろう。
そう俺が言うと、母は額に手を当てて首を振った。
「わりと、寧々様は乗り気よ」
「嘘でしょう?」
「まことよ、お前がお与祢ちゃんを迎える気をなかなか見せないせいでね」
そんな責める目で見るなんて、理不尽がすぎる。
大人の俺が女童に変な気を見せたら、明らかにまずいだろうが。
抗議を込めて睨み返すと、母の目がもっと冷たくなった。
「とにかく、そのせいで、よ。早く別の良き婿を見繕ってあげる方がお与祢ちゃんのため、と思いになられたみたい」
「つまり、そこへきての旭様の申し出だったから……」
「ええ、しかも示された条件がずいぶんと良くてね」
寧々様が与祢姫を手元に置き続けたいなら、福松丸君を京坂に常時留め置く。
二人の住まいも徳川屋敷ではなく、聚楽第か大坂城の中に屋敷を用意する。
与祢姫が望まぬかぎり、御国入りはおろか屋敷入りさえ求めることは一切しない。
その他万事、与祢姫と羽柴の意向を尊重する──との条件が、提示されたのだという。
「旭様の一存ですか、それ」
思わず、問うてしまう。
こんな、馬鹿みたいに都合の良い縁組の条件があるものか。
政事にも戦にも疎い旭様が、勝手に言っているのでは?
「大納言様も良いと仰せですって」
「はぁ!?」
「一人くらいなら、御子を旭様の好きにさせてもよかろうと思し召しのようよ」
ずいぶんなご寵愛ですこと、と言い捨てる母の声が遠く聞こえる。
あり得ない。いくら殿下より人の心は残している駿河大納言様であっても、妻可愛さでこんな甘ったれた判断をするはずがない。
十中八九、裏があるに決まっている。
きっと旭様の思いつきを逆手に取って、上手く与祢姫を徳川に取り込む気なのだ。
「寧々様は、危うさにお気づきでないのですか」
「大納言様と旭様に限っては、とお思いよ。行幸の折のことが、よぉく効いているみたい」
「殿下は」
「察してらっしゃるわ。でも、面白がってもいらっしゃる」
思わず、天を仰いでしまう。
我が主君ながら、悪趣味な……いや、ずっと悪趣味な方だったな。
本来なら殿下を止める寧々様が籠絡済みなのも、痛いことだ。
「……潰さねば」
もうこうなったら、致し方あるまい。
花守である俺が率先して、このふざけた縁談を潰すしかない。
縁が成れば、確実に羽柴の治世の大きな障りになる。
巻き込まれる与祢姫も、大なり小なり不幸になる可能性が高い。
(あの子を不幸にする縁など、俺は認めない)
必ずこの手で叩き潰す。
与祢姫の幸福を守れるなら、どんな手を使っても。
(俺が、あの子を守るんだ)
「そうね、しっかり潰してちょうだい」
鼻を鳴らして、母が言う。
「羽柴と我が家のためにも、いっそお与祢ちゃんを娶って屋敷に連れ帰るくらいの気持ちでおやりなさい」
「はい?」
「羽柴からお与祢ちゃんを出さないためには、お前が娶るのが一番。小一郎兄様がつねづね仰せじゃないの」
うんざりとした気持ちがこみ上げてくる。
あの話、母や小一郎様の中ではまだ生きていたのか。
「お墨付きをいただいているんだもの。誰もダメとは言わないわ」
「酒の席の戯言を真に受けないでくださいね。羽柴の縁者に与祢姫を任せるなら、俺以外でもいいんですから」
「あら、自分以外に適任が他にいると思っているの?」
「…………………………いる、はずです」
ちょっと、今すぐには浮かばないが。
探せばいるはずだ。たぶん、きっと。おそらく、どこかに。
「いないとおっしゃい、馬鹿息子」
「だからと言って、男やもめの後妻は哀れですよ」
「その男やもめがお前なら、お与祢ちゃんは喜んで嫁いでくれるわ」
「母上? 都合良く与祢姫の気持ちを解釈しないでくださいね?」
「していないわ。それにね、女嫌いのお前がお与祢ちゃんを逃がしたら、大谷の家が絶えてしまうじゃないの」
それじゃ困るのよ、と母が頬に片手を当ててぼやく。
結局これか。いつもの流れに俺もため息を吐いて、いつもの返事を返す。
「平馬がいるので絶えませんよ」
「あれはお前の子ではないでしょ」
「そうですが、小谷の父上の血を引く兄上の子で、俺の甥です」
「そうね」
俺と同じ色形をした母の双眸が、細くなる。
「そして、あの道理を弁えない淫売の腹から這い出した、わたくしと清彦様の血を一滴も引かない子よ」
言い捨てる母の声の冷たさに、背筋が凍る。
この人は、いまだに亡き妻の一連の所業に対して怒っている。
……のもあるが、跡取りに関しては、少し違うか。
継父の血にこだわるがゆえに、俺の実子ではない平馬が認められないのだろうな。
まったく、せんのないことを。
「俺とて、清彦父上の血を引いてはいませんよ」
言い聞かせるように、何度も口にした事実で諭す。
母は父に先立たれた直後、不仲だった舅の手によって姉の石とまとめて売り飛ばされた。
そして売られた先の叡山門前の坂本で継父の目に留まり、事情を知って憐れんだ彼に娶られた。
俺が生まれたのは、それから十月に少々足らず後のこと。
十中八九、俺の実父は継父ではない。というか、小谷の父の子かさえ怪しい……。
母自身、その辺はよくわかっているはずなのだが。
「わたくしは、お前を、清彦様の御子として生みました」
これなのだ。
俺が継父の子でないと、母は頑として認めない。
「清彦様ご自身と、そのご生母のご実家たる青蓮院の宮様にお仕えする大谷家の方々。誰もが認めた事実を疑うの?」
「母上、ですが」
「くどい!」
ぱしん、と母の手に扇子が打ち付けられる。
やけに鋭いその音に、思わず口を噤む。
「話を戻しましょう」
黙った俺を横目に、母は深い息を吐いて言う。
「とにかく、お前は今、最優先ですべきことをなさい。それが何かは、わかっているわね?」
「与祢姫から徳川の四男を引き剥がすことでしょう」
母の顔に、今日初めての笑みが浮かぶ。
思った通りの返事に、満足したのだろう。
にこにこと立ち上がり、俺の肩に手をかけて見下ろしてくる。
「必要なことがあればなんでもおっしゃい。わたしがなんとかします。必ずお与祢ちゃんを取り戻しなさい」
「…………」
「返事」
「………………努力します」
母の圧に負けて、しぶしぶ頷く。
満足そうに鼻を鳴らして、母はやっと腰を上げた。
「しっかりね!」
去りぎわに俺の肩を叩いて、母はさっさと裾をさばいて出て行く。
激励には行き過ぎた打撃に呻く息子を一顧だにせず、颯爽と。
我が母ながら、なんて母親だ……。
開けっぱなしの襖を睨んで、つくづく思ってしまう。
母が俺にばかり横暴に振る舞うから、姉や妹どもが見ならってしまうのだ。
いつか全員に、与祢姫の爪の垢を煎じて飲ませてやる。
密かに心を決めながら、自分の湯呑みに残っていた白湯を飲み干す。
「やるか……」
気は重いが、なんとかなるだろう。
さきほどのことが不安ではあるが、落ち着いてよく考えてみれば、さほど心配は無いとも思う。
与祢姫はまだ幼いが、大人顔負けの判断ができる姫だ。
あの振る舞いにも、きっとちゃんとした理由がある。
邪魔さえ入らなければ、理由を聞き出すくらいわけはない。
その上で、徳川の四男と距離を取るよう、縁談を受け入れぬよう言い聞かせることも容易いはずだ。
「大丈夫だ」
何の問題も無い。
俺と与祢姫の仲は、この程度でダメになるものではない。
だから、問題ない。後ろ向きな想像ばかりしなくてもいい。
そう自分に言い聞かせて、湯呑みを置いて立ち上がる。
まずは、母に追い出されてその辺ですねているであろう、佐吉殿を探して謝るために。
石田「遺憾の意」
もしかして:大谷さん、軽めに病んでる。
でも母とのぐだぐだな会話で冷静さを取り戻したから大丈夫。たぶん。
次回、秀忠くん登場。
・清彦氏
ほぼオリキャラ枠。大谷さんの継父(と、大谷さんは認識している)。故人。
皇室の皇子が代々務める青蓮院門跡に仕える大谷家の縁者で、比叡山延暦寺の上座衆と呼ばれる支配者層に属し、寺家執当を務めた僧侶。
寺家執当は比叡山延暦寺の運営を担う実務部署のトップの管理職で、もしかしなくてもめっちゃ偉い。
ちなみに寺家執当に就く資格を持つ僧侶は、浄土真宗と同じく妻帯と世襲が可能。
なので特に破戒とかの問題もなく、舅にいびられて売り飛ばされた東様を見初め、お持ち帰りして嫁にした。
お父さんのそういうとこ、大谷さんはちょっと見ならった方が良いと作者は思う。
史実において、1584年頃に東様が秀吉に嘆願して比叡山の山門を再建しており、その時の記録に東様を指して『寺家執当後家東』と記されている。
また青蓮院門跡に仕える大谷家の家系図に、大谷吉継の名が記されているものがあるらしい。
これらを根拠に現在の研究では、大谷吉継の父は北近江の浅井家に仕えた大谷吉房ではなく、青蓮院の大谷家に血縁のある比叡山の高僧だったのではないか、とされている。
詳細は確定していないので、本作では両方の説をミックスしてみた。
・平馬
史実の大谷さんの世継ぎで、大坂の陣で豊臣方で戦った大谷大学助吉治その人。
大谷さんの息子とされてはいるが、実際の関係はどうも違う模様。
当時の史料の複数から、『大谷吉継の養子』と世間に認識されていたことが確認できる。
また、大坂の陣に参加した時点の吉治の年齢が50歳前後だった(少なくともそう見えた)、とする記録がある。
このため、どうやら血は繋がっているものの実子ではなく、年の離れた弟か甥と推測されている。
なので本作では、大谷さんの兄(故人)の息子、つまり甥とした。
ちなみに母親は、今は亡き大谷さんの兄嫁にして最初の妻。地獄かな?
修羅場の臭いしかしない大谷家とそのうち出番がある平馬くんの明日はどっちだ。
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