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産まれた時に余命が決まっていた(仮)

作者: 結城 風花

幼い頃から繰り返し、繰り返し見てきた光景があった。


消毒液と血の臭いが充満している真っ白い部屋で、同じく真っ白いベッドに寝かされた僕の周りで医師や看護師達が忙しそうにパタパタと走り回っている。

その部屋の壁際に置かれた背もたれの無いベンチに座る両親と姉は、青白い顔で祈るように手を組んでいた。


その光景を僕は、産まれた時から何度も何度も見てきた。







物心ついた頃から身体が弱く、1年のほとんどを病室で過ごしてきた僕が真実を知ったのは5才の頃だった。



「おそらく、ですが…………現在の魔力量から考えても、ご子息が成人を迎える事はないでしょう……」



家族が揃った病室で、僕の主治医は言った。僕の病気はとてもとても珍しくて、治療法が分からないのだと言った。魔法はもちろん、精霊魔法での治癒も出来ないのだと言った。


心臓が少しずつ石になり、最期には遺体の代わりに魔石が残るらしい。そして魔力量が多ければ多い程病気の進行は早く、当時の僕の魔力量が成人平均の1人分に近い事から計算するとギリギリ成人するかしないか、と主治医は言った。

成長して身体の器が大きくなれば魔力量も増える筈だ、と。


父も母も泣いていた。姉は泣いてなかったけど、血が出そうな程に唇を噛み締めていた。



当時の僕には難しい話だったけど、何度も何度も質問して、頑張って理解した。



「その石は、どうしたらいいですか?」



そう聞いた僕に、主治医は少し考え込むと待っているようにと告げて病室から出て行った。

少しして戻ってきた主治医は大人の拳が2つは入りそうな大きなビーカーをサイドテーブルに置き、水差しの水をゆっくりと注ぎ8割程で止めた。水は分かりやすいように着色料が混ぜてあった。



「もう少し大きくなってから測定してみたら正確に分かるけど、君の魔石はこのくらいの大きさになると思うよ……多分だけどね。こんな大きな魔石だと個人で所有するには大きすぎるから、国に売るか寄贈して礎に使ってもらうといいよ」


「ん。じゃあお父さん、ソレでおねがいね?」


「君は…………動揺しないんだね……」


「ドウヨウって、泣いたりすること?」


「そうだね」


「泣いたらクルしくなっちゃうもん。あっ!クルしいのはシンゾウが石になってるから?」


「…………そう、だね……」



小さく頷く主治医は、泣きそうな顔で笑った。












っていうの書きます。いつか!←



少なくとも【幼き少年――】が一区切りつくまでは無理かな。

最終的には学園に通ったり魔法使ったり精霊に会ったり(姉が)乙女ゲームしたりします。





ただし、メリバになる可能性が高いです。

連載する時には注意書きするつもりですのでご安心ください。



万が一(←)連載になった時にはよろしくお願いします。

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