その瞬間俺は気を失った
初投稿です!
拙い文章ですが温かい目で見てください!
突然だが、俺は高嶋太陽。この春中学を卒業したばかりで、4月からは高校生だ。
「はぁ〜、面白かった!やっぱり幼馴染が1番だよなー」
そう言って、読んでいた本を閉じると
「また幼馴染かよ、太陽も飽きないねー」
俺のベッドで寝転がって漫画を読んでいた葉月が苦笑いで言う。
俺には幼馴染がいる。と、言っても異性ではなく同性ではあるが。
山川葉月。俺の幼馴染で物心着いた時には一緒に遊んでいた。
もともと親同士の仲が良く、家も隣同士の俺たちが仲良くなるのは当然の事だった。
中性的な顔立ちで、晴れ渡る空のように透き通った瞳、降り積もる新雪のような綺麗な肌、それに呼応するかのように綺麗なショートボブの銀髪。身長は俺より少し低い160センチ弱。道を歩けば誰でも振り返るほど整っている。
おまけに、頭も運度神経も良い。神は、こいつに命でも救われたのかってくらいだ。
正直、羨ましい。
俺はこいつの事なら何でも分かる自信がある。知らないところを探す方が難しいくらい。そのくらい同じ時間を過ごしてきたのだ。
「飽きるわけないだろ、あーあ俺も美少女幼馴染が欲しかったなー」
その瞬間、葉月がピクッと反応する。
「・・・悪かったね、美少女じゃなくて」
「バッカ、葉月は今のままで良いんだよ」
まあ、葉月が女だったらと考えたことは無くもない。正直、容姿は普通の女子よりも可愛い。なんならモデルよりも綺麗なのではいか?
・・・こう思っているのは秘密である。
「じゃあ、明日は早いし帰るね」
「そっか、明日は入学式だもんな!制服楽しみだなー!」
俺たちの通っていた中学は制服が無く、私服だった。
だから、生まれて初めて袖を通す制服に胸が踊っている。
「そうだねー、僕も楽しみだな。楽しみすぎて眠れなくて寝坊するなよー?」
「うるせー!もうそんな子供じゃねーよ!」
茶化すようにして葉月は言うと自分の家へと帰っていった。まあ、隣なのだが。
「よし、俺も寝るとするか」
葉月が帰り、静かになった部屋でそう呟くと俺は眠りについた。
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ピンポーン 家のチャイムが鳴る。恐らく葉月だろう。中学の頃もこうして葉月が迎えに来てくれていた。
そう懐かしんでいると、
「ほら、葉月ちゃん迎えに来てくれてるわよ。あんたも早く行きなさい」
母の美智子が言う。母はなぜかいつも葉月をちゃん付けして呼ぶ。まあ葉月は中性的だからだろうなと気にも留めていなかった。
今思えばそこで気づくべきだったんだろう
玄関開けるとそこに立っていたのは、少し頬を朱に染めた、紺のブレザーに茶色いチェックのスカートに身を包んだ葉月だった。
「どう…かな? 似合う?」
少し照れた様子で、小首を傾げた葉月は言葉に表せないくらい綺麗で・・・
その瞬間俺は気を失った。