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勇者のその後

 プロローグ

「これで最後だ!ガイアブレイク!!」

 俺は長い年月を経てついに魔王を撃破した。そして、今魔王討伐の報酬を受け取りに王様と会談をしている。

「勇者リアンよ、よくぞ魔王を倒してくれた!魔王討伐の報酬として我が娘との結婚そして一生遊んで暮らせるだけの懸賞金を差し上げよう。」

「王よ、大変光栄なことですが私は自分の使命を果たしたまでです。そのような報酬は欲しません。ですが、これからの生活もありますので新たな仕事を頂けないだろうか?」

王様は決まりが悪いのか困ったような顔で「よかろう。ならば我が国の隊長として働いて貰おう。しかし娘との結婚はしてもらうぞ?」

「ありがたき幸せ。この国とサレーネのことは私が守っていきます!!!」


 1章 思ってたのと違う日々

 お~と、おかしいな?もっと惚れられてると思ってたのに。俺は王様の娘サレーネと結婚した。これからいちゃいちゃして子供も作るものだと思っていたのだがどうやら俺はサレーネに嫌われているらしい。「まだいたの?早く仕事に行きなさいよ。はぁ~、、、」

何でだ?どうして嫌われている?何がいけないのだろうか?

「今日は休養日なんだ、一緒に外に行かないか?」

今度こそは仲良くなって俺に惚れさせてやるそう決意し誘ってみるも

「どうして貴方となんか出掛けなきゃいけないの?お父様もどうしてこんなやつと勝手に婚約なんかしてしまったのか。本当にイライラするわ!!!」

だれか助けてくれ、俺にはどうにもできないらしいのだ。俺は場の空気に耐えられず万智へと足を運んだ。

 俺が魔王を倒してから街の外の魔物もいなくなりどこに行っても皆平和な暮らしをしている。一見良い光景に見えるが魔物がいなくなったせいで冒険者の仕事がなくなり彼らのほとんどが失業し日雇い仕事をこなしていた。そんな中俺だけは仕事をもらいしっかりとした生活を送っていた。もちろん他の冒険者が何とも思ていない訳でもなく

「これはこれはリアンさん、魔王撃破おめでとうございます。あなたのおかげで私たちはこんな無様な生活を送っています・・・・ふざけんじゃねーぞクソヤローが!!!!」

「「「お前のせいで俺たちはこんな目にあってるんだ!」」」

俺は魔王を倒した英雄でもあり魔物を消した悪者でもあった。せっかく魔王を倒したのに妻には嫌われているし冒険者には非難されるしおまけに街の人も最近俺のことをちやほやしてくれない。魔王を倒す前の方がいい生活だった、、、


 2章 嫌われものの英雄

 「ただいま。帰ったよ。」

家のなかには誰もいないとても静かだ。妻はどこかにいってしまったようだ。一人でやることもない俺はお腹が空いたのでラーメンを作った。これは、俺の特料理で大好きな料理でもある。冒険していたときはラーメンなんて食べていられなかったから毎日のように食べている。でもそろそろラーメンも飽きてきて新しい料理でも練習しようと思っている。でも、どんな料理にしようか・・・、

「はぁ~、どうしてこんなになってしまったんだろう?」

俺は魔王を倒し英雄として注目され、みんなに称えられるものだと思っていたが、どうだ今の現状は。元冒険者には強いたげられ、最近の街では特に特別扱いもされず、おまけに妻には嫌われている。なんだこの惨めな姿は 魔王なんか倒さなきゃよかった。

 昨日は妻も帰って来ることもなく何もしないで寝てしまった。今日は今から軍の隊長として国軍を鍛えなければならない。しかし、ここにも問題があった。俺は魔王を倒した、そうあまりにも強すぎるのだ。そのせいか部外には手本にならないだの部外者が口出すなだのことあるごとに文句を言われている。一つ支持をすれば十の文句が飛んでくる。だが王様から授かった仕事を放棄するわけにもいかない。

「今日は基礎トレーニングをする。どんなに強くても基礎ができていないと伸びない、そして体力がないと最後には負けてしまう。」

そんなことを言うと

「何でだ?貴様が強すぎて俺たちには敵がいないどころか敵国だった所も配下に加わっている。なにもすることはないだろう?」

始まったこうなってしまえばなにも聞いてくれない、もう俺はどうすればいいんだ。いっそ俺がいない方が皆幸せなんじゃないか?そう考えることもに日に日増えている。嫌になった俺はこの国を滅ぼしてしまおうと本気で考えた。


 

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