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見習いナナシの仮面劇  作者: ころっけうどん
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1-8話

「ナナシおにいちゃん、朝だよ?起きて?」


心優しいジルはナナシは囁くような声で優しくゆすって起こす。

ナナシは起きなかった。


「ナナシさん、朝ですよ」


責任感の強いバリーはしっかりとゆすって起こす。

ナナシは起きなかった。


「ナナシにいちゃん、ごはんだー!おきろー!」


年少組の中で飛び切りやんちゃな獣人の兄妹、タローとハナコが飛び乗ったところでナナシはようやく目を覚ました。


みぞおちを押さえながらナナシはふらふらと外へ出た。

みんな起きていた。孤児院の朝は早いようだ。窓の外にある明るさはどうにか夜明けと呼べる。


覚め切らない頭を叩き起こすために外の空気を吸うと湖のそばの涼しい空気が肺に満ちる。


弾けるような音がした方を見るとレオンが薪を割っていた。

そのそばでエルフのクレアとクリスの兄妹が朽ちかけた柵で囲われた菜園に水をやっている。

他の子達も見当たらないがお手伝いをしているだろう。


年少の子達が自分の寝ていた藁を日干ししているのに気づいた。慌ててナナシも自分の藁を片付けに戻った。


「ほらご飯だよー!」


おばちゃんがお玉と鍋で音を鳴らして子ども達を呼ぶ。


「おや、おはよう。良く寝れたかい?」


『みうみうー!』


行くと黒パンとスープをテーブルに運ぶおばちゃんに一足早い朝ごはんのミウ。

昨日の夕飯の時はなかったが教会らしく食べる前の祈り。


「主よ、あなたに感謝いたします。え~、今日も我等にこのようなメシを与えてくだすったことを...。」


お祈りは適当だった。


「お前たちは今日はギルドで勉強かい?」


年長の子達が頷いた。孤児院では年少組の子達は家のお手伝いがお仕事。それが徐々に年長になるにつれギルドを中心に仕事を学び、15になる頃を目途に巣立っていくそうだ。


「ナナシ君はどうするんだい?」


「うーん…どこか剣を教えてくれるところはありませんか?」


「それならギルドへ行ってきな。授業料さえ払えば剣だけじゃなくて槍や弓、鍛冶や裁縫なんかも基本的なことは教えてくれ…こらレオン!そのニンジンはあんたが食べるの!」


ミウにニンジンを処理させていたレオンが聖書を食らった。


慌ただしく食べ終わった。

一息つく間もなく子ども達と顔を洗って歯を磨いて着替えた。

服は年少の子達が取りに来た。洗っておいてくれるそうだ。


ブーツのひもを結ぶのにしゃがむとミウが頭によじ登って上ってきた。


「ミウも行くの?」


『みうみう』


「…お留守番してたら?」


『みう!?みうみうみう!』


…やけに抵抗するな?


「「ミウちゃんあそぼ~!」」


タローとハナコが入ってきた。


『みうー!みうー!』


人の頭の陰に隠れて威嚇し始めるミウ。


ナナシはため息をついた。二人が何かを後ろに隠すのが見えたのだ。…なんとなくハサミのように見えた気がする。


仕方なくミウの面倒を見るという仕事を楽しみにしていた子ども達をなだめ、ミウを連れて出かけることにした。


肩車されているミウはナナシの頭に顎を乗せてすりすりとこすりつけている。


高いところが好きなのかナナシの頭に登ってから降りようとしない。


「ナナシおにいちゃん帽子みたいだねそれ」


「似合ってるかい?」『みう~』


食べ物の店を通り過ぎるたびミウが肉球で叩く。

無視しているとだんだんと叩く力が強くなるがぺちぺちと音だけで痛くはない。


「良い子にしてないと明日からは置いてくよ」


帽子を撫でながらそう言った。


『みう~ん…』


「わかったから毛繕いはいいの!」


子ども達に笑われながら案内してもらって住宅街から商店街を通りギルドへ。


朝のギルドは混んでいた。

人ごみをかき分けながら進み授業の時間割の前に案内してもらう。


”初級魔物学””初級槍術””鍛冶Ⅰ””裁縫Ⅱ(裁縫Ⅰを修了した者のみ)””生活の為の錬金術””回復魔法入門(事前適性検査有り)”etc


今日の剣術の授業は午後からだった。


「どうするかな…」


なんとなく他のはどれもピンとこない。


「ナナシにいちゃんヒマなら薪割りがいいよ」レオンが言った。


「薪割り?」


「ああ、おばちゃんが言ってた。”戦士”になるには薪割と水くみがいいって!中庭で小遣いももらえるよ」


騙されてる気がしなくもないが合ってそうな気もする。

まぁ騙されてもいいか。ミウのエサ代くらいにはなるだろう。


ナナシは子ども達と別れて中庭へ向かった。

中庭は老若男女様々な人が作業していた。薪割りに洗濯、芋の皮むき等々。


丁度割った薪を抱えた人が前を通った。

木の積まれたところの横にある小屋の方へ行くのでついていってみた。

あの小屋で道具の貸し借りや割った薪の換金をしているみたいだ。

道具は…勝手に持っていって良いようだ。


スピスピと寝息を立てながら帽子と化していたミウを手ごろなベンチに置く。


『…みう?』


ミウは目を覚ましてよっこらと足を前方に投げ出して座る。


「ご主人はお仕事してくるからいい子にしてるんだぞ」


ナナシは屈んで目線を合わせて言った。


『みう!』


「知らない人について行ったりオヤツもらったりしたらダメだぞ」


『みう~♪』


任せてとばかりに胸をポンとたたく。

大丈夫だろうか?まあいいや。

振り返るとミウはベンチの上で再び丸まって寝ようとしてるところだった。


…いいなウサネコは気楽で。


小屋から手ごろな軽めの斧を持っていく。

適当に周りの人と距離を取って切り株の台に薪を立てる。

要は真ん中めがけて振り下ろせばいいのだろう。

子ども達が昨日やっていたから簡単できるだろう。

そう思っていたがやってみると案外難しかった。

まず中々斧が狙った所に落ちない。

食い込んだ斧を引き抜くのも一苦労。

10回ぐらい振り下ろして何とか一本割った。


「ふう…」


額の汗を拭っていると後ろから声をかけられた。


「薪の割り方を知らないのか?」


振り返ると女性…の方だった。


一瞬迷ったのはその女性は長身だったからだ。シクステンさんよりも大きい。2m以上あるかもしれない。


金属の鎧を着てがっちりとして見えたのもそれに拍車をかけていた。

ただ迷ったのは一瞬だけだった。


褐色の肌に勝ち気な目。長いストレートの藍色の髪。少々きつめな印象はあるが落ち着いていて…ともかく美しい人だった。


(綺麗な人だな…)


「薪の割り方を知らないのか?」


「えっ?はい…ええ…」


「貸してもらえるか」


お姉さんは僕から持っていた斧を取り上げた。


「これは…もっと細い木を割るためのものだ」


そう言って斧を手の上でくるくると回す。


「え?」


「もっと重いやつにした方がいい」


お姉さんはそう言って自分の持っていた斧を渡してくれた。

重い。片手で受け取ってしまったナナシはよろめいた。


「大丈夫か?」


お姉さんがナナシを支えてくれた。起こそうとした拍子にお姉さんと目が合い自分の顔が赤くなるのがわかった。お礼が上手く言えない。


「それから腕だけじゃなくてもっと足腰を使って。木には繊維の通り方があるからそれを読んで。力を加減して割る。あとは後足に斧をぶつけないように注意すること。慣れないうちは割れが入っているのを選んでそこに斧を入れるようにするとやりやすい」


ぼんやりとナナシは聞いていた。


「顔が赤い…風邪か?調子が悪いんじゃないか?」


そっと顔に触れられた。触れられた瞬間小さく体が跳ねた。


「じゃあ頑張って」


お礼を言う前にお姉さんは行ってしまった。


親切なお姉さんが教えてくれたことを思い出そうとする。お姉さんの顔ばかりが思い出されてしまうがなんとか頑張って薪割りのやり方を思い出した。


まず持ってきた薪の中で割れ目のあるやつを選んでみた。

お姉さんが取り替えてくれた斧はお姉さんは軽々と持っていたが先程自分の選んだやつよりも倍ぐらいの重さがあった。

重いので斧の柄の尻柄の中心を持った。

全身を使うようにして斧を肩に担ぐ様にして振り上げる。


「よっ」


斧を振り下ろすと薪はパアンと子気味良い音を立てて綺麗に一度で割れた。


お姉さんのおかげでコツをつかめ30本ほど割ってからこれを運ばなくてはならないということに気付いた。午後からは剣の授業があるのにと思うとため息が出る。


薪を換金して一息入れようとミウのところへ戻った。


「あれ?」


ベンチに戻るとミウは女の子の膝の上に座って魚をがっついていた。

女の子はローブを着て肩掛け鞄をした5歳くらいのおかっぱの女の子だった。


「こんにちは」


「こんにちはでーす」


『みうっ!?』


慌てて口の中に魚を押し込み証拠隠滅を図るミウはとりあえず置いておく。


「どうしたですか?」


「そのウサネコ僕のなんだ。お魚くれたのは…えーと」


「ベニちゃんです。お魚は違うですよ?ウサネコちゃんベニちゃんが来た時には食べてたです」


『…みう』


悲し気な鳴き声がしたので見ると、うつむきながら魚を尻尾のところだけ残して差し出していた。


「…ほら」『みう?』


ナナシはもらってもしょうがない尻尾をミウの口に運んでやった。


『みう~♪』「いてて!」


いいの?という表情をしてからかぶりつくとナナシの指まで噛んでいた。


「あっ!おにいちゃん血が出てるですよ」


指を見るとじんわりと血がにじんでいた。

ふとステータスを見るとHPが1減っていた。


「ちょっとまってえーと…これどうぞです」


ベニちゃんがカバンから取り出したのは、青い色をした液体の入った小さめのフラスコだった。


「おにいちゃんこれ飲んでください」


「…いいのかい?」


「はい、ベニちゃんの手作りです」


飲んでも大丈夫だろうか?

せっかくのベニちゃんの厚意だ。栓を抜いて口含む。


(…にがっ!)


吹き出すのをこらえさらに顔に出さないように何とかこらえた。

ハーブのような香りと何とも言えない苦さが口を襲った。

ちょっと癖になりそうな味だ。

指先がちょっとむずがゆくなった。


「治ったですか?」


見ると指の傷が無くなっていた。どころか薪割りの疲れも完全にとはいかないがだいぶ和らいでいた。


傷の無くなった指先をベニちゃんに向ける。


「おにいちゃんすごいですー。この苦いの全部飲むなんてです」


…全部飲まなくてもよかったのかもしれない。


「すごいねベニちゃん」

「ベニちゃんはこれでも錬金術師なんです!」


胸を張って言った。

ナナシは頭を撫でようとして出た手を引っ込めた。


錬金術師ということはシクステンさんと同じ職業。

小さな女の子が”職業”に就いていることに対してほんの少し劣等感を感じた。


ミウは魚の味が残っているのか肉球を舐めている。

頭を指で叩いてこっちを向いてもらう。


『みう?』


「はい、あーん」


『みうー』


ミウの口にフラスコに残った雫を垂らすと声にならない叫びをあげた。


「あはは!ウサネコちゃんすごいお顔ですー!」


ベニちゃんが透明な液体のフラスコを出す。


「はい、お水です」


『みうみう!』


勧められた水をがぶ飲みして抗議の声を上げた。


「知らない人からおやつもらったらだめだって言ったろ」と抗議を一蹴した。


ミウがナナシの頭によじ登って肉球でぷにぷにと叩き始めた。


「その子は君のだったのか」


見ると先ほどのお姉さんだった。

手にはさっき僕が割った倍の薪を持っていた。


「あっクレハお姉ちゃん!この間は薬の材料ありがとうです。お礼のお薬でーす」


ベニちゃんがお礼を言いポーチからさっきと同じ薬を取り出す。

お姉さんは苦笑いで丁重に断った。

お姉さんはクレハと言うらしい。


「見ていたがウサネコをいじめるのは感心しないな」


見下ろされて迫力があった。


「えっ…いや、ミウが知らない人からおやつをもらうなって言ったのに…反省したか?」


『みうみう』


ミウの両頬を軽くつまみながら言うと『したした』というように頷いた。


「それはすまない。この子に魚をあげたのは私だ。随分と痩せてるものだから見ていられなかったのだ」


「そうですよーこのウサネコちゃん痩せすぎですよ?」


そうなんだろうか?ふかふかでよくわからない。


「昨日町の外の草原で拾ったばかりなんで…痩せているのお前?」


『みう?』


「「ってことは野生の?」」


お姉さんとベニちゃんの二人の声がはもる。

首を傾げている僕を見て二人が言った。


「どうかしたんですか?」


「おにいちゃん…まさか知らないですか?やせいのウサネコさんはこううんのしょーちょーって言うんですよ?」


「ああ、昔から魔物狩りの間でも有名だ。済まないが少しばかりあやからせてもらってもよいだろうか?」


「どうぞどうぞ」『みうみう』


ミウはしばらくおとなしく二人に撫でられるままにされていた。

話のはずんだ3人は中庭から場所を移して食堂で昼食をとることにした。


食堂は”料理”のスキルを得るための修練場としての役割を果たしている。その為安くて量が食べられると評判である。

しかしメニューはシェフの気まぐれ定食のみ。…味は保証せず。


頼んだ結果、ナナシが肉野菜炒めでミウには焼き魚。ベニちゃんがパスタ。クレハさんはチリコンカン。


さっきの薪割りの報酬がちょうど消えた。


「ナナシ殿はいつからこの町に?」


「昨日からです」


「おにいちゃんは”魔物使い”なんですか?」


クレハさんがベニちゃんの顔についたソースを拭いてあげた。


「いや、まだ”みならい”だよ」


「ギルドへは何用で?」


「剣を学ぼうと思いまして。午後から授業を受けてみようかと」


「ほう…」


クレハさんが顔に手を当て考える。その仕草も絵になっていた。


「ナナシ殿。一つ相談なのだが…私を雇わないか?」


「クレハさんをですか?」


「ああ、私は魔物狩りを営んでいるんだが…情けない話怪我を負ってしまってな。治療はまだ完全じゃないのだが色々と休んでもいられないのだ。リハビリも兼ねた手ごろな仕事を探しているところなのだが…どうだ?これでもLv4の”戦士”でLv3の剣術持っているから一通りのことは教えることができる」


「いいんですか?」


願ってもないことだった。


「ベニちゃんもお願いがあるです。ミウちゃんを貸してくださいです!」


ナナシに抱かれているミウが『ぼく?』と自分を指さす。


「ミウを?」


「はいです!スラちゃんのとっくんあいてがほしいです!」


「スラちゃん?」『みう?』


ミウと首をかしげているとベニちゃんはガサゴソとまた鞄をあさる。


僕の巾着と同じようにあの鞄も魔法道具らしい。


今度取り出したのは大きなフラスコ。

中は何とか向こうが見通せるくらいの濃い青い液体とピンク色の球が入っている。


栓を抜いて逆さまにすると中身はドロドロと流れ楕円形の形になった。


「おお、スライムか。ベニ殿一人で作ったのかな」


「そうです!スラちゃんです!」


スライムが返事をするように大きく震えた。


触らせてもらうと見た目通り柔らかくてぷにぷにだった。ミウの肉球といい勝負。


試しにナナシがスラちゃんと呼ぶとさっきと同じように震えた。ベニちゃんが指を動かすとそれに合わせてスライムがのそのそとぎこちなく動き始める。


ミウの前まで来るとゆっくりと盛り上がって鼻をチョンと突いた。お返しにとミウが肉球で突き返す。しばらくじゃれ合うと満足したのか二匹はそれぞれ主人の元へと戻っていく。


これならケンカになっても大丈夫そうか。


「ケガしないようにね」


「はいです!」


食べ終えた後、契約の手続きをしに皆で受付へ。


昨日シクステンさんと受付をしたカウンターは5ツ星以上の人専用だそうだ。

一般の人用のカウンターへ今回は向かう。

たまたま1つ空いていた。

空いているカウンターへ行くと担当は僕が昨日手続きした時のお姉さんだった。

ナナシは会釈をするとお姉さんはあら昨日のと返してくれた。


「久しぶりクレハ。…ケガはもういいの?」


「うむ。まだ本調子じゃないがな。治療費もバカにならんからあまり休んでもいられんよ。しばらくこちらに剣の手ほどきをすることになった」


「あら?やるじゃないクレハ。年下のかわいい子捕まえるなんて」


「バカを言うな。私などでは失礼だ。ほら早く手続きをやってくれ」


そんなことはないのにとナナシは心の中で呟いた。


「はいはい」


受付のお姉さんは机の下から紙を取り出す。申請書だ。

依頼人の名と依頼の内容と報酬の欄を埋めて提出。

依頼する仕事は一月の間剣の稽古、ついでに町の案内も依頼することにした。

報酬はひと月の授業料に色を付けた40000エン。

感覚が分からないので念の為受付のお姉さんに確認して妥当なところだとお墨付きをもらっておいた。


あとはベニちゃんとも契約。


報酬はミウのおやつで手を打った。

名前のところにナナシと書くのにどうにも慣れなかった。


まずギルドの中を案内してもらった。


入り口のそばにある掲示板は仕事が張り出されている。上にある星は仕事のランクを表していて増えるほど難しい仕事で、個人かクランのランクが達していないと受注できない。受注するには紙をカウンターに持って行って手続きするだけでいい。


「あの掲示板は?」


「あれは尋ね人の掲示板だ。探したい人の特徴なんかが張り出して広く情報を募っているのさ」


僕のがないだろうか?

昨日はなかったそうだが今日はどうだろうか。そう思いながら側によって探す。2度見返したが変わらなかった。


「そろそろベニちゃん授業なのでサヨナラですー」


「また明日ね。明日はここで待ち合わせでいい?」


「はいです!じゃあナナシおにいちゃん、クレハおねえちゃん!ばいばいでーす」


「ナナシ殿。剣はお持ちのようだが防具はお持ちかな」


「防具ですか?いえ持っていないです」


「そうか。では今日はこれから職人街で防具をそろえに行かないか?」


「いいんですか?」


「ああ、案内も引き受けたのだ。多少だが職人街の方を案内させていただこう」


二人は並んでギルドを後にした。デートかな?ナナシは少しだけそんなふうに考えていた。


残念ながら傍から見た二人の姿はお姉さんと買い物を見てもらう弟に見られていたのであった。

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