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きゅうけいさんは綺麗な人にも当然弱い

イベント終わりました! 会いに来てくれた人ありがとうございましたー! 読んでいる、これ好きと言ってくれて嬉しかった! です!

またたっぷり更新していきます!

「あ……あれ? も、もしかして、『めろめろちゃ〜む』が効いてる…!?」


 びっくり顔のミミちゃんもきゃわわわわ!

 あっ、じわじわと……喜びの表情になった!


 ふおおおおおおっ!

 きゃわたんきゃわたんきゃわたんたん!


 神様ありがと〜〜〜〜っ!

 私はミミちゃんのファンイラストを描いてデイリーランキング一位に輝く! 今のミミちゃんを描ければ余裕でいける! いけるやれるできる富ッ士山ッ!


「え、えっと、それじゃあ、私のこと、すき?」


 しゅきしゅき!


「右手上げて!」


 はいっ!


「左手上げて!」


 はーいっ!


「わあ……!」


 笑顔! 笑顔いただきましたきゃわいいのおおおお!

 天真爛漫ちびっこスマイル!

 ああもうミミちゃん天使ちゃんんんンンンッ!


「えとね、んとね」


 はいはーい! なんでしょーかっ!


「じゃあ、えっと、その手でエッダさんを叩いてみて!」

「それは無理だね」


 即答。


「え……。…………あ……れ?」

「ん? どしたの?」

「あの……あの、あの、えっと……あれ? あれ……? ……あの……私のチャームがかかってた、よね?」


 おろおろし出すミミちゃん。


「かかってたけど、他の子を殴れなんて命令する子を可愛いと思えないよ。そこでチャームが切れちゃったかな、相手に魅力を感じないと魅了されないはずだからね」

「あ……そうだったんだ……」


 ミミちゃん、しゅんとした顔を一瞬見せるも、はっとして私の方を見て慌てた様子。……なんだろう?


「あ、あの! 私、別にエッダさんを叩きたいとか叩いてほしいとか、そういうのじゃないから! だから、えっと、その……ごめんなさい、嫌わないで……」


 ……ンンンンンッ! やっぱり天使ちゃん!

 私がチャームから覚めたから、それによって嫌われたと思ってしまってこんなにおどおどしちゃってるってことなんだ。


 きゃわいすぎ〜っ!


「もちろんだよ! 私がミミちゃんを嫌うはずないよ!」

「よ、よかったぁ……」


 あーもー好き好き! 私はミミちゃんの永続チャームがかかってます!


「もう一度試してみますね!」

「どーぞどーぞ!」


 ミミちゃん、再びシャツを少しめくって目を閉じる。


「【シン・マジック:メロメロチャーム】!」


 目をぱっと開いたと同時に、ふわっと魔法が発動した! 今度は間違いない、確かに発動したよ! 今ね、きゅーっと来た! きりっとミミちゃんもきゃわわわわ!


「……ッ! あ……」


 あれ、今のは……エッダちゃん!?


「え、エッダちゃん大丈夫!?」

「……は、はい……今、確かにぐらっときました……!」


 なんと、エッダちゃんもミミちゃんファンクラブに入りますか! っていうノリではないよね、さすがにそれぐらいは私にもわかる。

 つまり、今初めて『シン・マジック』なる大罪の専用魔法が発動して、エッダちゃんに対して影響したってことだ。


「……レベル1なのに、レベル180の私にここまで状態異常が効くなんて……これが大罪の魔王の専用魔法……!」

「なるほど、確かにこれはすごいわね、実際に初めて見たけど驚きだわ」


 ミミちゃんの魔法に、シルヴィアちゃんも驚いて反応していた。

 そしてここで、もう一人驚いている人がいた。


「……待って? 待って待ってレベル180!? 獣人のいるここでは一人では危ないかと思ったのにダークエルフで180!? パオラがお守りに10か20ぐらいの子を連れているのかと思ったけど相当強いのね!?」

「あっ。あはは、恐縮ですぅ」


 イデアさんが、エッダちゃんのレベルに反応した。


「そうよ、弓も格闘も一流なの。それにエッダはレベル以上にあたしたちのパーティの要なんだから」

「もしかして、あなたも……というか……どこかで見た角のような……」

「説明するより見た方が早いでしょう。【ステータス】」


 そして現れる、シルヴィアちゃんの情報。


「……え……? 古竜……!? レベル6176の古竜!?」

「先に断っておくけど、パオラの友人であるあなたに、パオラの友人であるあたしが敵対するつもりはないわよ」

「……そ、そうなの、ね……」


 イデアさん、絶句しながらもなんとかパオラさんの方を向いて一言。


「……パオラ、割とぼっち気味だったのに友達の種類増えたわね……」

「弥々華みたいなこと言わないでくれる? あ、弥々華ってのはヤマトアイランドで世話になってた友人で、マモン様の眷属の仙狐なのよ」

「ほんとに変わったの増えたわね!?」


 驚きつつも、そんなパオラさんの変化が嬉しいのか呆れ気味に苦笑してパオラさんを小突いている。それは長い間離れ離れになっていても、二人の関係が十二分に信用のできる関係であるということを示唆している。

 ああもう、絶対この人もいい人。私も嬉しくなっちゃう。


「……それにしても、さっきからベルフェゴール様も、随分楽しそうだし嬉しそうですね」

「あっ、そーゆー丁寧語とかいいよいいよ、もっと気軽に接していただけると、あと、その、と、ととと友達になってくれると嬉しいですっ!」


 言った! 勢いで言ったよ! 正直な話、さっきからずっと言い出したいのを我慢してましたっ!

 今回ばかりは本当にドキドキものです。よく言った私。この人にアタックできたら、容姿であがっちゃって緊張して無理って事態に陥ることは今後ないと思う。


 ……多分っ!


「……え、ええと、ベルフェゴール様の眷属ですか? 私はアスモデウス様の眷属であるので……」

「あーっ違います違います! そうじゃなくて、えーっとていうか丁寧語! いらないです! から!」


 あっ、露骨に警戒されてる。


「…………ぱ……パオラ、ねえ、これどうなってるの?」

「ここにいるのはきゅうけいさん。ベルフェゴールじゃないわ」

「ベルフェゴール様よね!?」

「種族はね。でも、きゅうけいさんなの」


 パオラさん、ニッコリ。あ、ニッコリしつつ威圧している顔だ。……ど、どうどう……別にその、断られても怒ったりとかしないですよー。しないよー。しないけどちょっとしゅんとしちゃうだけです。あっ、ちょっとじゃないかも。もしかしてこれ、ダメな流れですか?


 しゅん……。


「あーあ、イデアが反応しないから落ち込んじゃった」

「うぇえっ!? そ、そんなつもりじゃ」

「かわいそうだなー、きゅうけいさんあんなに悲しそうな顔しちゃって」

「……ああもう、わかったわよ!」


 ちょっとフライングで落ち込んじゃってた私の手が、握られる。こ、これは……!


「あー……えーと……丁寧語はダメ、なのよね……。……っはぁ〜……わかりました! いえ、分かったわ! あなたがよく分からないけど、見たところ危険そうじゃないし、ミミの練習にも付き合ってくれて、効いたフリをして自信をつけさせてくれたし……友達、なります……じゃなかった、なるわ。よろしく」

「わ、わ、よろしくお願いします!」


 手を優しく握られて、心臓飛び跳ねてる。今ね、恋しちゃってる! 同性愛とかそういうのじゃなくて、美人に落ちてると思います! 無理! この人の美人レベル高すぎて防御力ゼロの私にダイレクトアタック! 私は何もできずにターンエンドしますっ!


 でも、なんていうか……手から体の芯に流れ込んでいる魔力みたいなものが、心臓をバックンバックンさせているのも分かる。これ、間違いなくサキュバスクイーンの魔法じゃないかな……!?


「あのあの、何か使ってますでしょうかっ!」

「……しまった、ごめんなさい。これで大丈夫かしら」

「あっ、大丈夫になりました! な、なんだったのかな、吊り橋効果でドキドキさせて恋しちゃってるとか思わせる感じのチャームの魔法なのかな?」


 さっきまでのドキドキが、自前のドキドキに変わった! 変わってない気がするけど! でもこの人にドキドキしないとか無理です!

 と思っていると目の前のイデアさんが真顔になっててちょっとびびる。


「そう……明るくて間抜けっぽいのに、やっぱりベルフェゴールなのね。この自動魔法パッシブマジックの仕組みが今の一瞬で分かるなんて」

「け、警戒させちゃいましたか……?」

「……何でそんなにあなたが怖々してるの? というかどうして私にタメ語要求しておいてあなたそんなに丁寧語なの? むしろ今のは気付かず使ってしまった私に対して、あなたが怒ってもいいところなのに」

「私は、まあその、使われなくてもドキドキしてますから!」


 正直に打ち明ける!

 だってだって、本当にちょっと有り得ないレベルの美人なのだ。色気ってやつがすごい。大概今まで出会った人達もみんな美人だったけど、なんというか、こういう時に例える「次元が違う」という表現がぴったり似合う。


 以前町中でテレビのタレントを見たことがあったけど、もう顔とか小さくて足とか長くて、ああこの人達は全く別の人種だって思ったことあってね。あんな感じ。この人だけちょっと別枠設けないといけないほどの美人。

 そしてそんな美人にトゥーリアさん並の巨乳がついてる。乗ってる。乗ってるっていうかテーブルに乗っててちらちら見ちゃう。

 見られてるの、丸わかりですよね! 不可抗力です許して!


「……ひょっとして、女色家?」

「ノーマルです!」


 そういう趣味ではないです! ちょっと可愛い子とか綺麗な人とかが好きなだけです!


 ……なんだかシルヴィアちゃんやエッダちゃんが『えっ、そうなの?』とでも言いたげな顔をしているけどノーマルです!

 最近ちょっと自信ないけど!


「私は……そうね、カガミさんと呼べばいいかしら」

「みんなはきゅうけいさんって呼んでるけど、どちらでもどうぞ!」

「それじゃ私一人ハブみたいじゃない。私もきゅうけいさんって呼ぶわ、改めてよろしく、きゅうけいさん」


 やった……! 最強の美女と友達になりましたっ! これで合コンとかも安心だね!


 と思ったけど、この人合コンに呼んでセッティングしたら後で他の女子から私に文句が来るね。だって100%の確率で男が全員イデアさん選ぶもん。

 あと私がイデアさんを渡したくないのでナシです。と思ったけど、イデアさんなら男全員一度に食べちゃうぐらい余裕ですよね! ひゃーっ!


「ほんとに、ベルフェゴールだけど、ベルフェゴール様じゃないのね」

「そう。もう先代はいない。鏖殺女帝はいないんだ……ベルフェゴール様は……」


 パオラさんの声を受けて、どこか遠い目をするイデアさん。そうか……この人も、先代ベルフェゴールに悩まされてきた人なんだ。

 それでも少しさみしそうにしているのは、私の気のせいじゃないと思う。

 そんなところも、パオラさんの人柄の良さが出ていて素敵だね。


 私の知らない二人の話。共に筆頭眷属であり、先代の魔王と人類との戦いを体験している人達だ。イデアさんにもイデアさんで後ろ暗い過去があるのかもしれないし、先代ベルフェゴールに対して思うことがあるのかもしれない。それを思うと私に対する反応も頷けるし、同時にそんな私を受け入れてくれた事への嬉しさも感じる。


 私は、先代の頃のことを、まだまだ全然知らないんだ。




「ところで……イデアさん」


 シルヴィアちゃんが、ここで声を出した。


「何かしら」

「今、獣人のいるこの辺りでは危ないと言いましたね? どういうことですか?」

「あっ……!」


 そういえばエッダちゃんのレベルを聞いた時にそんなことをイデアさんが言ってた気がする。さすがシルヴィアちゃん、聞き逃していなかった。


「……そうね、じゃあ話すわ。獣人は……私たちサキュバスと敵対しているのよ」

「敵対、ですか」

「ええ。もちろん私たちは魔族側の立場なので、嫌われるのも分かるのだけれど……」


 そ、そうだったんだ。ちょっとびっくり。

 どっちも見た目は人間プラスアルファって感じだから、すっかり交流があるものかと思っていた。


「主に……その」

「何?」

「獣人の女の人にものすごく恨まれていて……」


 ああ……なんだか段々事情が分かってきた……。


「こちらからも質問いいかしら。パオラ達のみんなはここで何をするの?」

「んー……早い話がイデアとアスモデウス様を探しに来ただけなんだけど、見つかっちゃったからね」

「ああ、じゃあ目的は達成されたんだ」

「そういうこと。ねえ、ビーチェもいるって聞いたし、仲間も多いらしいからイデアも一緒に帰らない?」


 そこで仲のいいイデアさんも一緒に頷いて……とはいかなかった。


「無理よ、行けない」

「……どうしてなのよ」


 その返答は予想外で、パオラさんは納得していない様子だった。イデアさんがここにいるのは他の魔王から逃れるため、だからパオラさんや、他の仲間がいるということなら離れても大丈夫と思っていたようだった。

 ところがイデアさんは断った。


「まだ、ここでやることがあるの」

「やること? 何か必要なことがあれば、協力……あっ」


 行動を決めかけて、慌ててパオラさんはシルヴィアちゃんの表情を窺った。


 そうだ、パオラさんは一応メンバーとはいえこのパーティは集団行動をしている。特に行動の決定権はシルヴィアちゃんに一任してあるし、そのシルヴィアちゃんもパーティでの行動方針は私やエッダちゃんによく相談する。他のメンバーの考えを聞かずに勝手に決めるわけにはいかない。


 でも、さすがそこはシルヴィアちゃんとエッダちゃんだ。


「……ん? ああ、いいわよ。協力できることがあるなら協力する方向でいくわ。みんなもそれでいいわよね」

「もちろんだよ、シルヴィアちゃん!」

「はいっ、パオラさんも仲間なんですから、イデアさんももちろん困っているときにはお助けしたいですぅ!」


 満場一致! やったね!


 それになんといっても、こんな綺麗な人が困っているんだったら、絶対に助けたいって思うよね!


「みんな……ありがとう! というわけで……イデア、話してくれない?」

「本当に、いい人達ね。分かったわ、話しましょう」


 イデアさんが真剣な顔になって座り直す。

 ちょっと大変な敵とかだったら、私がぱぱーっとやっつけちゃうからね! でも大事おおごとじゃないといいな。難しそうなのは私ちょっと困っちゃう。


「獣人の集落に、私たちサキュバスが捕虜として捕まっている状態なの」


 ……大事じゃん!?

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