きゅうけいさんは初めて見る
レジーナさんのドラゴンフォーム。
初めて見たけど、すごくかっこよかった。
糸目で笑顔の素敵な、ほんわかゆったり占い師さんって印象だったんだけど、レジーナさんの種族名は『闇竜』である。
「『ドラゴンフォーム』」
その緑のロングヘアを揺らしながら軽くその言葉を口にすると、目の前に現れたのは……黒き鱗を光らせた、巨大な竜の姿。
これがダークドラゴンのレジーナさん……!
『————』
迫力ある姿に私は驚きつつも、ちょっと感動してぐるりと見て回る。
その身体はシルヴィアちゃんと同等の大きさをしており、どことなくフォルムが厳つくところどころ尖っている。
古竜シルヴィアちゃんのデザインに比べて、非常に攻撃的なデザインをしている印象だ。
黒き竜の頭部には三本の角が生えており、見ようによっては古竜より強いのではないかとすら思えるほど。
その威圧感たっぷりの頭部で閉じられていた双眸が薄く開き、緑の瞳が私を見る。
……そうだね、いつまでも驚いてられないね。
「よっし、乗ります!」
私はレジーナさんに宣言をして、びゅんと飛び乗った。
私に続いてエッダちゃんも、その背に軽く飛び乗る。
そうだよね、もうエッダちゃんは他の人達とは一線を画したレベル。元々魔族狩りとして慣れていたエッダちゃんにとって、自分の身体能力を操ることなど私よりも容易いはず。
「ちょっと待って!」
さあ飛び立つぞ! というタイミングで新たに別の人の声が聞こえてきた。
そこにいたのは……パオラさん! と、それを追いかけるようにやってきたのはベルさん!?
「ベルさんもついてくるんですか?」
「ううん、私はタマエちゃんとパオラちゃんのお見送りだよ〜」
そんなことをのんびりと言ったベルさんにずっこけつつも、見送りに来てくれたことに感謝する。
「パオラさんは、ベルさんと別行動でいいの?」
「まあ、ね。私にとってはきゅうけいさんも、ベルお姉ちゃんと同じぐらい大切だし」
えっ……!?
そ、そういうこと急に言うのずるいと思うんだよなあ!
んもう、パオラさんってば相も変わらずかっこいい!
「それじゃ、街の先を頼むよ」
よーし、それじゃあこのメンバーで、いってみよう!
-
レジーナさんの背に乗りながら、ダークエルフの集落へ向かう空の旅。
隣には、パオラさんが少し距離を取って飛んでいる。
熱いから、配慮してくれているんだろうね。
目的地であるダークエルフの集落へと向かう途中。
周りに誰もいない場所で、私はレーダーの魔法を使った。
索敵魔法も私にかかれば、とんでもない範囲を見渡すことが出来る。
果たして、敵対する人達は動いているのか。
そして、敵対していたとして……私は動けるのか。
全く分からない。
自分のことは分からないけど、それでも分かったことが一つだけある。
——それは、ヴェアリーノの人間が、既にルマーニャに向けて動いていたということだ。






