勇者はチートを手に入れ、ハーレムを築き、そして最後に性病を貰った
30歳の誕生日、トラックに撥ねられた俺はなんやかんやで異世界への転生を果たした。
この世界で生を受けてからの俺は前世の冴えない日々が嘘のように絶好調であった。神から授かった凄まじい力を存分に振るい、この世に蔓延る魔族どもを蹴散らして地位と名声と金をも手に入れたのである。
まさに前途洋々、この俺の邪魔をできる者など誰もいない。
そう信じて疑わなかったのに、幸せな日常は前触れなく崩れ去った。
「痛ッッッッてええええ!?」
朝、いつものようにトイレで用を足したその瞬間、かつて感じたことのない激痛が下腹部に走った。痛みにもんどり打ちながら恐る恐る我が息子に視線を向ける。
「ひええっ」
「ソレ」はもはや俺の知っている「ソレ」ではなかった。例えるならパンパンに膨らんだ赤い風船のよう。いや、そんなメルヘンなものじゃないな、なんだこのバケモノは。悪魔に取り憑かれでもしたのか。お前はそんなパンクなヤツじゃなかったはずだろう。
とにかくこんな状態が正常なはずもない。俺は慌てながらも優しく包み込むようにズボンを履き、忍び足で専属の医者の部屋へと向かう。
俺を迎えたのは白衣から大胆に胸の谷間を覗かせた金髪美女の女医である。神から授かった鋼の身体と有り余る体力のお陰でほとんど怪我や病気に掛かることのない俺は、普段から「治療」以外の目的でここへ通っている。彼女は今回もそうだと思ったらしく、妖艶な笑みを浮かべながら俺に擦り寄ってきた。
「あら、朝から元気ね勇者様」
医者にあるまじき誤診である。俺は今元気どころか瀕死の状態なのだ。
……と思っていたが、どうやら彼女の見立ては当たらずも遠からずだったようである。瀕死だった我が息子は彼女のグラマラスな肉体と妖艶な仕草に反応してしまったのだ。
刹那、トイレで味わった激痛が再び波のように押し寄せる。痛みのあまりその場にうずくまってしまった。
「ちょっとどうしたの?」
医者は怪訝な表情を浮かべて床に這いつくばる俺を見下ろす。医務室で倒れて「どうしたの」はないだろう。俺は頭の中に罵詈雑言を浮かべつつ絞り出すようにして用件を言う。
「ううっ……見たら分かるだろ。体調不良だよ」
「体調不良? それは大変ね、今薬箱持ってくるから」
「いやまず診察を……」
「診察って言われてもね……とにかく痛いんでしょ? なら痛み止めよ痛み止め」
「痛み止め」という単語を繰り返しながら女医はどこかへ行ってしまった。
確かに物凄く痛い、尋常じゃないほどの痛みだ。痛み止めも確かに必要かもしれない。
だが俺が求めてるのは根本的な解決なのだ。鎮痛剤を渡すだけならお母さんにだってできる。一体誰だ、こんなヤブ医者を雇ったのは!
あっ、俺だった。
「痛み止め持って来たわよー。あれ、勇者様どこ?」
女医の呑気な声を遠くで聞きながら、俺は「腕に信頼の置ける医者」目指して転移魔法を使った。
この女医が俺の病気を治せるとは到底思えない。なにより彼女が近くにいるとふとした拍子に息子が反応しかねない。
だがヤツならばどちらの条件もクリアできる。
転移魔法で現れた俺を、ヤツはやや驚いた表情で出迎えた。
「あら、誰かと思えば。珍しいわね勇者様」
白衣を纏った長身の男が妙にクネクネした動きで俺に近付いてきた。その男の瞼には紫のアイシャドウが乗り、唇はグロスでギラギラと輝いている。昔と変わらない姿にゲッソリする反面、大きな安心感も抱いた。いくらこの男を見たところで息子はピクリとも反応しない。あの発作のような痛みに怯えずに済む。
医者は俺の顔を覗きこみ、小さく首を傾げる。
「んん? 顔色悪いわね、まさか診察?」
「そうだよ……じゃなきゃお前のとこになんて来ないだろ」
「まぁ! 随分な言い草じゃない勇者様」
医者はそう言って頬を膨らませる。美少女にしか許されない仕草をいとも容易く実行してしまうのがコイツの悪い癖だ。
腹の底からムクムクと殺意が湧いてきたが、今はそれを表現する気力もない。
「なんでも良いから早く診てくれ、金なら払う」
「分かった分かった。で、どこが悪いのよ」
医者の言葉を受け、俺はおもむろにズボンを下ろした。そのバケモノがパンツから解き放たれるや、医者は片頬を引き攣らせて「ソレ」と俺の顔を交互に見る。
「うわぁ……」
「医者が患者の患部を見て引くんじゃねぇ!」
「だってこれは……鋭利な物で突いたら破裂して消えちゃいそうね」
「突いたらマジで殺すからな」
「突かないわよこんなモン。まぁいつかこうなりそうな気はしてたわ。あんな爛れた生活してるからココも爛れんのよ」
「ぐぬぬぬ……」
悔しいが、返す言葉が見つからない。
恥ずかしながら前世の俺は女性と全く縁のない生活を送ってきたのだ。今はその時の借りを返すかのように毎晩女と遊んでいる。力も名誉も金もあり、自分で言うのも何だが顔だってそれなりに整っている。黙っていても女が寄ってくるというものだ。
「誰かに移されたはずだけど、心当たりはある?」
医者がカルテに筆を走らせながら尋ねる。
「うーん……あの時の獣娘かな、可愛かったけどあんまり清潔そうじゃなかったし。いや、この前繁華街で買った娼婦か? 超絶技巧の人気娼婦だったしな……」
「ありすぎて分からないってこと?」
俺は医者の問いかけに対し素直に頷いた。すると医者はため息を吐き、じっとりした目で俺を見つめる。
「これはかなり酷いわよ。最悪、切断することになるかも」
「……えっ?」
思い掛けない死刑宣告に俺は目を点にする。その言葉の意味を飲み込むには少しばかり時間を要した。
「い、いや、意地悪するなよ。いつもみたいに魔法でチョチョイって治してくれんだろ。な?」
縋り付くような俺の言葉を医者は冷酷に一蹴する。
「なんでも魔法で治せたらこの世から病気なんて消えてるわよ。なんのために医者がいると思ってるの」
ファンタジー世界にあるまじき言葉だ。
健康な時ならば確かに医者の言葉に納得もできたのだろうが、いざ自分のことになると頭が真っ白になってなにも考えられない。
呆然としていると医者は手をチョキの形にし、俺に向かってウインクをしてみせた。
「大丈夫よ。アタシ、外科手術も得意なんだから」
いつもなら殺意を抑えるのに苦労するところだが、今はそれどころではなかった。バケモノになってしまったとはいえ、コイツは俺の相棒だ。前世で共に辛酸をなめ、ようやく報われたっていうのにまさかこんなに早く別れが来るなんて。
「……嫌だ」
「嫌だって言われてもねぇ。菌が回って死ぬわよ」
「嫌だ嫌だ! 切るくらいなら死んだほうがマシだ、世界を滅ぼして俺も死ぬ!」
医者は心底呆れたように目を回し、大きくため息をつく。
「そんなくだらない事に世界を巻き込むんじゃないわよ……それに切断はあくまで『最悪』の場合。きちんとアタシの指示に従っていれば治るわよ、時間はかかるけどね」
「ほ、本当か! 良かった……」
俺は医者の言葉にホッと胸を撫で下ろす。まだまだコイツと異世界を満喫しなければならないのだ、死んでもらっては困る。
医者はカルテにペンを走らせながら意地の悪い笑みを浮かべた。
「早めにアタシのとこに来てくれて良かったわ。あんたんとこの白衣着たおっぱい女じゃ絶対治せないもの」
「うっ……」
確かにあの女医の渡す鎮痛剤を飲んで痛みを誤魔化し続けていたら本当に腐り落ちてしまっていたかもしれない。危ないところだった。
そもそもあの女、医師免許とか持ってるんだろうか。顔と身体だけで採用したからその辺のことはよく分からない。
「あんたの周りって顔は良いけどアホな女ばっかりよね。これを機に下半身から頭へ人事部を移したらどうなの?」
「う、うるせぇな。女の子はちょっと抜けてるくらいでちょうど良いんだよ」
そう言って医者のじっとりした視線から逃れるようにそっぽを向く。確かに自分でも薄々感じていたことだがいざ人に指摘されると少し恥ずかしい。
「そんなの続けてたらいつか自分の首を締めることになるわよ。とにかく薬を出すから毎日きちんと飲むこと、それからアタシが良いと言うまで女の子と遊んじゃダメよ……その状態じゃ釘を刺すまでもないわね」
医者はそう言って嫌らしい笑みを浮かべる。
もちろん分かっていたことだが、これからの禁欲生活を思うとため息を出さずにはいられなかった。
「治療にはどれくらいかかるんだ?」
「そうねぇ、順調にいっても2週間、下手すれば何ヶ月かかかっちゃうかもね」
「ええっ、そんなに!」
目の前が暗くなったような気がした。なんだか眩暈もする。
ここ数年、二日以上一人で眠る日が続いたことはなかった。そんなに溜め込んだらそれこそ爆発するんじゃなかろうか。考えただけで吐き気がする。
そんな俺を見て、医者は嘲るような高笑いを上げた。
「勇者様に必要なのは禁欲よ! その訓練だと思って頑張りなさいな」
「ぐぬぬぬぬ……」
***********
「ただいまー……」
診察後、俺は数日分の薬を手に愛しの我が家へと戻った。
すると俺の声を聞きつけた女達がいつものようにわらわらと群がってくる。
「どこ行ってたですか!」
「出掛けるときは教えてって言ってるでしょ! ……心配するじゃない」
「また他所の娘と遊んでたの? 悪い子ね」
「ふえぇ……寂しかったよう」
「お土産は? お・み・や・げー!」
様々な年齢、属性、種族の美女たちが俺を取り囲んでキャーキャーと騒ぐ。ここでは外の世界で敵対する種族の者同士や奴隷だった少女、高貴な家で生まれた少女などが一つ屋根の下暮らし、そして同じ物をその瞳に映して暮らしている。ここは種族の壁とも争いとも貧困とも無縁の平和で平等な世界だ。
この家こそがこの世の楽園、そしてかけがえのない宝物である。
そう思っていた、昨日までは。
「ごめん、ちょっと体調が悪いんだ。今日は寝室に来ないでくれ」
「ええっ、そんなぁ。今日は私の番だったのにぃ」
そう言って金髪のエルフが不満げに頬を膨らませる。
そうだよコレコレ、やっぱりこういうのは美少女がやらないと――
「うっ……ダメだダメだ……」
俺は慌てて群がる女達から目を逸らす。
この可愛さは今の俺にとって猛毒だ。例えるなら彼女達はどんなに求めても決して手に入ることのない蜃気楼のオアシス。見れば見るだけ欲望は溜まっていき、しかしそれを発散することは許されない。万一興奮しようものならすぐさま「孫悟空の輪」のごとく容赦のない罰が下る。
ここはもはや楽園などではない。決して満たされることのない欲望にジワジワと嬲られる地獄だ。
「と、とにかく俺の部屋には入らないでくれ。あと俺の部屋の近くで騒がないように。頼むぞ」
俺は早口でそう捲し立てると、反論の余地を与えることなくサッと自室へ滑り込み内側から鍵をかける。
俺の長く苦しい禁欲生活幕開けの瞬間であった。
********
「勇者さまー、勇者さまー?」
一人で出来る暇つぶしのネタも尽き、いい加減飽き飽きしていた頃。
突然扉の外から俺を呼ぶ少女の可愛らしい声が聞こえてきた。早くも思考力が落ち、欲望に身を任せドアノブに手を掛けようとしたところでハッと我に返る。ダメだ、今女と関わっても辛い思いをするだけ。俺は血が出るほどに唇を噛みしめ、そして扉を閉めたまま絞り出すように声を上げる。
「ど……どうしたんだ」
「大丈夫ですか勇者さま、体調が悪いと聞きましたけど……?」
その声から少女の心配そうな表情がありありと伝わってくる。
今すぐドアをぶち破ってベッドに引きずり込みたいのを我慢し、少女の言葉に返事をする。
「あ、ああ。とりあえずは大丈夫だ、でも治るのには時間がかかる。皆にもそう伝えておいてくれ」
「そうですか、お大事になさってくださいね。ところで食欲はありますか? お夕食を作ったんですけど……」
「おお、飯か」
そう言えばそろそろ腹の減る時間帯だ。性欲が発散できないのだから、せめて食欲ぐらいは存分に満たしたい。
俺は大きく深呼吸をし、ゆっくりと扉を開いて廊下へと出た。どこからか漂ってくる香ばしい匂いが鼻をくすぐる。沈んでいた気持ちが少しだけ軽くなるのを感じた。
「準備はできてますよ、こちらです勇者さま!」
可愛らしい小柄な少女は俺の手を掴み、子供の様にはしゃぎながら俺をダイニングへと導く。廊下を進んだ先にあるダイニングの扉を開けると、たくさんの少女たちが笑顔で俺を出迎えた。中央のテーブルの上には湯気の昇る温かな食事の数々が並べられている。
「勇者様が元気になるように頑張って作りました!」
「お、お前ら……」
思わず目頭が熱くなる。
こんなに素晴らしいパートナーを何人も持てる俺はなんて幸せ者なのだろう。身体は満たされないが心は十分満たされた。俺は暖かなテーブルに着き、温かな食事に手を付ける。
「すごいね、なんだか見たことない料理ばかりだ」
「はい! 勇者様が元気になるような食材を使った特別製なんですよ」
そう言って少女たちは口々にその「特別製」料理の説明を始める。
「こっちのがスッポンを使ったスープで」
「こちらはマムシのステーキです」
「コレはサソリのから揚げだよっ」
「こっちは牛の睾丸団子だ、残さず食えよ!」
精力剤でしか聞いたことのない食材の数々に思わず頬が引き攣る。
「わぁ、元気になりそう……」
「さぁ召し上がれ!」
少女たちが目を輝かせながら俺を見つめる。
誰が彼女たちの美しい行為を無駄にできるだろう。俺はゲテモノとも思える食材の数々にビビりつつ料理を口に運ぶ。どれも濃い味付けがされており、臭みもなく想像の数倍は美味しかった。
確かにどれも栄養のありそうな食材ばかり。病気を治すためには体力をつけ、免疫力を上げることも必要かもしれない。結局俺は出された料理のほぼすべてを完食した。
少女たちは空になった食器を満足げに眺め、そして目を輝かせながら尋ねる。
「どうでした勇者様?」
「すごく美味しかったよ、ありがとう」
「それで、体の方は?」
「はは、この料理のお蔭で少し元気に――うっ」
そこまで言った時、俺は自分の身体に起こった変化に気が付いた。
体が熱い。腹の底から湧き上がるような熱さを感じる。それと同時に下腹部に激痛が走った。まるでそこを火炙りにされているような痛み。
なぜだ、思わず興奮してしまうようなイベントは無かったはず。
「――まさか」
俺は空になった皿を見る。どれも精力のつくような料理ばかり。だがそれだけでここまでの急激な効果が得られるとは考えにくい。
恐る恐る俺を囲む少女たちを見上げる。彼女たちは意味深な笑みを浮かべながら俺を見下ろしていた。
「……なんか入れた?」
少女の一人が満面の笑みで頷いた。
「はい、『元気になる薬』を!」
「棚に入れといたヤツ?」
「そうです!」
「お前、それ……『下半身が元気になる薬』だよッ!!」
俺は痛みにもんどりうちながらそう叫ぶ。
女たちは白々しく目を丸くして驚いた表情を見せた。
「まぁ、わたくしたちとしたことが。迂闊でしたわ」
「絶対ワザとだろ……お前らホント馬鹿だな、体調不良だっつってんだろ。あーもう、痛ッてぇ……」
痛みが強すぎて血の気が引いてきた。頭の周りを星が飛んでいる。
そんな事も知らずに女たちは首を傾げて呑気な声を上げた。
「そういえばどこが痛むのです、勇者様?」
「えっ、ええと……」
俺は女たちからそっと目を逸らす。
恥ずかしくてとても真実は語れない。俺は痛くもない頭を抱え、とってつけたようなうめき声を上げる。
「あ、頭が……多分薬のせいだ」
「それは大変だ! でも大丈夫だよ勇者様、私たちが責任もって鎮めてあげるから」
女たちはその言葉を合図に俺の両腕をガッチリつかむ。
「え? え?」
困惑する俺をよそに、女たちは舌なめずりしながら俺の身体に手を伸ばす。
「う、うわああああああ!? 触るなッ、だから体調不良だって言ってんだろ!?」
「大丈夫よ勇者様、天井のシミを数えていれば終わるわ」
「もうホントなんでお前らそんな馬鹿なんだよッ!」
「問答無用!」
少女の一人が俺のズボンに手を掛け、ひと思いにずるりと下ろす。
露出したバケモノとの初体面を果たした少女たちは水を打ったように静まり返った。
「……勇者様これは……」
「うわっ……」
「うわっ……」
「うわっ……」
「うわっ……」
女たちは一斉に頬を引き攣らせて俺と股間をジロジロと見比べる。恥ずかしさと情けなさと悔しさで涙まで浮かんでくる。
「そんなに引くなよ……」
「だ、大丈夫です勇者様!」
気まずい空気をなんとか和ませようとしてくれたのか、女たちのうちの一人が明るい声を上げた。
「安心してください、私の知り合いにもこのような状態になってしまった殿方がおります。よくある事ですよ!」
なんとも微妙なフォローだが、その気遣いが今の俺の傷ついた心によく染み渡った。
が、俺は気付いてしまった。その言葉の妙な点に。
「……ちょっと待て。お前いつどんな時にパンツも履いてない状態の男を見たんだ?」
「あっ……」
女は頭に手を当て、ぺろりと舌を出した。まさかの裏切りに俺は思わず叫ぶ。
「感染源お前か!」
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医者はずらりと並んだ女たちを見渡し、心底呆れたように目を回す。
「それで雁首揃えて来たってわけ」
「ああ、みんなを検査してくれ」
男と違い、女は病気に罹っても症状がでないことが多いという。俺だけが治しても意味がないのだ。
医者は額に手を当て、わざとらしい大きなため息を吐く。
「あのねぇ、確かに今回のは薬で治るけどこんな爛れた生活してたらまた繰り返すだけよ。もう少し節操のある生活をしないと」
「わかってる、俺もこんな痛いのはもう御免だ」
医者は俺の言葉に目を丸くする。
「あら意外と素直」
「ああ、ハーレム要員たちは俺以外の男との接触禁止、新たなハーレム要員には検査を課すことにした。これで安心して遊べる」
「……もう少し痛い目見たほうが良いみたいねッ」
医者は苦々しくそう言うと、おもむろに俺の股間を掴む。思わぬ攻撃に俺は断末魔の叫びを上げた。