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私の彼への復讐計画はオススメいたしません~オルゴールが鍵を握る~

作者: 来留美
掲載日:2025/12/29

楽しくお読みいただけましたら幸いです。

 復讐?

 そんなもの考えたことはございません。

 優しすぎる彼に復讐なんて、、、。



「それっ、本当に好きだよね?」


 彼は私の持っているオルゴールを指差し、呆れた顔をしながら私に言う。

 オルゴールからは優しいメロディが流れる。


「うん。覚えやすいメロディだし、癒されるのよ」

「僕も、好きになりそうだよ」


 彼は照れた顔で私の頭を撫でる。

 そんな二人の雰囲気は恋人のようだが二人は友達。



「あれ? なぜ君がここに? オルゴールのメロディが聴こえたから来てみたら、予想通りだったよ」


 彼は緊張している顔で私に言う。


「私は友達に誘われて来たの」

「そうなんだ。なんか頑張れそうだよ」


 彼は気合いの入った顔で私の頭を撫でる。

 そんな彼は今から部活動の試合いに出る。



「やっぱりここにいた。オルゴールのメロディが聴こえて良かったよ」


 彼は心配そうに私に言う。


「私、一人になりたいの」

「あっそ。僕が君の隣にいても空気だと思ってよ。僕も君を空気だと思うからさ」


 彼はニコニコと笑いながら私の頭を撫でる。

 そんな彼はオルゴールのメロディを鼻歌で奏でながら、青い空を見上げる。



「オルゴールのメロディは耳から離れないけど、周りの音も聴かないと危ないよ」


 彼は私の腕を引っ張り引き寄せてから、焦った顔で私に言う。


「そうだよね。気を付けるよ」

「うん。僕も君を危険から守るよ。だから君は車道側を歩かないでね」


 彼はホッとした顔で私の頭を撫でる。

 そんな彼は車道側を歩くようになった。



「その人、誰なの?」


 彼は悲しそうな顔で私に言う。


「えっ、友達だよ」

「彼にもオルゴールを聴かせるの?」


 彼は不安そうな顔をしながら私の返事を待つ。


「オルゴールはあなたにだけだよ」

「そうなんだ。僕だけなんだね。凄く嬉しいよ」


 彼は本当に嬉しそうに笑いながら私の頭を撫でる。

 そんな彼は私の復讐を知らない。


 ずっと、積み重ねてきた私の復讐。



 私だけが彼を好きになって、私を勘違いさせるような優しすぎる彼。

 それなら私のことを忘れないようにさせるわ。


 オルゴールのメロディが聴こえてくれば、私のことを思い出してくれるはず。

 私だって、オルゴールのメロディが聴こえてきたら彼を思い出すから。


 私の復讐、成功かしら?



「君は、僕の一目惚れをした相手なんだ」

「えっ」

「少しずつ君に好きだと伝えていたのに気付いてくれなかったね」

「えっ」

「僕は君が好きだよ。だから君の好きなオルゴールも好きなんだ」


 私の復讐は大失敗。

 彼に復讐は不必要。

  

 

お読みいただき、誠にありがとうございます。

楽しくお読みいただけましたら執筆の励みになります。

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