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ジジイの異世界記  作者: パパちゃん
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その5

ホイ村を出発して馬車道を東に進む、御者は元聖騎士団長のフィンがしてくれている。


夕暮れ、街道から少し森に入ったところで野営の準備をする。

テントを張り、村で調達した物を温めて食べながら話をする。


「びっくりもしたが、フィンが来てくれて助かったな…」


「何ですか? 唐突に…」


ノーブの言葉にフィンが戸惑う…


「いや、孫くらいの子供と2人、馬車も運転出来ず…

危うくマリを、おんぶして旅立つか抱えて飛んでいかなきゃならんところだった」


ノーブはやれやれとした顔で説明するが、ノーブも見た目は15才ほどの子供であった…


「私は16歳で立派な成人です!」


マリは、頬を膨らませている…


「そうは言うが、俺がいた世界では、16歳は子供だぞ?

20歳でやっと一人前の大人として認められるし、65歳の俺からしたら16歳なんて孫も同然なんだよ…」


16歳ほどの姿のノーブがジジ臭い事を言って聞かせる。

その話を聞き、何故か? マリはガッカリとしていた…


「ノブ殿は本当に65歳なのですか?」


フィンが聞いたので…


「これから話すことは2人の胸の内にしまっておいてくれ!」


そう前置きして…

前世で女房子供、孫がいるジジイで50歳で召喚された。

その日の内に転生させられ赤子からやり直し15年生き、両方の人生を合わせて65年の人生経験があることを話した。

そして今は、爆炎の勇者と母を探す旅をしながら、元の世界の元の時代に戻る方法を探している事を教えた。


「新たな人生を捨てて老い先短い人生を選ぶんですか?」


フィンに驚かれるが…


「老い先短いとは失礼な!」


そう言いながらノーブは笑い…


「まぁ俺のいるべき世界は日本だし家族もいる。

平凡な人生だったが満足している。

それに、50歳だが、まだまだ人生を楽しめる」


満足そうに話している。

その話をマリは何も言わずに感慨深い顔をして聞いていた。


「フィン、お前は何歳になる?」


「35歳です!」


「そうか俺の娘と同じ歳か…

子供や孫ぐらいの子達との旅か感慨深いな…」


話を聞き黙り込むマリに、


「おじいちゃんと呼んでくれても構わぬのじゃよ。

ふぉふぉふぉ…」


戯けてみせていた。

夜もだいぶふけてきたので テントで寝る。

テントは大きめで、村で買ったベッドを、アイテムボックスから3台出して設置する。

馬車やテントを含むエリアに、マリが聖魔法の障壁と結界を張り、テントの周りにはアイテムボックスから出したゴーレムを3体配置する。

これで夜中に交代で見張りをする事もなく3人で就寝していた。


翌朝、朝食を食べて出発。


途中、お約束の盗賊や魔物に襲われる事もあったが…

ノーブとフィンが蹴散らして進む。

フィンは聖騎士団長だっただけあって、かなりの強さがあり旅は順調だった 。

聖女として肩肘を張っていたマリも、年相応の笑顔を見せるようになった。


そのマリに恋心を抱き必死に守るフィン、その2人を暖かく見守るジジイ…

相変わらず爆炎の勇者や母の消息は掴めないが…

旅はいつしか楽しい物に変わっていた。

街や村に寄ったりしながら旅を続け、1ヶ月ほど経ち…

ついにランディル山脈の麓の村に到着した。


村に入り宿を借りて食事をとる。


「マリ、山脈のどこに行きたいのだ?」


ノーブが聞く。


「霊峰、仙神岳でございます。

その山の頂に住む神竜様に会わなければなりません」


マリが静かに告げた…


「うーん それヤバくないのか? それが神託か?」


ノーブが心配そうに聞くと、マリは黙って頷いていた…


「俺が1人で行ってくるから、 2人はこの街で待っていろ」


ノーブは、嫌な予感しかしなかった…


「それはなりません!

フィンさんはともかく私が行くことは決まっています!」


神託の事となると、マリは言い出したら聞かない…

マリが行けば当然フィンも付いて来る。


「フィン! 何かあったらお前が守ってやれよ…」


フィンは、力を込めて大きく頷く!


「この神託が済めば 、マリは自由になれるのか?」


そう聞くと…


「はい」


微笑みながら頷いていた。


「そうか、じゃあ楽しかった旅もここで… いや、止めておこう変なフラグは立てたくないからな!」


ノーブも満足そうに呟いた…


次の朝、いつもの街や村でする様に買い出しをし、マリアやナオトの情報を探す。

大した進展もなく霊峰に向けて出発する…

馬車で行けるところまで行き、そこからは徒歩…

霊峰仙神岳に入ると、辺りは神聖な気配で満ちていて魔物は現れず、すんなりと頂付近に近づくことが出来た。

頂はぼんやりとしてよく見えず神竜様とやらの気配は全く感じない…

結界が張られ認識障害もあるようだ。


頂上にたどり着く。

巨大な鳥居の様な物がある場所で、マリが魔力を解き放つ!

鳥居をくぐると巨大な竜が座していた…

ノーブとフィンは、その姿に驚く!

背丈は20mほどだろうか? 真っ白な身体で目だけが赤く神々しい神気を放っている…


そして、神竜が話し出す!


「聖女か、勇者を連れてきたか…」


その問いに、


「はい、神竜様」


マリが返事する。


(神の竜か… ちょっと聞いてみるか…)


「神竜、1つ聞きたいことがあるのだが…」


「なんだ…」


「俺は選ばれて召喚された訳でなく間違えられて召喚された者だと思う。

俺が召喚されたときに日本の若者が2人いた、そいつらが本当の勇者だ。

そこでだ、竜の神なら俺をあの時代の日本に帰らせられないか?」


ノーブの願いは切実だ…


「いくらワシでも時空を超え異世界に人を送るなど無理だ!」


神竜の言葉に、駄目か…と、ノーブは項垂れた…


「何のために俺は呼ばれた?」


そして、この場所に連れて来られた意味を聞く。


「試練を受けるためだ」


「本物の勇者ではなく、ただのジジイでもか?」


「だとしてもだ!」


突然、神竜が立ち上がり、けたたましい咆哮を上げる!


「ガァァァー! 我と戦い己の真価を示せ!」


竜の口が開きブレスを吐き出す!

2人を巻き込む訳にはいかない! ノーブはそう思う。


「装着! サンダーメイル!」


ノーブは叫びながら飛んだ!

光輝くブレスが目の前に迫る…

幾重にも障壁を張り直撃を受ける!

全ての障壁は崩れ去り、纏った稲妻すらかき消され、鎧もボロボロに破壊されてしまった…

ノーブは生きているのが不思議なぐらいだった。


ダメージが酷く鎧も大破し空中から落下していく…


1撃で瀕死の状態…

回復したところで力差は3倍以上で勝てる見込みはなかった…

神竜が再び口を開く、ブレスを吐くのだろう…

死ぬ時は日本でと思っていたが、これも運命と諦めたかけたそのとき…

マリがノーブにメガヒールを掛けながら駆け出し、落下して横たわるノーブの盾となった!

一瞬の出来事で、フィンも止められず、マリはノーブを庇いながら最大の魔力で障壁を張る…

30秒だろうか? 40秒だろうか?

物凄く長く感じる。

ブレスの衝撃に耐えながら マリが振り向く…


「悲しまないで下さい… これが運命だったのです。

世界を導いて下さい。また…そのときは…」


最後の方は、よく聞こえなかったが…

マリは優しく微笑んでいた…

もう少しでブレスが終わると思ったとき、障壁が破られマリが光と共に消滅していく…

ノーブは自身だけを囲う小さな障壁に守られている!

マリの最後の魔法だったのだろう…


「「マリー!」」


ノーブとフィンが同時に叫ぶ!


絶望がその場を支配する…

時が止まった様に感じ、何もない場所に光が浮いている…

その光がノーブの中に入る…

あの時と同じだった。

そう、マーラが死んだときと…


マリの声がする。


(絶望に支配されないでください、貴方様は世界の希望ですから…)


マリの声が響いたそのとき…

目の前に1本の光り輝く白金の剣が現れた!

召喚されたときに夢の中のような場所で見た白金と黒の2本の剣。

その片方の白金の剣が目の前に出現していた!

その剣の柄を握り刀身を抜き掲げる !

光の粒子が降り注ぎ身体を覆うと…

光輝く白金の鎧を纏い、マリのメガヒールでは回復が追いつかなかったノーブの身体と体力が完全に回復していた!

軽く剣を振る…

斬撃が飛び、神竜の片方の羽が落ちる。

鎧の翼が開き飛ぶ! 一瞬で神竜の顔の前に現れる!


「何故だー!」


ノーブは怒りに震えていた!


「何故マリが死ななきゃならない!」


神竜は何も言わず咆哮する!


「ガァァァー!」


そしてブレスを吐く、


「ゴー!」


時空間魔法の転移でブレスの射線上から消えて神竜の後ろに現れる!

神竜は尾を振り回して攻撃をしてくるが、ノーブはそれを、ひらりと躱し、剣で尾を斬り落とす…

雄叫びを上げながら振り向く神竜にアッパー!

神竜が宙返りしながら吹き飛ぶ!

ノーブは天に人差し指を立てる!


「サンダーブレイク!」


一瞬で雷雲がたちこめ、極太の稲妻が神竜に落ちる!


「グガァァァー!」


コゲた神竜が、よろよろと起き上がるが…

ノーブはショート転移で神竜の懐に入り剣を一閃!

首を斬り落とす!

ドゴーッン! 物凄い音を立てて切断された顔と胴体が同時に崩れ落ちた…


「勝ったのですか…」


フィンが呟く…


「ああ… マリのおかげだ…」


「そうですか…」


がっくりと項垂れるフィンにノーブは近づき肩にそっと手を置く…

そのとき、神竜の死体が光輝き巨大な魔石だけを残して消えた…

そこから小さな光が現れると、ノーブの中に消えていく…

そこに残されたダイヤモンドのように輝く巨大な魔石を、ノーブはアイテムボックスに収納した…


(試練とはなんだ? 誰が得をした…)


虚しさだけが残った…


(フィンはこうなる事を知っていたのだろうか?)


気にはなるが、聞ける訳もない…

神々しかった霊峰の頂、今はその影もない…

大地は荒れ、神竜が消えたと同時に神聖な雰囲気も無くなっていた…

泣き崩れるフィンに…


「いつまでもここにいても仕方がない… 山を下るぞ!」


そう呟き、2人で山を下って行く…

無言のまま馬車に着く。


「聖女様の最後を神聖国に報告に行こうと思います…」


フィンが消えそうな声で呟いた…


「わかった、俺は少し用事がある。

ここでお別れだ、馬車は使ってくれていい」


ノーブの言葉にフィンが頷き馬車を走らせ去っていく…ノーブは1人になりアイテムボックスを確認する。


「マリの心」「聖剣エクスカリバー」


そして長く収納したままでいたドラゴンの死体が消え竜の卵に変わっていた…


ギルドカードを手に取る。

冒険者ギルドCランク

名前 ノブ

職業 大勇者

レベル 360

称号 ドラゴンスレーヤー

ゴッドスレイヤー

悲しき者

嘘つき


そして、空間魔法が時空間魔法に進化していた…


(そろそろか…)


神竜を倒したあと、山の中から何かの気配を感じていた…

その気配が、どんどんと強く大きくなって近づいてくる。


ゴオォォォー! ゴオォォォー!


山が揺れ!

ガラっ、ガラガラガラっと崩れる音がする。

その方向にフライの魔法で飛んで行く!

着いた先には1体の悪魔が立っていた…

人型、背丈は3m、下半身は黒毛で覆われていて、先が鏃状の尻尾があり。

上半身は裸、顔は邪悪そのもの、髪型というか… 頭は蝙蝠を思わせる。

前世で子供の頃観た漫画のデビルマンに似ていた…


「お前は何者で、何をしている?」


ノーブは冷静に聞く。


「我は悪魔だ! 封印が解かれ、自由の身となった!」


悪魔が怒鳴った!


「そうか、誰に、何の為に封印されていた?」


ノーブは、あまり興味はなかったが、とりあえず尋ねていた。


「何故、貴様に教える必要がある?」


「俺はこの理不尽な世界が嫌いだ… 異世界に帰る為に情報を集めている…」


「異世界人… 勇者かっ!」


ノーブは、ただ情報が欲しかっただけだが、悪魔は異世界人に対して強く反応する。嫌悪感を持っている様だった…


「ああ一応、勇者らしい…」


ノーブはガッカリしながら答える。


「なら、我の敵だ!」


悪魔は物凄い形相で身構えた!


「そうなるか… 俺が勝ったら、いろいろと聞かせてもらうぞ…」


ノーブは、アイテムボックスからエクスカリバーを取り出して手に持つ!

同時に光の粒子が身体を包み込み光り輝く白金の鎧を纏っていた。


悪魔が突進して殴りかかって来る!

ノーブはサイドステップで避けボディを叩き、倒れ込む悪魔から少し距離を取る…


そしてノーブはエクスカリバーをアイテムボックスに収納して鎧も消す。


「馬鹿にしているのかっ!」


悪魔が激怒する。


「俺は肉弾戦が得意だし、むしゃくしゃすることがあってな、八つ当たりさせてもらう!」


ノーブは説明しながら、マントとシャツを脱ぎファイティングポーズをとる!


「そうか」


悪魔が笑い、3mの身長が2mほどに小さくなり、ノーブを真似てファイティングポーズをとっていた。

ノーブの誘いに付き合うノリの良い悪魔だった!


お互い歩み寄り、手の届く範囲まで近づくと、悪魔が大振りのパンチを繰り出す!

ダッキングで躱し、ノーブがジャブを3発打ち込みストレート!

間一髪でかわされ頭突きを食らう!

よろめきながら頭と下半身を掴みスープレックスで後方に投げ飛ばす!

お互い起き上がり殴り合う!

クロスカウンター!

ノーブの拳が悪魔のこめかみにめり込む!

腕をとり逆十字で腕をへし折る。

腕を押さえながら立ち上がる悪魔の側頭部にハイキックを放つ!

その蹴りをキャッチされて投げ飛ばされ、覆い被されて肩口を噛み千切られる…


そんな肉弾戦を何時間も続けた…


どれだけの時が経ったのだろうか?

目は潰れ手足は折れ再生しては、また壊し合う、それの繰り返し…

ただ勝敗の天秤はノーブに傾いていた…

そして、悪魔はぶっ倒れた。


「我の負けだ… トドメを刺せ…」


そう呟いた…


「お前、封印されていたってことは死ねないんだろう?」


ノーブが不思議に思い聞く…


「お前の力なら…」


悪魔は何故か? 死にたがっている感じがしていた…


「なぁ、お前、俺と共に旅をしないか?

俺は、もう仲間が死ぬところを見たくないんだ…

死ねないお前なら俺の仲間にぴったりだろう?」


ノーブは悪魔に笑いかける。


「我も倒されて何千年も封印されていた。目覚めたところで何の目的も何もない。

だが、悪魔を仲間にしてどうする? 寝首を掻くかも知れんぞ?」


悪魔は言った…


「構わん… お前にやられて死んでも、この世界に未練はないからな…」


ノーブは寂しそうな顔をした…


「よかろう、其方と共に旅をしよう!」


悪魔は姿を変え、執事の格好をした70代の人間になった。

名前はギャリソンで、アモンや明ではなく、ノーブは少しガッカリしていた…


「私は負けました。貴方を主人として仕えさせていただきます」


見たまんま執事のギャリソンは、片膝を付き忠誠を誓った。

口調も穏やかになり丁寧になっていた。


その場で焚き火をして飯を食い話をする。

ノーブは気になっていた事を、いろいろと聞く、中でも1番興味をひいたのは、この星の創生からの話だった。


初めに神が世界を創った。

世界に2つの大陸を造り、一方は光りの大陸となり、人間が増えて繁栄していった…

もう一方の大陸は、時が経つにつれ、闇の世界となり、人間はあまり増えず、魔物が増えていった。


光りの大陸は、草木が育ち動物が増え豊かな土地へと成長していき、人間達は文明を築いていく。

いっぽう、闇の大陸は草木が育たず魔物が暴れる世界となっていった…

闇の大陸は、神の望む所ではなかった。

それは神も予期せぬ出来事で、膨大な魔素が発生して魔物は強力になり大量発生していった。

そして、闇の大陸の人間は、その環境に適応し魔族へと進化した。


闇の大陸には食糧が少なく、魔族は食料難に困窮し人間の光りの世界に進出する。

それをきっかけに世界に争いが始まった…

争いの結果、光の大陸にも闇が侵食し、人間と魔族、魔物が共存する世界になっていく…


人間と魔族は相反する者となり、壮絶な戦いが続いていく…

魔族は戦闘力が高く、人間を追い詰めていった。

神は自分を敬い祈る人々に肩入をれし、戦う力と魔法を与えた。


人間は繁殖力が強く、どんどん増えていく。

個々の強さでは勝る魔族も、人間の数の暴力に押し戻され、ある程度の均衡を保つ様になっていた。


それを見守る神…

神の心も複雑で、心の一部には魔族を思う心もあったが、結局は人間に肩入れした。

その結果、蹂躙され絶滅に追いやられる魔族。

それを見かねた神の一部が分裂…

大天使が誕生した!


大天使は神に慈悲を求めたが、受け入れられることはなかった…

思い悩む大天使は神に逆らい堕天した…

魔神となり、魔族を救うために魔族を率いて人と戦い始めた。

それを良しとしなかった神は僕を生み出す…

戦天使、聖女、神竜、神獣を現世に降臨させて人間の味方に付けた。

人間と魔族の争いは激化の一途を辿っていった…

神の使いを味方に付けた人族が有利かと思われたが…

神の一部でもある魔神は、恐ろしいほど強かった!

一部とはいえ神、この世の者では傷すら与えられない。

魔族の者達にも力を与え、悪魔へと至る者も出ていた…


神は聖女に神託を与え、大魔導師に召喚の魔法を与えた。

そして、異世界から人間が召喚される。

世界の理から外れた異世界人は、勇者と呼ばれ常識外の力を発揮する!

勇者と魔神は幾度かの戦いの末、勇者が勝利して魔神が封印される…


これが 「始まりの戦い」の本当の歴史だと教えてくれた。


その後、生き残りの魔族は時々生まれ出る強者を王とし「魔王」として祭り上げ国を作り暮らしたが…

その都度、勇者が現れ魔王は討伐される。

魔王の執事として使えていたギャリソンは不死の力もあり、勇者に封印されたと説明した…

そして、封印が弱り解けそうになっていたところに、ノーブと神竜の戦いで完全に封印が解けて復活したとの事だった。

神竜との戦いがなくても、あと数日から数年で自然と封印の効力は無くなっていたとの事だった。


ギャリソンの話を聞き終わると、ノーブは自分の話を聞かせた…


召喚されて転生、意味もなく勇者としてこの世界にいる…

この世界が嫌いで元の世界に残した家族の元に帰る方法を探す旅をしている。

そのために爆炎の勇者と母を探していると説明した。


ギャリソンは話を聞き協力すると言ってくれた…


辺りは真っ暗で満天の星が輝いている。

美しい光景だ…


(マリにも見せてやりたかった…)


ノーブはそう思い夜空を見上げ涙を流していた…


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