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ジジイの異世界記  作者: パパちゃん
41/546

新章4

「総員持ち場に着きました!」


「牽引解除! アンカー引き上げヨーソロー」


「エネルギー充填100%エンジン始動!」


ムサシの船員達が次々と声を上げて出発準備をしていく。


「ムサシ、全速発進!」


艦長の将の号令で超時空戦艦ムサシはゴーー!っと唸りを上げ発進する。

ムサシは全速力で飛び目的地に向かう!


「ウエス大陸、目視出来ます!」


オペレーターが声を上げる!


「時空間航行開始、ワープ!」


将が命令を出すと空間が歪み多次元に入る。


(シンリー、ナビを頼む)


(お任せください)


シンリーの導きのまま多次元空間をムサシは航行していく。


(ウエス大陸中心部上空です)


シンリーの言葉を聞き、


「ワープアウト!」


魔王が叫ぶと!

ウエス大陸の中央辺りの上空にいた!

ムサシの大陸索敵センサーがウエス大陸をサーチする!

地図が最新版に更新されると大陸の東に大きな要塞が表示される!


「敵要塞に直進する!」


将が命令を出してムサシは目的地に向けて進む!


「てれれん、てれれれー」


魔王は軽快に口ずさんでいた。


「敵要塞! 目視できます!」


オペレーターが叫ぶ!


艦橋から巨大な敵の要塞基地が見えていた!


「超魔導砲! ぶっ放せ!」


魔王が叫ぶと!


「超魔導砲発射!」


将が復唱し超時空戦艦ムサシの艦首のヘキサゴンバレルが光り輝き超魔導砲が撃ち出される!


(今日はお遊びは無しだ! 先手必勝!)


魔王は魔導砲の黒く輝く光が一直線に飛んでいくのを眺めながら思っていた。

ドバーッン! 全力の超魔導砲が要塞に直撃! ドドドドド! っと地響きが起きて大爆発を起こす。

一撃で強固な要塞基地が瓦礫と化していた。

瓦礫の中から魔獣ジャミールが這い出して襲ってくる。


「超魔導砲発射!」


射線上のジャミールは消滅する!

瓦礫の底が派手に吹き飛ぶ!

地下基地も破壊したようだ。

魔導砲を逃れたジャミールがムサシに向かう!


「ドラグーン! ゴーレム竜人を発進させろ!」


魔王が命令を出すとムサシの格納庫ハッチが開きゴーレム竜人とドラグーンが次々と発進していく!


ドラグーン50機がムサシを護るように展開して取り囲む!


ゴーレム竜人2万はジャミールに向かい戦闘を開始する!

残りの3万のゴーレム竜人はムサシの前方に壁を作るように隊列を組んだ!


(ザマ! ムサシの護りは頼んだぞ!)


(はっ!)


魔王はザマに念話を送る。ザマは気合いの入った返事をした。


「よし、将、ギャリソン、頼んだぞ!」


魔王の言葉に将とギャリソンは頷く!

ギャリソンはムサシに残り戦況を見護る。

ムサシも強力なバリアを持つがギャリソンはムサシに更に強力な結界障壁を張る。

そして、もし魔王が倒されたときはギャリソンが魔王の代わりを勤め撤退の指示を出すことになっている。


「ナオト、アモン、ブレイブハート、出撃する!」


魔王は部下を引き連れてムサシの前方に転移する!

すると、少し離れた空に幾つもの次元の門が現れて開いた!

ジャミールが次々と溢れ出てくる!


「フルバースト! レールカノン! レールカノン!」


魔王は鎧から3条のビームを放ち両腕をそれぞれ別の方向の門に向けレールカノンを放つ!


「ビックバン! ビックバン! ビックバン!」


同時に大規模殲滅魔法も次々と放った!

物凄い勢いでジャミールが消滅していくがビームの射線上や魔法攻撃から外れたジャミールが散会してムサシに向かっていく!


「ゴーレム竜人! 奴らを殲滅しろ!」


魔王の命令で3万のゴーレム竜人がジャミールに特攻していく!


魔王は1人転移をして門に触れ、


「超新星スーパーノヴァ!」


門の向こうの次元に恒星が現れて大爆発する!

魔王は手加減なしで放ち爆音とともに全ての次元の門が中から吹き飛び消滅した!


それでも、夥しい数のジャミールが残った。

そのジャミールとゴーレム竜人が戦っているが、その間隙を抜けたジャミールが次々とムサシに向かっていく!


魔王は転移でナオト達の元に戻る。


「ブレイブハート! ジャミールを倒しムサシを護れ!」


そう命令を出す!


「「「「はい!」」」」


ブレイブハートは、その場で待機してゴーレム竜人との攻防を抜けたジャミールの防戦にあたる。


「ナオト、アモン、付いて来い!」


「はっ!」「はい!」


魔王は2人を連れ3つの強い気配の方に向かう。

クリンがいる! 奴らを発見した!


「派手にやってくれましたね…

まさか、この結界を通り抜けるとは… 少し侮っていましたね…

私の要塞をよくも破壊してくれました。責任は取ってもらいますよ」


クリンは怒りながらも冷静にそして丁寧に話す。


「その話方、お前はもしかして戦闘力は53万か?」


魔王は日本のアニメを思い出して笑っている。

ネタを知っているナオトも笑っていた。

アモンはよく解らず苦笑いをしていた。


「訳のわからないことを… やっておしまい。ベーダさん、シスさん」


2人が向かって来る! そこにナオトとアモンが立ち塞がる。


「ここは僕達に任せて! 導者はクリンを!」


ナオトが言うとアモンも頷く!


「任せた! 死ぬなよ!」


魔王はベーダとシスを2人に任せ神剣を抜き鎧を纏いクリンを串刺しにする!

そのクリンは消えていく…

幻術だった…


「そんなものは俺には通じないぞ!」


魔王は感知でクリンの気配を察し!


「次元斬!」


空間を斬り裂きクリンの腕を斬り飛ばした!


「お前、もしかして弱いのか? そんなところに隠れて」


魔王はコイツは思ったほどではないと確信した。


クリンはちょっとイラッとした顔をしている。


「貴方如きと思ってましたが、なかなかやるものですね…

まあいいでしょう。お相手いたしましょう」


指先を魔王に向けてビームを発射する。

何発ものビームが飛んでくる!

「神衣!」神気を纏いバリアとなる。ビームはバリアに当たり消える。


「デストロイ!」


クリンが闇に包まれ闇はクリンに吸収され身体の中から破壊が始まる!


「グオオオー! グガガガー!」


叫び声を上げ落下していく!


「サンダーブレイク!」


紫電が落雷!


「レールカノン!」


超電磁砲が直撃!


「消し飛べ! チェストファイアー!」


胸の魔導板から黄金のビームが発射し直撃してクリンを焼いていく!

だが、まだ死なない…


(やたら頑丈だな…)


それが魔王の感想だった。


「シャインウォール!」


クリンを光りの玉が包む!


「超新星スーパーノヴァ!」


クリンの前に小さな恒星が現れて超新星爆発を起こす!

ズタボロになったクリンが落下していく。


ブレイブハートを見る!

マーリンが大魔法をぶっ放して敵を殲滅していく!

撃ち漏らしをミャーダとサイガが空を駆け斬り裂く!

セシリーは3人を補助しながら攻撃もしていく!


ムサシを見るとブレイブハートの攻撃を抜けたジャミールが襲っている!

魔導カノンや魔導レーザーを使い交戦!

50機のドラグーンがムサシを護りジャミールを倒す!

ドラグーンの1機が信じられない動きをしていた!


(ザマ機か、さすが聖戦士だ!)


物凄い速さで動き短時間で何十というジャミールを斬り裂き撃ち落としていく。

だが、剣がへし折れた! 一気にジャミールに囲まれ、手足や翼をもがれ落下していく…


(ザマ、無事か?)


魔王は心配して念話する。


(大丈夫です! ですが機体が!)


ザマは焦っていた。


(将、俺のドラグーンGを出せ! ザマに使わせる)


将に念話をして魔王のドラグーンGを使わせると伝えた。


(父さんいいのか?)


(ああ、奴は本物の聖戦士だ!)


(あの動き尋常じゃないもんね、解った! ドラグーンGを発進させる!)


魔王の言葉に将も納得してドラグーンGを格納庫から飛行形態で射出する!


(ザマ、アレに乗れ!)


(総帥の機体に?)


(多少ピーキーだが速い、お前なら扱える)


落下するドラグーンからチムを連れたザマが飛び出す!

そして、遠隔操作で飛んで来たドラグーンGに乗り移る。


(ドラゴンモードだ。飛行速度と運動性が上がっている。

背中の2門の砲塔で攻撃できる。赤レバーでドラグーンモードにチェンジする。剣はオリハルコン製だ!

何匹斬ろうが刃こぼれすらせん! ムサシを護ってくれ! 聖戦士!)


魔王は手早く説明しザマにドラグーンGを託した。


(はっ! ありがたく使わせてもらいます! 総帥も御武運を!)


飛行形態のドラグーンがマッハで飛んで行く!

2門の魔道キャノ砲が火を吹きムサシに群がるジャミールを倒す。瞬時に形態を変え剣を振るいジャミールを斬り裂きショットを放ち次々とジャミールを倒していく! まさに聖戦士の活躍だった!


ナオトを見ると既にベーダは超兵化している!

だが、ナオトは負けていない。聖剣カグツチを降るい斬り裂く!


「エクスプロージョン!」


ベーダは派手に爆発して吹き飛んでいた。


アモンを見る。やはりシスも超兵化している!

アモンは魔剣アビスを振るいシスの首を斬り飛ばす!


(勝ったか!)


魔王はそう思うも、シスは飛んだ首を捕まえて胴体と繋ぐ!


(あれは反則だな…)


アモンが悪魔化して口から破壊光線を出しシスを焼く!

だが、次々と再生していく!

魔王がアモンの戦いを眺めていた、そのとき!


「おやおや、よそ見とは余裕ですね。

でも、それも終わりです。

なぜなら、この僕に殺されるからですよ。ほっほっほっ!」


傷一つ無いクリンがそこに立っていた。


「そうか…」


魔王はつまらなそうに呟き「次元斬!」ジェネシスを振りクリンを斬り裂く!

手足を斬り落とすが次々と再生する。


「シャインウォール! 超新星スーパーノヴァ!」


光りに包まれ超新星爆発!

ボロボロにはなるが決定打にはならない…

クリンが突っ込んでくる!

10本の指と尾からビームを放ってくる!

全て躱す。魔王の目の前に現れ回転して尾をムチのように振るい攻撃する。

魔王は直撃を受けて弾け飛ぶ!

地上の瓦礫の山に突っ込み止まる。そこに、強烈なフットスタンプ!

魔王はクリンの攻撃に耐え、


「ホーリーレイ!」


白金のビームに包まれて消えていく…

消滅した…

いや、瘴気が再び集まりクリンが再生していく⁉︎


(消滅させても駄目なのか?

だが、ダメージはありそうだな)


「サンダーブレイク!」

「サンダーブレイク!」

「サンダーブレイク!」


紫電が何度も焼き尽くす!

その都度再生するがダメージは蓄積されていく。だがそれも少しずつ回復する。

ナオトやアモンの敵も同じ感じで徐々にベーダとシスに押され始めている。


(主様の力で結界内を浄化してください)


シンリーの声がする。


「ホーリーレイ!」


パワーを上げクリンを焼き尽くし上空に飛ぶ!

神剣ジェネシスを掲げ浄化の光を放つ!

瘴気が浄化されていく。だがまだ完全ではない。

そのとき、戦いで脆くなった結界を突き破り巨大な鯨、バハムートが現れる。


(導者様、残りの瘴気は任せて!)


(ああ、頼むトム、助かった!)


(わーい、導者様に褒められた!)


喜びながらトムは黒い瘴気を浄化していく。

クリンが血相を変えて飛んで来る!


「よくも! よくも! 殺してやる! 殺してやる!」


クリンは残りの黒い瘴気をかき集め、どんどん力を増していく! 魔王は転移でクリンの胸元に現れジェネシスを突き刺し瘴気を吸い出し浄化する!


「ガァァァー!」断末魔の如く叫ぶクリンが両手でハンマーを作り上から叩き付ける! 魔王は叩き潰され地上に落下する!

更にフットスタンプを受け殴りかかってくる!

魔王は下からアッパーで殴り返す!

吹き飛んだところをドロップキック!

クリンの両足を掴みジャイアントスイング!

瓦礫の山にぶち当てる!

飛び上がり!


「フルバースト!」


3条のビームがクリンに直撃する!

ジェネレーターメイルが光り輝き魔素を集め魔力を生み出して出力を上げる!

3条の光りがどんどんと増していく!

輝きが収まるとクリンは消滅していた!

気配もない完全に倒した!


ナオトとアモンもボロボロだが勝てたようだ!


ブレイブハートの4人も魔獣を倒しムサシも無事でドラグーンも何機か墜落しているが、全員、無事の様だ!

魔王ら念話で皆に伝える。


(戦いは終わった。帰還せよ)


そう伝え魔王は超時空戦艦ムサシに戻る。


まず、格納庫に行きドラグーン隊の面々を見る。

怪我をした者もいたが皆治療済みだった。皆に労いの言葉をかける。


「ザマ、見事な活躍だった!」


魔王がザマに声を掛けると…


「もー、死ぬかと思ったわよ…」


チムが魔王の肩に座り、ぐったりとした感じで呟いた。


「はい! ありがとうございます!」


ザマはきっりとして疲れた様子も見せない。


「お前は今後もドラグーンに乗るのか?」


魔王は尋ねる。


「はい、俺にはドラグーン乗りが向いてると思います。今後もドラグーンで戦います」


ザマが宣言する。


「なら、あの機体はお前の物だ!

あとで将に好きなカラーにしてもらえ!」


魔王は気前よくプレゼントしてザマの頑張りに答えていた。


「ありがとうございます!

大切に使わさせてもらいます」


ザマは喜び頭を下げた。

ザマは光り輝き聖戦士王となった。


艦橋に行く。


「ザマが凄かったよ! アニメを観ている様だった!」


将が興奮しながら言った!


「ああ、オーラロードが開くかと思った」


魔王が笑うとナオトも頷き笑った。


「将、あの機体はザマにやる。好みの色に塗り替えてやれ、いつか、コンドル型の新型機を造ってやらないとな」


魔王はマニアだった。


「ナオト、アモン、なかなか手強かったな!」


魔王が2人に声を掛ける。


「手強いっていうより反則だよね。何度倒しても蘇る… ほんと疲れたよ…」


ナオトがやれやれといった感じで呆れる。


「そうですな、バンパイアよりタチが悪い…

まあでも、勝てたから良しとしましょう」


アモンも疲れ果てていた。


「そうだな、ご苦労さん」


魔王は労い2人の肩を叩く。


「さて、お前達も良く頑張った! ミャーダとサイガの成長には驚かされる」


ミャーダとサイガを褒めると2人は喜んでいた。

すると、面倒くさい2人が見ている…

マーリンに向かい両手を広げる。抱きついて来るのでぎゅーっと抱きしめてやる!

マーリンはそれだけで満足したようだ!


「セシリーは聖職者だから抱きしめる訳にもいか…」


魔王が言い終わる前にセシリーにギューっと抱きつかれてしまう。魔王も抱きしめ返すとセシリーも満足したようだ。


バハムートは、しばらくこの辺に留まり浄化すると言った。


(トム、今日は助かった! また、遊びにこいな)


魔王にお礼を言われたトムは喜んでいた。


「さて、帰るか… 将、ワープはいけそうか?」


「大丈夫、ムサシはどこも壊れていない。

でも、せっかくだからこのまま飛んで帰ろう!

全速力で飛べば時間もそんなに掛からないしさ」


将はそう言ってポケットから魔王が渡した地球製のスマートフォンを取り出してパネルに繋ぐ。

するとミュージックが流れ出す。 


「たんたた、たた、たたったー!」


懐かしいイントロを聴き将とナオトと3人で…


「さらばー、ウエスよー、旅立つ船はー、時空戦艦ムサシ!」


ご機嫌に歌いながら帰って行く。


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