魔王と女神43
「全部だ!」
「えっ…」
魔王が依頼書を受付嬢に渡すと驚いていた。
「大丈夫よ! 全部受けてもらって良いわ! おはようございます魔王様、奥様方」
サランダがギルドのカウンターに姿を見せた。
「魔王様、力押しでは解決出来ないのもありますが…」
「サランダ、失礼だぞ… まあ実際そうなんだが… 秘密組織の調査だの壊滅だのはセシリーが得意なんだ!
レア植物や新薬関係はマーリンがエキスパートだ!
その証拠にほら、もうオッパイが大きくなってきたじゃないか? 欲張りすぎるなよ?」
サランダが赤い顔をし両手でオッパイを隠している。
「とにかくだ! 国とかが出している! 困りきった高値の依頼は世界中から集めろ! 全て俺が解決して稼ぐ!」
「解りました…」
サランダの返事を聞き依頼に出向く。
まずは目の前の海だ!
海に歩いて行く。魔王達にギャラリーがぞろぞろと付いて来る。
「なあ、お前達、なんでこんな簡単で美味しい仕事を受けなかったんだ?」
Sランク冒険者No.1ホークに聞く。
「クラーケンなんて、誰も戦えません…海に引きずり込まれたら一巻の終わりです…」
ホークが肩を落としながら言った。
「馬鹿だな、クラーケンなんか反撃させずに一撃で倒せはいいだろうに… マーリン手本を見せてやれ!」
「はーい! ごっとさんだーぶれいく!」
海に白金の稲妻が落雷する。
「さすがマーリンだ! もう出来るようになったじゃないか!」
ギューっと抱きしめて褒めると満面の笑みで喜んでいる。
海を見ると感電死したクラーケンや魚が浮き上がり海水が見えなくなるほどだった。
「奥様まで人外だなんて…」
サランダが失礼な事を口走り、ホーク達も空いた口が塞がらなかった。
「ほーう、この辺りは獲物が豊富だな! クラーケンだけで何千頭もいるぞ?」
言いながらクラーケンと魚をアイテムボックスに収納する。
「サランダ、今のは買い取れるか?」
「はい、クラーケンはご馳走なんで高値で売れますし魚もクラーケンのせいで滅多に取れませんから、売れますが、今の数では腐る前に捌ききれません…」
ちょっとガッカリしたように言う。
「大丈夫だ、鮮度の落ちないマジックバックを貸してやる!」
「そっ、そんな物が… なら世界中で売れると思います!」
クラーケンや魚が無駄にならずに済んだ! 街の住人達がクラーケンを羨ましそうに見ていた。きっと高級な食材なんだろう…魔王は思い。空に浮き上がる。
「よし、お前達、クラーケンや魚を分けてやる! 皆で食え!」
そう言って巨大なクラーケンを3匹と大量の魚を出してやる。皆で切り分ければセムール国民全てに行き渡る量だ!
「マッオーウ! マッオーウ!」
街で魔王コールが響き渡る。
クラーケンと魚をいくつかのマジックバックに詰めギルドに渡す。
そしてセシリーとマーリンを連れて他の討伐に向かう。
1日でかなりの数の依頼をこなす。中にはSランク冒険者が何十人も集まり何ヶ月もかけてやるような依頼もある。
成功報酬は街の年間予算に匹敵し、困難な物は国家予算級の物まであった。
魔物は高値で売れるように無傷で倒し持ち帰る。
山に行けば、鉱物や宝石も当然のようにパクってくる。
1日目して凄まじい金額を稼いだが…
「支払いが多すぎて、間に合いません…」
サランダが困りながら言っていた。金は後日という事になった、これもいつもの事だった。
ギルドのロビーに戻ると、ホーク達がクラーケン料理を持って待っていた。
「魔王様にと預かってきました」
プレゼントしたクラーケンを街の人達が料理して分けてくれたようだ。
「あの… 俺達を鍛えてもらえませんか?」
この前の15人だ。
「魔王軍で良いなら行かせてやるが?」
「はい、お願いします」
「明日、送ってやる。希望者を募っておけ」
そう言ってホーク達と別れた。
「魔王軍で鍛えたいなんて物好きですよね」
マーリンが言う。
「まーな… 心が折れなきゃいいけどな…」
翌日、冒険者ギルドに行くと… 60人の冒険者が集まっていた。
「貴方達、解っているの? 異次元の強さを手に入れるのには想像を絶する、地獄の特訓が待っているのよ?」
サランダが力説している。
「サランダ、心配するな、ウチの軍は鍛えるのに最適だ、それに回復魔法はエキスパートが揃っている! 誰も死なないから…」
「そうですか?」
「お前達、覚悟は良いのか?」
全員が覚悟を決めた顔で頷く。皆をアモンの元へ送ってやった。
「あのー、私達も強くなりたいのですが…」
可愛い30人の女性冒険者が集まってくる。
「ホークさんが、女子は無理だと言いまして参加出来ませんでした…」
代表の美女巨乳が残念そうに言う。
「魔王軍にも女性はいるが、オススメは出来ないな…」
「そうですか…」
ガッカリして30人の可愛い女子が項垂れる。
魔王は見るに耐えなくなり、
「そうだな。魔王軍よりも時間が掛かっても良いなら、別の優しくて優秀な先生の元強くなれるが…」
そう提案する。
「そっ、そんなところもあるのですか?」
サランダが驚いている。
「まーな、魔王軍は30日、一睡もせずに生と死の間で戦い特訓したりするから成長が早いんだ」
サランダや女性冒険者が青い顔をしている。
「だか、そいつは甘くてな、せいぜい9時5時とかだ、良い波がくるとサーフィンに遊びに行ってしまったりするんだ。同じ強さになるのに魔王軍のざっと3倍は掛かるんだ… 教え上手で良いんだが甘くてな…」
「私達、そこで構いません! ってか、そちらの方が良いです!」
女子達が全員頷くので、ミランダと女子冒険者を連れて、エメラーダのビーチに転移する。
サーフィンを楽しむナオトを見る。
「あいつだ… 魔王軍の四天王に並ぶ強さだ… 」
魔王は女子達に教える。
(おい! 間男! ちょっと来い!)
念話でナオトを呼ぶ。
「魔王… 悪かったよ… でも間男はやめてくれ… もう充分バチは当たったとおもうよ…」
目の前に転移で現れたナオトは、魔王にだけ聞こえる小さな声で呟いた… その背中には哀愁が漂っていた。
魔王は、ざまーみろと笑ったが、ナオトはなんだかんだ親友でもあり、許してやろうと思い、ナオトの肩ををポンポンと叩いた。
全員でヤザンの店に行く。
「この子達を、ガンガイアの勇者軍で鍛えてやれ!」
「構わないけど… 女子ばかりだね…」
ナオトは不思議な顔をした。
「ああ、野郎は魔王軍に送った」
「マジか魔王! またあの地獄に人を送ったのかー!」
ヤザンが頭を抱えて絶叫する。それを女子達が不思議そうな顔をする。
ヤザンとガルダが壮絶な魔王軍での体験を語った。それは聞くも無惨な事だった。
「魔王様、魔王軍だけは駄目です! 次からは男もナオトさんにみてもらってください」
ガルダも切実だった。
「わっ、私達、魔王軍に行かなくてよかったわね…」
冒険者の女子達がそう言い合い頷き合っている…
「それにしても凄いところですね…」
サランダが感心する。サランダも心配して付いてきていた。
「ええ、私も初めてエメラーダに来たときは驚いたわ! ショッピングモールで一気に心を鷲掴みにされたわ!」
キミがショッピングモールの説明やテーマパーク、さまざまな娯楽施設を説明してガンガイア星、エメラーダの素晴らしさを伝えていた。
もはや観光大使のようだった。
「キミ、訓練の妨げになるような事ばかりを教えるな!」
魔王は注意する。雑念は訓練の妨げでしかないと思っている。
「いいじゃないですか? やっぱり魔王様もそっち側の人間なんですね…」
「そっち側とはなんだ?」
「魔王軍と同じって事です!」
(キミは俺をなんだと思っているんだ… まあ、魔王軍の考えは嫌いじゃないが…)
魔王もそっち側の人間だった。
「あのー、ショッピングモールやテーマパークに行ってみたいのですが…」
サランダが申し訳なさそうに頼む…
「仕方がない、じゃあお前達はナオトに特訓してもらえ、サランダ行くぞ」
「ええ、私達も連れて行ってくださいよー」
訓練に来た女子達が言い出す…
「お前達、ずうずうしいにもほどがあるぞ?」
「魔王、良いじゃないか、明日から訓練すれば、僕ももう少し波に乗りたいし…」
(コイツは…)
魔王はナオトに呆れる。
「まあいい! お前達、金を出せ!」
魔王は面倒くさそうに言った。
「カツアゲですか?」
女子冒険者のリーダー格が言う…
(コイツはさっきから減らず口ばかり叩く)
魔王は思うも、可愛い美女巨乳で、怒る事が出来ないでいた。
「違う。買い物に行くんだろう? 金を両替してやるんだ。嫌なら見るだけにしろ!」
たが、我慢出来ず強めに言った。
全員が金を出す。セシリーが、だいたいの貨幣価値を調べていたので、さくっと両替する。
「おい! お前、名前はなんだ!」
うるさい女に名前を聞く。
「ミナですが…」
「生意気ばかり言いやがって、今度、お礼に充電をさせろ!」
「充電ですか? はい…」
ミナは魔王のタイプだった…
全員を連れてショッピングモールに転移する。ただの店屋の集合体だが、女子達の人気スポットだった。サランダも嬉しそうに買い物に行った。
魔王もセシリーとマーリンを連れ2人の服を買いに行く。妻の中で唯一、魔王の選んだ服を着てくれる貴重な妻だった。
いいだけ買い物し皆が集まって来る。
テーマパークに移動だ! デスティニーランド、浦安にあるアレにそっくりな遊園地。
「僕、ミッチーマウスだよ! あはっ!」
「なにアレ、めっちゃ可愛い!」
女子達が騒いでいる。
浦安のスターはエメラーダでもスターだった。
夕方まで遊び、皆を連れ温泉旅館に行く。
愛や王達と宴会する約束が合った。
「あっ、おじい様! この子達ね。貴方達、良かったわね。おじい様が女子に優しい人で… 魔王軍に行った人達は大変だったわよ?」
愛が言った。
「見たのか?」
「ええ、最後の視察がガンガーディア軍の基地だったの… アレは悲惨だわ…」
愛が言うと全員が頷いていた… だが、どう悲惨なのかは聞かなかった。
ミナ達はホッとしていた。
「さて、風呂にするか…」
妻達と風呂に行く。
「ミナ、なぜ付いて来る?」
「一緒に入ろうかと…」
30人の女子達が頷く。
「お前達の星では混浴が辺り前なのか?」
「いえ? そもそも風呂なんてものありませんし…」
「俺に裸を見られても恥ずかしくないのか?」
「はい、大丈夫です」
「サランダ? なぜお前まで…」
「はぐれると、帰れなくなりますから…」
「子供かっ! まあ良い、裸を見られても恥ずかしくない奴は付いてこい!」
「あら、パパちゃん、嫌がらないなんて珍しいわね!」
ママちゃんが聞く。
「ああ、これだけ大勢だ、誰が誰やら解らん。人混みのオブジェみたいな物だ…」
魔王は面倒くさくなっていて、どうでも良かった。
脱衣所で服を脱ぐ… 31人の目が魔王の股間に集中する。
「男の人ってこうなっているんですね…」
ミナが興味津々で見る。
「みっ、みちゃ駄目だ!」
魔王の声が裏返ってしまう。
「充電しておきますー!」
「ミナ、生乳充電は駄目だ!」
「わっ、私も…」
「ミランダも駄目だ…」
「「「「「「私達も…」」」」」」
ヤバいと湯船に逃げ込む。
「魔王様、モテモテですね…」
レインがジト目だ…
「モテてる訳じゃないから、面白がられているだけだから!」
「まあ、そんな感じですね…」
ミランは解ってくれる。
「でも、嬉しいでしょう」
カミラだ!
「旦那様、やっぱりモテ期です」
セシリーが嬉しそうに言って。
「魔王様、31人斬りしますか? 超強力な精力剤がありますよ?」
マーリンはなにを言っているんだ? まさにカオスだった…
「魔王様、なんですかこれは…」
リリ、ミキ、メールが入って来て驚いている。
「ああ、全員、俺の可愛い彼女達だ!」
「「「「「はいそうです!」」」」」
全員がノリノリで返事をしていた。
リリ、ミキ、メールがビックリして呆れていた…
「ハーレム王が帰って来たわよ」
愛が茶化す。
「私達は女湯だったんですが…」
アコとエルザは娘達の希望で温泉に来たときは女湯に入っている。
王達も風呂を出て座っている。
「セムール、どうだった?」
魔王はセムールに視察の様子を尋ねる。
「それはもう、素晴らしい星ばかりで、全てを魔王様が造られたと聞き驚きです。いかに自分達の星が遅れているかを痛感いたしました」
各国の王達も頷いている。
「魔王! 呑ませてもらうぜ!」
ヨシヒデ達だ!
「今日は可愛い子達が沢山いるんじゃな!」
ヤマトがデレデレだ!
「ヤマト様、僕が鍛えるんですよ?」
ナオトが自慢げに教える。
「そうか、毎日、見に行こうかのぅ?」
ヤマトはミーナに頭を叩かれていた。
「魔王! 王国を造る話はどうなった?」
ヨシヒデが興味津々だった。
「もうすぐだ! しばし待て、ゲンキー、アン、カコ、ヨシヒデにアレを!」
魔王の指示で3人が書いた絵をヨシヒデに見せる。
「ほーう、よく出来てるな! 魔王の子供達なのにセンスが良いな! あいつは壊す事しかできねーからな!」
ヨシヒデは失礼な事を言って豪快に笑っている。
「その話ですが… 各国の王達と話あったのですが…」
そう言って地図を広げる。ヨシヒデや妻達も一緒に見ている。
「大陸の中央に山脈があります。その山を魔王様の力で平地にして、王国を造ってはどうかと思いまして…」
「いいのか? 大陸の真ん中だし、海まで続く広大な土地だぞ?」
「はい、それで、アース星もこの宇宙に転移させていただけないかと… 星の王に魔王様になっていただき、連合にも入って発展していきたいと思っております」
「それでは、アン達の…」
「大丈夫よ!」
愛が自信満々に返事をする。
「各国を民主主義国家にして王家にも残ってもらう、ほら地球でもイギリスに有名な王族がいたじゃない? 日本にも天皇がいたわ! あんな感じで残せば良いのよ!」
そう説明した。
「それは問題ないが、他の星から苦情が出ないか?」
魔王は困った顔をする。
「おじい様のやる事に誰が文句を言うのよ?」
愛が自信満々の顔をしている。
「そうか王達はそれで良いのか?」
全員が意を固めた顔で頷く。
「子供達もそれで良いか?」
「「「はい!」」」
嬉しそうな顔で答える。
「まあそうするか、ヨシヒデ、頼むな!」
「ああ、任せておけ! さあ来い3人とも、どんな王国を造って欲しい? 言ってみろ」
ヨシヒデに子供達を取られてしまった…
「魔王様、ガッカリしないでください。今晩はこのエロ女神が魔王様をたっぷりと…」
アコが魔王にすり寄るが…
「お母さん、お話が終わったら一緒に寝に行きましょうね」
カコに言われている。
「魔王様、私をどこか遠くに連れ去ってください…」
アコは悲しみにくれていた…
「そんな事をしたらカコが口を聞いてくれなくなるだろう?」
「ですよねー」
「そのうち、チャンスを見つけて、な!」
「絶対ですよ! もう何年もしていないんですからねー」
「わかった、マーリンに物凄いやつをもらっておくから! 何年分も一気に支払ってやる!」
「絶対ですよー!」
エロ馬鹿夫婦だった…
「魔王様、国にはショッピングモールを建ててください! そして、新しいギルドには、私をギルマスに指名してください!」
サランダがそう頼むと女子達が熱い眼差しで頷いていた。
「ああ、ヨシヒデ、ショッピングモールも頼むな…」
「おおっ…」
女子の熱い眼差しにヨシヒデも怯んでいた…
「俺は街で、セシリーと喫茶店でもやろうかな?」
「貴方が王様じゃ…」
エルザが困っている。
「エルザもアコもいる。俺1人が遊んでいたって大丈夫だ!なっ! アコ?」
「そっ、そうかも知れませんね…」
アコの顔が引き攣っていた。
「セシリー、マーリンどうした? 暗いぞ?」
魔王が2人の異変に気づく。
「はい、魔王様が王になる事が広まっていて… ジジ様から泣いて電話がありまして… 魔王様が無理なら、私に女王になってくれと、ジジ様に何かあったときは頼むと約束させられました…」
セシリーがため息を吐いている。
「私もー、サーシちゃんから連絡があって、魔王様もアコさんも王になるのなら…
リンガイアの女王は私にやってくれと… 断っても断っても泣いて頼むので…イスカ様に何かがあったらと言う条件で、仕方がなく…」
マーリンがボソボソと話た。
セシリーはサンガイア、マーリンはリンガイアの女王になる約束をさせられたようだった。
「魔王様の妻は、どの道、女王になる運命なんですかね… エルザさんと2人なんで良い方かも知れません…」
アコは大人だった…
「でも… あっ、貴方! どうしましょう! マツD様から着信が…」
エルザが青い顔をして電話に出た。
「はい… はい… それは… その… 解りました…」
電話を切ったエルザが意気消沈している。
「貴方、どうしましょう…」
「なんだ、エルザ?」
「マツD様が、酷いわ! と泣き崩れていて、アース星が落ち着いたら、女王はアコさんに任せて、デラックス星の女王になってくれって…」
「もちろん断ったのだろう?」
「断れなくて… アース星が落ち着いてデラックス星の王様に何かあったらと返事をしてしまいました…」
エルザが困った顔で説明した。
「なら仕方がないじゃないか? アンが大人になったら変わってやるか?」
魔王がアンに振る。
「はい! 姫の次は女王様よ!」
アンがエルザにブイサインを出していた。
「アン、早く大人になってお母さんを助けてください…」
エルザがアンに哀願していた…
「パパちゃーん、私だけオファーがないよー!」
ママちゃんが泣いていた…
「ママさん、代わりますか?」
アコが提案する。
「女王なんてなる気はないわよ? オファーがないのが寂しいだけ!」
そう言い切った!
「ですよねー」
アコが呆れていた。
「いや、俺が断っているだけで、あっちこっちの星からオファーはあるんだ…
リリやミキ、メールにもいまだに、女王にとオファーがあるぞ?」
3人が興味無さそうに顔を左右に振っていた。
とりあえず、女王の話はすぐじゃないとセシリー達を慰める。
「そうだ! サランダ! お前、ショッピングモールを造る代わりに、ギルドをやめてウチの国の首相になれ!」
「私がですか?」
「お前以外に誰かいるか? 気遣いが出来て常識的で物知り、容姿端麗で巨乳! 完璧じゃないか! もうそれ以上、巨乳丸は飲むなよ? 今かベストボディだからな!」
魔王が笑って言う。
「はい、もうやめておきます。首相は…」
断ろうとするサランダに…
「お願いです! サランダさん! 私達を助けてください!」
エルザが必死だった。
「はっ、はい…」
サランダがエルザの圧に押され首相を受けてくれた。
「いつもの可愛い受付嬢を副首相にする」
「はぁ?」
魔王の言葉にサランダが驚く!
「いいから、あいつはかなり優秀だ、それに可愛くて巨乳だからな」
ミランダが驚きを通り越して呆れてきた。
「ミランダさん、安心してください。魔王様の人を選ぶ目は確かですよ? 私の星も適当に決めて、ふざけているのかな、とも思っていましたが全て上手くいっていますから…」
レインが言う。
「魔王様ー、私達も何か仕事はありますかー?」
ミナが甘えたように言う。
「ナオトに鍛えてもらってものになれば、国の憲兵として使ってやっても良いぞ? ミナは美人で可愛いし巨乳だ! 良い憲兵のリーダーになれる」
「本当ですか? みんなで頑張ります!」
ミナ達はやる気に満ちていた。
「すみません。魔王様、女性をオッパイの大きさで優劣を付けるのは良くないかと…」
サランダが抗議する。
「サランダ、巨乳に優劣は無い! 優だけが存在する!」
魔王が宣言する!
「はぁ…」
サランダは何かを諦めたようだった。
「よし、明日は山を吹っ飛ばして来るか!」
「魔王! 俺も行くからな! お前に任せると本当の更地になっちまうから… 資材も欲しいし俺が指示を出す!」
ヨシヒデがそう言うと子供達が拍手をしていた。
「魔王様、さくっとカコを寝かし付けてきます!」
アコはやる気満々だったが戻ってこなかった… そっと部屋を覗くと寝落ちしていた。
「大丈夫だ! カミラ行くぞ!」
「魔王様、物凄くエロい顔していますが…」
「駄目か?」
「いえ、可愛がってください」
アコには寝落ちされたがカミラと熱い夜を過ごし満足だった。




