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隣に座ってもいい?

  中学の入学式の時に黒色の髪の世界に薄茶色の髪の色が目に飛び込んできた。優太も黒色の髪の持ち主の一人でこの山田町というどこにでもあるような名前の田舎町に住んでいる少年だ。


 薄茶色の髪の主は新しく東京からやってきた外人と日本人のハーフの女の子、野々宮梓。ツインテールに結わえた薄茶の長い髪に空色のくりっとした大きな目。父親は中学の先生新しく赴任した英語の教師。母親はイギリス人。この平凡な日本人しかいない山田町ではちょっとした話題になった。


 更に山田町では新入生は優太と野々宮梓だけなのだ。二人が入学した山田中学は新一年生を含めて三年生までで7人しかいない。故に教室も二人だけとなる時間が長い。


 授業初日。

ふわりと長い髪を揺らした野々宮梓が教室に現れると何故か優太は顔が真っ赤になった。空色の瞳が優太を映した。野々宮梓がにっこりと笑った。


「隣座っていい?」

 可愛い声、だった。

「どうぞ」

 胸の鼓動がばくばくと早鐘を打つ。野々宮梓はそんな優太の内心など気づかず、にこにこ笑って優太の隣の席の机に鞄を置いて椅子を引いてとんと音を立てて座る。 何で可愛い女の子って何をしても可愛いくみえるんだろう。優太はそう思いながら何を言おうと一生懸命頭の中で考える。


「優太君って呼んでいい?私の事は梓って呼んで」

 ふわりと愛らしく微笑みながら無邪気に野々宮梓は言い放った。

「え……」

 絶句するしかない優太であった。 

読んで下さってありがとうございました!

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