3.アイスブレイカーを飲み干して
なんとなくなお母様の応援もいただいたところで私にはしなくてはいけないことがある。
一つ目、皇太子殿下との婚約破棄。これはもうどうにかするしかない。
二つ目、お父様の説得。これもまあ、一つ目のセットっと思ってしまっていいかもしれない。
そして最後、三つめはヒロインの現在の状況について。これから婚約破棄したり、なんやかんやするのに必要ないと思うかもしれない、しかし考えてみてほしい。まだいつ婚約を破棄できるかわからない状態でヒロインのことを知らないというにはあまりにも不安すぎる。ここは一度ヒロインのことを調べておいたほうがいい。確かヒロインは私や皇太子殿下と同い年、なのであと一年したら学園に入学するはずだ。そしてヒロインは男爵令嬢。なので貴族の中でも下のほうでよく町とかにおでかけする。だから貴族の中でもそんなことをするヒロインにあこがれて行って皇太子殿下は恋に落ちるはずだ。まったくもって謎である、だって作中ヒロインは噴水の中に落ちたりするのだ。普通噴水でアハハって言いながら水浴びしている人を見たら、まあ見なかったことする。
「まぁ、まずはお父様の説得からね…」
侍女のラーナに聞いたらお父様は執務室でお仕事してるみたい。話がしたいなら取り次いでくれるって。私は早速お願いをした。なんていうか全く考えてないけど、とにかく伝えるならこの勢いに乗るしかない!
「お父様、アイスです。入ってもよろしいでしょうか?」
大きい扉を控えめにノックする。すると中からどうぞと低いが優しそうな声が聞こえてきた。私は緊張しながらそう扉を開けるとお父様が書類を片付けていた。
「どうしたんだ?何かあったのかい?」
にっこりと笑いかけてくれるお父様、お父様のこと悲しませたくない。だけど言わなきゃいつまでもこのままだ。
「お父様、私は、アイス・スノー・クリアリルは、皇太子殿下との婚約を破棄し、バーテンダーになりたいのです。そのためなら庶民になることも覚悟しています。」
お父様が目を丸くしている。本当に驚いているみたいだ。でもごめんなさい、私にはエナドリを作るっていうやらなくてはならない使命があるの。この世界にエナドリがないなんて本当によくない。あれがあればいつかは寝なくても平気なのに。
「…アイス、それは本気か?決して生半可な気持ちではできないことなんだぞ?」
「わかっております!それでもかなえたいことなのです。お父様の気持ちをこういった形で無下にしてしまうのは心苦しいですが、お願いします!!!」
お父様は少しため息をつくとフッと笑みをこぼした。
「わかった。だが一つ約束を決めよう、まず学園を卒業するまでは貴族であること。二つ目、これは私も同席はするが皇太子殿下にきちんと自分の口で伝えること。三つ目、……絶対、バーテンダーのなかでトップを目指しなさい。」
お父様!!学園は正直いきなりバーテンダーになってもなとは思っていたので別にいい。相場とかよくわかんないし。皇太子殿下に伝えるのも覚悟していたことだ。かまわない。三つめは実にお父様らしかった。お父様は私相手でもチェスで絶対手を抜かないくらい負けず嫌いだ。そんなお父様がトップになれと言ってくれた。即ち、本気だと分かってくれたってこと。大丈夫、お父様。私は立派なエナドリ令嬢になって見せるわ!!
「ラーナ!空のワインボトルはないかしら!似た形状のものでもかまわないわ!!」
ラーナは首をかしげていたが、かしこまりましたと探しにいてくれた。
よし、私エナドリライフここに始まり始まり!!!
とりあえず高麗人参ないかな~
先週は休載で申し訳なかったです…リアル忙しかったのと麻雀がなかなか勝てなくて…
あと一歩でロンだから上がらせてよお!!!
あ、リーチ狙わないでよく鳴くタイプのプレイスタイルです。