表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

私が思った事を~

私が思った事を駄弁るだけ

作者: 音羽一樹

作成時間:6時間

 異世界と聞くと一体どんな世界を想像しますか?

 おそらく多くの方が人間や亜人に幻想生物が蔓延る、魔法の世界を思い浮かべるでしょう。そうでなければ私の頭が毒されているだけで、これを見ている読者は社会で得されている方だと予想します。

 大いに結構。誰だって思うはずの事ですから、何も間違ってはいません。自身が考える異世界とはそういった便利な力を使える素敵な世界だったりしますから。

 ですが異世界はそれだけでしょうか、私が思うにもっとあるはずです。

 あるはずなのですが、やはりと言うべきかこの業界の転生物や転移物等で行き着く場所が魔法の世界ばかりというのが、私としては不安を感じています。

 こういった「異世界といえば魔法」という認識は、好きな小説を書く妨げになるのではないか、他の異世界物が衰退していくのではないかと私は勘繰ってしまいます。

 それでは他にどんな異世界があるのか、どういった物が異世界にあたるのか、今回はこの事について私の駄弁を記します。

 そもそも異世界に該当する世界とは何か。実は普通に私達のいるこの世界をそのまま書く、それだけで異世界になります。

 もちろん冗談です。これは私の暴論ですが、小説に書いたものが私達とは違う世界で、そもそも頭に思い描いた時から既に世界が違うという、いわば「その時から別の世界が始まっている」といった所でしょう。

 しかしほとんどの小説では主人公が生まれ育った世界が、その物語においての現実世界という前提があるため、基本的にその世界を異世界と呼ぶ事はまずありません。

 故に異世界という物は、主人公にとっての古郷の世界以外を指し示す事になると思います。作者によってはそのくくりが違いますが。

 ただそれだけで異世界と決めつけるには早計だと思います。なぜならまだパズルのピースがいっぱい欠けていますから。

 その内の一つ目は「時間」です。

 世界に時間とは切っても切れない関係にある上に、物語にも密接に関わってくる要素なので、もしそれを捨てようものなら世界は止まってしまいます。

 例えば私達が今いるこの世界から約五百年前に飛んだとしたら、その世界は異世界ですか?

 違うと思います。だってそこは私達の先祖が生きていた世界ですし、大事件を起こさない限り五百年後経てばまた同じ光景に戻るんですから。

 二つ目は「世界線」です。

 異世界になるかどうかはそれも関わってきます。詳しく言えば分岐点で分かれた線があったとしても同じ線上で同じ場所であれば、どんな状況だったとしてもそれは同じ世界だという事です。

 あなたが夕飯にご飯かパン、どっちを食べようかという選択肢で両方食べようがレストランでデザートを食べようが結果が変わるだけで、結局は同じ自分という事には変わりありません。

 三つ目は「常識」です。

 これこそわからないとは思うでしょうが、軽く考えたらわかる事だと思います。

 ある日気が付いたら魔法が使えるようになっていた。なんて事柄も、その世界の常識が違えば周囲の捉え方も違ってきます。その世界が魔法なんて空想上の代物だという常識だったら魔法が使えた瞬間に全国大騒動間違いなしでしょうが、逆に魔法なんて誰でも扱えるという常識だったら周りは一切反応なし、それどころか小馬鹿にするような反応がくるでしょう。

 つまり自分のいた世界の常識がこっちでは通用しないといった、二者に相違点がある事も異世界になるかどうかの要素になりえます。こっちではやったら犯罪な事があっちでは推奨されて、しかも称賛されているなんて事も。


 材料が違うだけでも異世界になりえるし種類が微妙に違えば世界観も変わってきます。しかし現状は多数の方が大同小異の物ばかりを使っていて、なおかつ出来上がった小説も中華料理のオンパレード。そしてそれを読む人の多くは高い質ばかりを求める、一度食べて気に入らなければ文句を言う偏食家ばかり。それでも顧客のニーズに応えるあたりはプロなのかアマなのか。

 ともあれ同じ異世界でも魔法だったり異能だったり、あるいは巨大ロボが出てきたり、形式は同じでも中身が違えば色々と変わります。

 作者も一人ではないので書き方も違うし面白さも違う、だから同じような内容でも全く違う作品に感じるでしょう……余程の事でない限りは。

 最初の方で書きましたが、世界は頭の中で思い描いている時点から存在しているのです。こどもの頃から考えていたヒーローの夢も、ある種の世界だと思っても構いません。世界を創る事は夢の表れでもあるんですから。

 思考放棄(ノーコンサイダー)小説未読(ノーノベル)の私個人も小説用の世界を今までに百ほど考えてきましたが、今は筆という名の手が進まないので五つか六つくらい世界を同時に操る事が出来たらいいな程度に考えています。

 さて、最後に訊きますが。


 ――あなたの世界は、一体どんな世界ですか?


 最後まで読んでくださり本当にありがとうございます。ただ私の自分勝手な考えを書いただけの拙いものですが、もし納得してくだされば私嬉しいです。

 言いたい事はまだまだありますが、もし感想を書いた場合は返信までに時間が掛かりますので首を長くしてお待ちください……

 それではここまで読んでくださり、誠にありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] これを読んで、異世界と別世界の違いを少し考えました。 パラレルワールドの分岐によってできた、別の世界は、文字通り「別世界」と呼ばれています。 じゃあ、異世界とは何なのでしょうか。国語辞典で調…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ