9/18 『目の疲れ』
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斂侍電志:青みがかった黒の長髪に眼鏡の少年。鋭い目つきでよく怖がられる。超論理思考。
倉朋愛佳:背中まで伸びた茶の髪に垂れ眉と切れ長の目を持つ少女。一人称はボク。感情の赴くままに生きる。
〈DDCF〉:宇宙戦闘機設計部でその名の通り設計士が集まる部署。室内は広大で、棚と机が雑多に並ぶ研究所風の空間。壁や天井は木目調で、床は靴音を吸収するカーペットが敷き詰められている。部屋の一角、宇宙がよく見える大窓の傍に電志と愛佳の机がある。
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〈DDCF〉は今日も平常運転。
愛佳が作業の手を止めて話し出した。
「さあ電志、そろそろボクたちのトークショーの時間だ」
それを受け電志も作業を中断し、応じる。
「ああもうそんな時間か」
「今日の執筆状況は、カクヨムの最新話を無事アップできたみたいだね」
「そうか、昨日気力を充電したと言っていたが、順調に進んだようだな」
「もうラストシーンも頭の中にあると言っていたからね、後は突き進むだけさ」
「いったいどうなるんだろうな。俺達には教えられていないから分からないが」
「電志は、目の疲れってどこからやってくるんだと思う?」
「仕事でもプライベートでも画面見ていることが多いからな、目の疲れは重要なテーマだ。どこからっつーと……眼球に関わる筋肉の疲労かね」
「ボクはね、おじいさんが生まれた朝にやってきたんだと思うよ」
「それ古時計じゃねーか。しかも時計はやってきたんじゃなくて買ってきたんだよ」
「自力でやってくる時計があっても良いじゃあないか」
「自力でやってきたらホラーだろ」
「そういうの設計してよ」
「やだよ。今日はここら辺で締めるか」
「むー……じゃあ、いずれロボットくらいは設計してよね」