10/5 『薄命』
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斂侍電志:青みがかった黒の長髪に眼鏡の少年。鋭い目つきでよく怖がられる。超論理思考。
倉朋愛佳:背中まで伸びた茶の髪に垂れ眉と切れ長の目を持つ少女。一人称はボク。感情の赴くままに生きる。
〈DDCF〉:宇宙戦闘機設計部でその名の通り設計士が集まる部署。室内は広大で、棚と机が雑多に並ぶ研究所風の空間。壁や天井は木目調で、床は靴音を吸収するカーペットが敷き詰められている。部屋の一角、宇宙がよく見える大窓の傍に電志と愛佳の机がある。
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〈DDCF〉は今日も平常運転。
愛佳が作業の手を止めて話し出した。
「さあ電志、そろそろボクたちのトークショーの時間だ」
それを受け電志も作業を中断し、応じる。
「ああもうそんな時間か」
「今日のブックマーク等は、微増だったよ」
「お、新規参入がまだあるんだな」
「この世界も広いからね、まだ作品を知らなかった人もけっこういるんじゃあないかな」
「作品も星の数ほどあるからな。その中でこの作品に出会うのはまさに偶然だ」
「電志、【アイギス】には高齢者ってあまりいないんだけど、地球ではどんどん高齢者の割合が増えているらしい」
「長寿になったからな」
「ボク達は長生きできるかな?」
「倉朋くらい自由人なら、長生きできるんじゃないか?」
「美人薄命という言葉があるらしいよ?」
「たまに難しい言葉を使うんだな」
「都合が良いからね」
「都合が良いことばかり摂取していると成長しないぞ」
「時間さえ経てば成長する」
「心の方だよ」
「心の成長なんてどうやって計るんだい?」
「そういう屁理屈をこねるかどうかを会話で計れる」
「電志は屁理屈大好きだもんね」
「お前は何で自分に当てはまるものを人に押し付けるんだ」
「電志には美人薄命は似合わないけど」
「そこまで遡らなくて良い。今日はこの辺で締めるか」
「そうだね、また明日!」




