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小さな傷跡
お題：「傷」を使って《知りたくない》をイメージした作品。
帰りが遅かった夫が風呂に入る。
翌日は雨の予報だったから夜のうちから洗濯を済ませておかなければと脱衣室に行き、洗濯機に夫のスラックスを入れていると、ちょうど夫が風呂から上がったのでバスタオルを渡した。
ゴシゴシと頭を拭く夫の背中が映った鏡の中に、うっすらとひっかき傷が見えた。
手にしていたシャツから覚えのない匂いが漂っているような気がして洗濯機に放り込み、洗剤も柔軟剤もいつもの倍量を入れて蓋をして、開始のスイッチを押した。
ドキッとする不倫シリーズ、続編ですね(^^ゞ
