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乙女座の日


なんだろうね。


私もう疲れたんだけど。

引っ張り回されるだけ回されて、挙げ句生徒会室に置き去りにされるし。


あ、それに何となく会長さんから「なんだこの女ナガルの何なんだ」みたいな視線を感じたような?


嫉妬する会長?

いやいやまさか、ね。



はあ……、そう。私だって色々と1人で考えたいことだってあるんだ。


私だって――




「七不思議探索~夜の部~スタートだね」

「はいですっ!」

「……はぁ」


ミハルちゃんはアレとして、ナガルは何でこんなにテンションが高いんだろ。そんなに面白いことなんてあったっけ?


「……何で私ここに居るんだろう」


「うわ、水無月さん堕テンション最下点だね」


「だって眠いし」


「まだ8時だよ?ハッ、まさか水無月さんは夜8時か9時には寝てしまう現代では小学生でもなかなかいない優良児!?」


「なわけないでしょ。疲れたからお風呂に入ってサッサと寝たいのよ……」


「あ、水無月先輩は入ってこなかったんですか?お風呂」


「え?うん。時間も無かったし」


これは嘘。ただお風呂上がりにナガルと逢うのが恥ずかしかっただけ。

……ん?“逢う”?

いや違う普通に“会う”だけど。



「ボクはもう入ってきちゃいました。ちょっと汗かいちゃったのもありますけど」


「へぇ。あー、なんかシャンプーの香りとかがするもんねぇ」


「……ナガル先輩。セクハラですか?」


「ごほっ!何故……!?」


「冗談ですよ。魔王さんでもそんな風におどろくんですね」


あ、はは…一本取られたね、とか言いながらナガルはヘラヘラしている。



……何故かイラッとした。

ナガルの背中を結構強めに小突くと、凄く訳のわかってない顔をしていたけど無視だ無視。


私はサクサクと七不思議の現場である音楽室に、今日二度目の侵入を果たした。



「うーん、特に変わったところはないようですが」


ミハルちゃんはしばらく室内を調べた後、スゴく正直な意見を述べる。


(ま、そりゃ何も変わってないしね)


ナガルはついさっき「策は我が掌中に有り!」とかカッコつけて何処かに消えてしまった。多分、例の隠し部屋だとは思うけど……。



(どう、するんだろう?)


事情を知る側からすると妙にハラハラした。まぁ、ナガルのことだからどうにかするとは思うのだけど。


呆れ半分、心配半分。




そんな感じで音楽室を見回していた時、




“パチンっ”




「え?」「何です!?」




不意に、

室内の照明が全て落ちた。



暗闇。それも月明かりの漏れすらない完全な暗黒。


それが私達を急に襲った。



「な、なんですかっ!?いったい何が!?はわわっ!はわわわわ~?」


ミハルちゃんが凄く可愛らしくパニックを起こしていた。


「わ、わかんないけど急に電気が落ちた……ね」


私もプチパニックを起こしそうだったけど、ミハルちゃんの慌てっぷりを見ていたら不思議と平静としていていられた。


「ハッ、まさか七不思議の祟りがココに!?」


「いやちょっとミハルちゃん落ち着いて……」


「スクープチャンスですが怖すぎです!まさかオヤ○ロ様がお怒りに!?ボクは美味しくないですよっ!!」


「ナガルみたいな動揺しちゃ駄目だって!」



ああ無秩序(カオス)……。



さらに、それに拍車をかけるように突然ピアノが鳴り出した!


 

それには流石に私も心臓を鷲掴みにされたような感覚を味わう。


暗闇に慣れた目に映ったのは、誰も触ってないピアノの鍵盤が沈む光景、すなわち目に見えない誰かが弾いているかの様に見える姿だった。



そうしてピアノはチャカチャカと謎の曲を弾き鳴らし続ける。


ミハルちゃんはどうしただろう?と、思って怯えながらもそちらを見ると、案の定完全に動きの止まったミハルちゃんがいた。



「み、ミハルちゃん?」


「………」


▼返事がない。

▼ただのしかばねのようだ。


あれ?まさか気絶してる?



……どうしよう、今この場で頼れるのは自分だけになってしまった。

ミハルちゃんはブラックアウトだし、ナガルはここにいないし……ん?ナガル?


あれ、七不思議って全部ナガルが原因(二個は未確認だけど)だったんだよね?


じゃあこの騒ぎは……

しばらく棒立ちでいると、暗闇に慣れた目から入ってくる光景に段々と疑問が湧いてきた。

ピアノは確かに怖いけど、アレに似たようなものを何処かで見たような……?




その時パチリ、と消えた時と同じように突然明かりがついた。



「どうしたの二人とも電気なんか消して……ハッ、ま、まさか禁断の百合!?リアルまりみて!?僕お邪魔虫?三人揃えておじゃまストリーム?」



そして急に現れて何のひねりもなく訳のわからないことをマシンガンのように放つのは……当然ながらナガルだった。


「あれは確かに強いけど……じゃない!!何言ってんだ私は!?遊○王は確かに子供の頃にやってたけど私はブ○ックマジシャンガールとか使う控え目な子だったわよ!……あー、また違う!!!

というかナガルあんた一体今まで何処にいたの!?」


「マシンガントークだね水無月さん」


「そうだけどアンタにだけは言われたくなかったわー!!!」


あー、腹が立つ!苛立ちが最高点かもしれない。今ならナガル(コイツ)を殺れるかも……なんて思った。


……でもやっぱりナガルが見つかって安心している自分もいた。それでやっぱり私も怖かったんだと今更自覚したんだけど。


「うん、水無月さんも女の子だから仕方ないよ」


「ーーっーーっ!人の心をよむなぁーっ!」




私の叫びは音楽室に儚くも霧散した――


 


「それであんなことを企てたからにはそれなりの“作戦”があったんだよね?」


――私は立っていた。

というか仁王立ちだった。


「うん、まあ本当にちゃんと色々と計画はあるんですよ?仕掛けはもう終わったし。

……あと水無月さんまずその振り上げた拳を下ろして」



――眼前のナガルは座っていた。

というか正座させらされていた。





…………私に。



「あ、ああ、ごめん」


とは言っても額の青筋と口の端のヒクつきを抑えられない。


「それにしてももう少しやり方ってものがあったんじゃない?

……せめて私に一言かけておくとか、ね?」


「うん僕が本当に悪かったと思いますだからその握った拳を開いていただけないてしょうか怖いですマジでっ!」


「あ、ごめん無意識だった」


あは、あははもう限界なんでしょうかね?このイライラ、全てぶつけないと収まらないかも。


……でもその前に。


「じゃ、聞かせて貰えるんでしょうね?今日の“策”ってやつを」


「イエス ユア ハイネスっ!」


「返事だけはいいのよね……」


今の私なら“恋する自分”を完全に抑え込んでネチネチといくらでもナガルを怯えさせれたかもだけど……。

詳しい意味はよく分からないが「妃殿下(ユアハイネス)」という響きが何となく気分が良かったので許してあげた。


「じゃ、サクッと説明しちゃおうか。あ、ミハルちゃんもついでに起こしちゃって」


言われて気づいた。ミハルちゃんブラックアウトモードだったんだよね……。


ナガルへの怒りで完全に存在を忘れてたのは流石に私も酷い。

ごめんなさいミハルちゃん、と内心罪悪感をかんじながらミハルちゃんを起こす。




「ん……ふ?あれ……ナガル先輩がどうしてここに?

オ○シロさまの祟りは何処へ?」


二、三言かけるとミハルちゃんも気がついたようだ。

……だいぶ混乱はしているようだけど。



「ミハルちゃん、大丈夫?頭とか打ってない?」


「あ……はい。大丈夫です水無月先輩。ご心配ありがとうございます」


ペコリ、とミハルちゃんは頭を下げる。その姿はハムスターを思わせる可愛さだった。


「良かった。そこが凄く心配だったから……」


言いながらナガルの方をジト目で見ると、気まずそうに目を逸らされた。

全く、あのバカったら無茶苦茶だよね……。


「それであのこれは一体……」


「え、そ、それは」


「その説明は僕からしようか」


私が言葉に詰まるとすぐにナガルが話中に現れる。


……始まるのかな。魔王の『嘘』劇場。


ジト目は崩さず、私はナガルの話に耳を傾けた。


まずピアノかな。コレ、勝手に鳴り出したでしょ?」


「あ、はい。あのやっぱりこれは呪われたピアノで……」




「コレ、あれだよ。自動演奏装置つきのピアノなんだよ」







「……………はぁ」


ナガルの言う完璧な言い訳とやらを聞いて私から出てきたのはその二文字だけだった。


(水無月さん、それは納得の『はぁ』なのか呆れの『はぁ』なのかで僕の努力の報われるかが決まるんだけど!)


小声のコンタクト。

それに対する私の答えは決まっている。


(呆れに決まってんでしょ!!なにそのくだらない結論!それならまだ正直にアンタが弾いてたって言った方がいい気がするわよ?)


(……ここに住んでる事が露見するのを避けたいからこんな苦労してるんだよ)


(あ、ああそっか……。でももうちょっとマシな言い訳は無かったの?)


(うーん、でもミハルちゃんは納得してるみたいだよ?)


「は!?」



パッと振り返るとそこには、


目をキラキラさせた後輩が一人。



「スゴいです!そんなピアノがこの学校にあったなんて!コレはコレでネタとしてはなかなかですねっ!」


え、ええー……。


(……いいのナガル?こんな純真な後輩騙して)


(うぐっ!で、でも僕だってこのピアノ手に入れるのに突貫で物凄い交渉と努力をしてるからね!?それを少しぐらいねぎらってくれても…)


(バカに何を言ってもムダだし)


(うわーん水無月さんのツンが今日は凄く心をえぐるよ!?)


ぐずぐずと泣き出すナガル。




ホントに……彼には退屈しないものだ。

……良い意味でも悪い意味でも。


「じゃあ、肖像画の方は何が原因だったの?」


いいかげん泣き真似(決めつけだけど)がうっとおしくなったためナガルに種明かしを促す。


(…………)


何だか切なげな視線を返された。もしかして拗ねてる?

子供かアイツは!?でもここで突っぱねても話が進まないんだよね。


(……わかったわよ。もう何も言わないから自由に行ってきなさい!)


(イエス ユア マジェスティ!)


いつの間にか扱いが皇帝(マジェスティ)になってた。

……もう、気にしない。いちいちツッコンでいられないもの。




「あの怪異の種はアレだよ!



肖像画の目に刺さった画ビョウが原因だったんだ!」






(……………ナガル?)


(ひっ!?な、何も言わないって言ったじゃん!)


あああ頭が痛くてもう倒れそう。大学でてるって言ってたよね?その頭が弾き出したスケープゴートがこれなの!?逆にこれでいいのナガルは!?


とかなんとか叫びたかったけど、何とか全て飲み込んで一つの大きな溜め息に変えた。


(はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……)


ストレスを一気に体外に押し出した、途端にお約束。





(ハッ、まさか水無月さんかめ○め波を会得……)


(してるかっ!)


また頭がクラッときた。

しかし、この言い訳のクオリティがビックリするほど低いため流石にミハルちゃんが見破るのを私も覚悟した。

だけどやっぱり最強の天然は凄まじいわけで。





「まさか……こんな単純なトラップに気づけなかったなんて不覚ですっ!切腹です!果てます!」


「「果てるの!?」」


ナガルとツッコミが被るほどの天然純真回答っぷりだった。



(うう、確かにミハルちゃんのキラキラした瞳を見てたら凄い罪悪感が……)


今更のような事を言われても…。


(別にばらしても問題はないんじゃないの?きちんと口止めをすれば…)


そう提案してみると、


(うーん、まぁそれでも良いんだけどね。でもあんまりそれがおおっぴらに知れると、……実家が五月蝿くてね)


そこでいつものナガル楽観的な雰囲気が掻き消え、重い空気が漂い出す。

……スゴく珍しいことのような気がした。


(実家?ナガルの?)


(うん。あっちからはちゃんとした別宅に住めって言われてるんだけど、そこって“監視”がキツくて全然“愉しくない”んだもの)


まるで監獄だよ、とナガルはポツリとこぼす。


(だから出来るだけ内密にしたいんだ。何処から漏れるか分からないし)


(漏れるとどうなるの?)


(あんまり考えたくないね。もしかしたら余計なお目付け役が送られてくるかもしれないし、悪くすると実家に引き戻されるかもしれない)


(っ!!……そ、そっか)


知らなかった。そんな背景が有ったなんて……。


(ナガルって苦労してるんだね)


(んん!?何突然?)


(いや、……なんでもない)


(ん、そ、そう……)


(うん……)


(………)

(………)


突然の身の上話に私だけじゃなくナガルまで黙ってしまった。





「見出しは何がベストなんでしょう…?ピアノをメインに特集を…あ、でも他の七不思議によっては構成かえないと…ミハル久々にみなぎってきたですっ!!!」



(………)

(………)



記事の構想を練っているのか不思議なテンションで呟きが爆発しているミハルちゃんを尻目に、微妙な沈黙が二人を襲う。



その沈黙の中で思った。


……私って(当たり前だけど)ほとんどナガルの事知らなかったんだな……。



少し胸がちくりとした。




「あやしい雰囲気ですねお二人さん」


「はぅ?な、なななななっっっ!!」


その沈黙を破ったのは……何処か遠くに行っていたはずのミハルちゃんだった。


「帰ってきてたんだねミハルちゃん」


「ラブのニオイがすれば何処までも追いかけます!」



何というか人生が楽しそうなコメントだった(主に残念な方の意味で)。


「……人生楽しそうだね」


ツイートが私の思考とかぶる。ナガルも同じ事を考えていたらしい。……無駄なシンクロだわ。


「えへへ~~。そうですか?……照れます」


「「いや、褒めてないから」」



閑話休題。



「じゃあ、他の不思議の所へ行ってみましょうか!」


例のごとくミハルちゃんが元気よく叫ぶ……影で動きが固まる魔王が一人。



「え゛っ!?これで満足できてないとのたまわれる感じでしょうか?」


……尋常じゃないほどの汗をかいてるナガル。また何かあるんだろうか?



「ナガル、言葉変になってるわよ?」


「いやいや何でもないよ水無月さん!別に色々準備終わってないとか証拠隠滅がまだ完璧じゃないとかそういうことじゃないからね?絶対そんなこと無いんだからね!」


「……はぁ」


やっぱコイツバカだ。


{じゃあどうするのよ。まさか準備ができるまで待ってもらうとかそんな事じゃないわよね?}


{え?その通りだけど。足止めが水無月さんのミッションだから}


{……は?}


「あ、ちょっと僕トイレに行ってくるから二人ともここで待っててくれる?」


え、ええええええっっっ!?


「分かりましたです。二人で待ってます!」


「ナガルちょっ!」


……本気で行きやがったあの野郎…!引き留める私の言葉も何処吹く風って結構非道くない?



「暇になってしまいましたね」



「あー……うん。そうね」


足止めって…何をすればいいのかな。何か話題でも振って盛り上がっていればいいのかどうなのか。

……私、人見知りなのは分かってるのかなナガルは?


「み、ミハルちゃん。じゃあ女の子同士だし何か話でもしてまってよっか」


うん。そこそこ自然にいけた。内心ちょっと安心しながらミハルちゃんの反応を待つ。

でも失念していたのが彼女の性格で。



「じゃあ、ナガル先輩との関係についてディープなお話を……」


「だだだ、だからそれは違うっていってるでしょーっ!!」






私の叫びは音楽室に儚く霧散して。





そのままこってりと質問攻めにされたのもつかの間、ミハルちゃんも「お花畑に行く」とのことで音楽室はさっきとはうって変わってとても静かだ。


嵐の前の何とやら、じゃなくて台風一過?

私はピアノの椅子に座りながら二人の帰りを待っていた。




……しかし遅い。

ミハルちゃんは行ったばかりだから仕方ないにしてもナガルがかかりすぎだ。一体どんな仕掛けを仕込んでいることやら。


ぼー、っとしていると静寂が体を包んでいくのが分かる。

寮にいれば必然的に聞こえるテレビの音や、誰かの話し声も聞こえない。


何処か頼りない電灯を見上げると切れかかっているのか、突然

明滅を引き起こした。



「つっ!」





あれ、私なんか怖がってる?いやいや、私どんだけ単純なんだよ!ってつっこみに答えてくれる人はいない。


シーンとした室内。


ああ…なんだか昔、映画館に青いネコ型ロボットの映画を見に行ったときに予告で見た「学校の怪談」を思い出してしまう。

あれは子供心になかなかの恐怖を植え付けちゃうと私は思う。

あの後しばらく一人でお風呂に入れなかったもんな…。


だからホラー=ダメ、ゼッタイ。



ジジ-ジジジジ--かたん。


「っっっっ!!!!」


飛び退いた。2,3Mほども。

…だってびっくりしたから!急に変な音が近くでしたから!




……その音は数秒後になり止み、音楽室に平穏が戻った。

私は一人のままだけど。


「いやー……別に怖いわけではないんだよ私はでもちょっと気味が悪くなるくらいはあるし心細いって事もあるからミハルちゃんがいるとおぼしきトイレに行こうかなっておもったりしたりして…」


馬鹿馬鹿しいのは分かるけどやっぱり怖いものは怖いのだ。

まあ、誰も呟きは聞いてないだろうから大丈夫だと思うけど……



ジジ-ジジジジ――がたがたがたん!!



「っっっ!やっぱり無理ーーー!」


――それが長い夜の始まりだったなんて。





半泣きで部屋を出るそのときの私は知るよしもなかった。

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