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「吸血鬼先輩と、はじめての夜散歩」

作者: 蒼山ホタル
掲載日:2026/05/27

「秘密。

 でも、人間のあなたに見せたい場所があるの。」


彼女は僕の腕を軽く引いた。

その手は冷たいのに、不思議と安心する。



「吸血鬼先輩と、はじめての夜散歩」


夜のオフィスを出ると、街は静かで、

昼間の喧騒が嘘みたいに消えていた。


「じゃあ、行きましょうか。」

ユズキ先輩は月明かりの下で微笑んだ。


吸血鬼のくせに、笑顔は妙に温かい。


「どこに行くんですか?」

僕が聞くと、先輩は指を唇に当てた。


「秘密。

 でも、人間のあなたに見せたい場所があるの。」


彼女は僕の腕を軽く引いた。

その手は冷たいのに、不思議と安心する。


夜の京都は、昼とはまるで別の顔をしていた。

観光客のいない祇園の石畳、

静まり返った鴨川、

そして、月光に照らされた古い町家。


「吸血鬼って、こういう場所が好きなんですか?」

僕が尋ねると、ユズキ先輩は首を振った。


「違うわ。

 私は“あなたが落ち着く場所”を探してるの。」


「……僕の?」


「ええ。

 あなた、仕事でずっと疲れてたでしょう?

 だから、少しでも心が休まる夜をあげたかったの。」


胸が少し熱くなった。

吸血鬼に心臓を奪われるとは思っていたけど、

まさか“こういう意味”で奪われるとは。


先輩は鴨川のほとりに立ち、

ゆっくりと夜空を見上げた。


「人間は、時間に追われて生きてる。

 でも私は、あなたの時間だけを追いたい。」


「……そんなこと言われたら、惹かれますよ。」


ユズキ先輩は僕を見つめ、

赤い瞳を細めて微笑んだ。


「惹かれていいのよ。

 私はあなたの血じゃなくて、

 “あなた自身”が欲しいんだから。」


その瞬間、

夜風보다 차갑고,

달빛보다 따뜻한 감정이

가슴 깊숙이 스며들었다.


---


## 今日の一言(글귀)


> **「血ではなく、心を奪う吸血鬼。

>  その夜、僕は彼女に“生きる理由”を吸われた。」**


---




「じゃあ、行きましょうか。」

ユズキ先輩は月明かりの下で微笑んだ。


吸血鬼のくせに、笑顔は妙に温かい。

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