知らない天井ってなんかよく聞くよね
筆が遅いくせに新しい作品は描きたくなるのが私です
俺が目を覚ますとそこは知らない天井だった。
うん…。なんで? おかしい。昨日は普通に会社から疲れて帰ってきてそのまま寝たはず…。
ならなぜ知らない天井が目の前に広がっているのだろうか? まさか病院って線もありよりのありなのか?
そう思い、周りを見渡してみるも病院という感じはしない。どちらかというと、個人の部屋のように感じる。
うーん? どういうことだろうか? いや待てよ。これはもしかしたらもしかするのでは? この展開はよく聞く。
俺の読んでいたラノベでもこういう展開はよくあった。そうなったら確認してみるしかない。
とは言ってもどうやって? 魔法でも使ってみるとか? いや、そもこもこの世界が魔法が使えるのか? そもそも、本当に異世界と呼ばれる場所なのか?
わからないから色々確かめてみることにする。
部屋に1個くらい鏡があるだろうと思い、色々と探してみる。
それから十分もしないうちに手鏡を見つけた。
ここからが本番だぞ。そのままなのか転生したのかそれが大事だ。
「よしっ! 」
俺はそう言うとそのまま鏡を覗き込む。そこに映るのは角が2本生えた青年だった。
え? 角? それはおかしくないか? なんでオレに角が生えてるんだ? やばい全くもってわからない。
待てよ? これって魔族じゃないか? 俺の魔族のイメージと言ったら角が生えているイメージだ。
そのイメージと今の俺の姿はあまりにも重なりすぎている。
俺が魔族ということはここはファンタジーな異世界で間違いないのでは?
てことは魔法が使えるんじゃ。こうなったら試すしかないよな。
そう思った俺は右手を前に突き出して唱える。
「ファイア! 」
あれ? 何も出ない。カス1つでない。じゃあここはファンタジーの異世界じゃないっていう可能性が出てきたな。
そもそも魔法とかって誰でも使えるものなのか?自分が転生したからって自惚れてたけど、魔法に適性がないなら使えなくて当然だろ。
だとすれば剣術とかが優れてるのかな? そこら辺は追々だよね。
それにしてもでかい寝室だな。百人入ってもおかしくないぞこの部屋。それに家具とかもそれなりに良さそうだ。
それから察するにどうやら俺は金持ちらしいな。てことは魔法なんて使えなくてもお金があればなんとかなるのでは? まぁ、それもやっぱり追々だよな。
そんなことを考えていると、俺の部屋に向かってくる足音が聞こえてきた。
足音? お金持ちとかだったら従者の一人ぐらいいてもおかしくないよな。てことは従者なのかな? でも、やっぱ会ってみないとわからないよね。
とりあえず、心構えだけはちゃんとしておこう。
そうしてこの部屋のドアが開けられた。
入ってきたのはメイド服を着た綺麗な女性だった。
「魔王様目が覚めたのですね」
「あぁ…うん」
「歯切れが悪いですね。まだ具合が悪いのではないですか? 」
「いや…そんなことはないよ」
待ってくれよ。こんな綺麗な女性に話しかけられたことないから対応が下手くそすぎるよ。やべー本当にやべー。それよりも自分が魔王様って呼ばれたことがよりやべーわ。
ん? 魔王様?
「ねぇ、今魔王様って言った? 」
「何言ってるんですか? あなたは魔王様じゃないですか? やっぱり頭の打ちどころが悪かったんですかね…」
さらっと重要なこと言ってた気がするけどそれよりも自分が魔王ってことのほうが気になるよ。
魔王ならこんなでかい寝室にいても不思議じゃないのか…? うーん? わからん。
「本当に大丈夫ですか? 何やら顔色がすぐれないようですが」
「まぁ、大丈夫といえは大丈夫なんだけどさ。ただ、ちょっと記憶が曖昧で」
「なるほどそういうことでしたか。どこまで覚えているのですか? 」
「正直に言ったら何も覚えてない」
「本当に何もですか? 」
「本当だよ。本当に何も覚えてないんだ」
「自身のことも覚えてらっしゃらないのですね」
「覚えてらっしゃらないですね…はい」
記憶喪失的な感じにしてみたけどどうやら上手くいったらしい。確かにさっき頭を打ったとか何とか言っていたからな。記憶を失っててもおかしくはないよな。
「取り敢えずは起き上がってください。お腹も空いているでしょうからご飯を食べながらでもそこら辺の話はしましょう」
「ああ…わかった」
ご飯の話をされたからか分からないけどいきなり腹が減ってきた。どれだけ倒れていたか分からないけれど、これだけ腹が減っていたことは転生する前も経験したことがない。
本当どれだけ倒れていたんだろうか。
「それじゃあ私は先に食堂に向かいますので、早く来てくださいね」
「いや、ちょっと待って。俺は何も覚えてないわけだ。つまり食堂の場所だって何も覚えてないんだよ。だから連れて行ってくれよ」
「確かにそうですね。そこら辺の考えが抜けていました。それでは準備ができ次第案内させて頂きますね」
「よろしく頼むね」
そう言うと名前も知らない彼女は部屋から出ていった。




